ロボゲーっぽいギャルゲーに転生したが整備科になってしまった 作:なんちゃってメカニック
文化祭が終了し、俺達は打ち上げを終えた。
コルデーも普通に焼肉を楽しみ(高級な肉と野菜を持ってきていたが)以前やったBBQと比べれば、格段に仲が深まったと言える。
そしてその次の日、俺達は久しぶりに隊室に集まって、ミーティングを始めようとしていたのだが。
「アレ? アリアは?」
「ちょっと遅れて来るそうだ、今日はミーティングは簡単に済む予定だ、アリア抜きで始めるぞ」
ミーシャはそう言って連絡事項を告げる。
ハブにした訳ではなく、文化祭の疲れを抜いた後の現状報告を兼ねて、次の日に弛まないように集まっているだけだ。
「オウムアムアのランクがCからAになった」
「おお」
ランクが飛び級したなぁ。
かなりの単位がもらえたはずで、もう俺達は勉強しなくても良いんじゃないか? と、卑怯な思考をしたが、それをひっこめる。
「例によって、さらに受けられる依頼の幅が広くなった」
「文化祭で顔を広げたのも相まって、かなり販路が増えたっス! 水星の装甲とかも複数企業を経由して、割り高っスけど正式に納品出来るっスよ!」
「それはうれしいですわ」
俺は今までCランクの最中では、文化祭準備していたから、改造に手を付けて居たのはDランクで入手できるようになる素材しか使ってない。
「ああ、それに伴って、新しい改造機や新造機のアイディアもある。これからはどんどん改造できるからな!」
俺は親指を立てて皆にそう告げた。流星は「本当か! やったぁ!!」とは言っていたが、他の人間はと言うと。
「ははは、少し不安だな」
「非常にわかりますわ」
「これまで以上に腕を上げなきゃ」
「だ、大丈夫っしょ?」
「不安だねぇ」
「
俺はその言葉を聞いて、いじけながら体育座りをして、指でのの字を書いていた。
「いいもーん、流星はやったぁっていってくれたもーん」
「太一、戻ってこーい」
流星の言葉を無視して、部屋の隅っこで体育座りをしていじけを続行した。
「そう言う意味じゃないんだ太一! ちょっと訳の分からない改造機を出す事もあるが、君が提案する改造機に信頼があるから、それに答えられない事に不安があるんだ」
「そうですわ! ちょっと変な改造機を出す事もありますけど、もっと自分に自信を持ってくださいまし! 私達は太一さんを信頼してますの、Tabooシステムをぶっつけ本番で使いませんもの!」
「太一の腕を信頼してる。ちょっとヤバいなって改造機を出す事もあるけど、それを使いこなせない自分が許せないんだよ」
「上に同じっしょ!」
「ちょっと変も追加でね~」
「太一は変態っス!」
「素直に褒められんのか貴様らは!! でもありがとう!」
メンタルリセット!!
我ながらちょろいな、とか思いながら話の続きを聞いた。
「これからの目標としては…………これは流星から言った方がいいだろう」
「ああ、皆、俺は交流戦の優勝を目指す事にした」
交流戦。それはランクごとに振り分けられたトーナメント形式の大会だ。
ルールは
後は、戦う時に裏交渉もアリ。準備期間で戦う相手との経済戦争だったり、交渉、ルール決めも交流戦の内容に入ってくる。
ちょっとしたウォーゲームルールで戦える
「後大きなイベントってそれぐらいしかないもんね」
「そうだな、3学期丸々使うし、初戦に向けての調整は大事だ」
「そもそも俺達はAランク帯で通用するのか?」
とりあえず1回戦は勝ちたいからと、初戦に向けて大量の戦力を裂くのは常套手段だったりもする。物量で押し付けられたら、こいつらでも苦戦しそうだ。
と、疑問を投げかけてみると、ミーシャが渋い顔をして、こう話した。
「あー、それなんだが、交流戦が学内じゃなくて惑星交流戦になるぞ?」
「普通のどう違うんだ?」
「規模だ、学内のSランクからAランクまでの
俺はその言葉に白目を剥きながら応えた。
「つまり、俺達は星の威信をかけた戦いに駆り出されるって訳?」
皆の顔が青くなっている。
ミーシャは否定も肯定もせずに続けた。
「私達はもはや、私が仕事を辞めた事によって、他の星とは無関係だが他の星のSEを全て所持している稀有な存在となったって訳だ! …………学園的にも見せびらかしたいだろうよ」
「なるほどなぁ…………」
皆が遠い目をしている。
他の星の
暗い雰囲気が部屋を満たすが、それを吹き飛ばすように、流星が音頭を取った。
「とりあえず、いつも通り全力を出そう!」
「確かに、考えても仕方ないか」
「ひとまず、太一の全力の改造機にすることが第一目標って事で! ミーシャ、なんかいい依頼ない?」
「流星、君はいろんな機体を見たいだけだろう? だが、ひとまず戦力の拡充は必須だな」
そう言って、俺達は次の目標へと進んでいくのであった。
「遅れました~!」
「ん? アリア? どうしたんだその大荷物は?」
その矢先、アリアがキャスター付きの大荷物を持って隊室に入って来た。10月も半ばだというのに少し汗ばんでいる。
「これはですね、皆さん、学園内匿名掲示板と言う物を御存じですか?」
「知らないな」
流星がそう言うと、俺を含めた他のみんなも知らないような顔をしている。
「紹介制の匿名掲示板なんですが、これが、学園の半数以上が知っているようでして。今回の文化祭の結果を鑑みて、他の学生との繋がりを考える事は無駄ではないと思ったのでその一助になればと」
「なるほど、時間があれば確認してみるのも良いかもしれないな」
ベローナがそう言うと、他のみんなも同じような意見のようだ。
だけど少し引っかかる事があってアリアに質問した。
「…………学園内のネットワークはほぼ監視されているだろ? そんなんで匿名掲示板なんて出来るのか?」
俺がそう言うと、アリアが説明する。
「半数以上って言ったのは、SEを介した通信をほんの少し借りてる感じで、
なるほど、だから新興の
「…………ふ、ふふふふふ。皆さんが居るから悲しくないですわ」
「あ」
メリルが音を立てずに泣いていた。確かにコイツは、水星王族を要する
なんか、事情があったんだな…………。
そしてカルドロン後のように、皆が集まってメリルを慰め続けたのだった…………。