サンヨウジムに勝利したあと、チェレンとトウヤは鍛えるために次の道路へ。俺とベルはというと。
「わああ……ここにムンナがいるんだよねえ?」
「うん、マコモ博士も言ってただろ?」
夢の跡地に来ていました。事の発端はベルがムンナを捕まえたいと言い出したから。まあムンナってピンクで可愛いからなあ。そしてそのことをどこで聞いていたのかマコモ博士が「だったらついでに…」と夢の煙採取をお願いしてきたのだ。だが俺の想像が正しければ。
「あっ、トウコ!ムンナいたよお!」
「おっ、マジで?」
「むにゅ……」
ムンナがふよふよと浮いて眠っている。あのピンク色の煙が夢の煙……そしてそれを狙って。
「ムンナ発見!」
「はあ、ここまで来るのに骨が折れたわ!」
……やっぱりプラズマ団来るよなー。まあこのイベントは避けては通れないか。
「あなたたち、プラズマ団?なにしに来たの?」
「なにしに?ふん、どうせだから教えてやる。ポケモン解放のためには俺たちの思想を皆に植え付ける必要がある!そのためにムンナの能力を使ってやるのさ!」
「夢の煙…これを使えば広範囲に私たちの夢を見せることができるわ。そのためにもムンナを使うのよ!」
「さっきから好き勝手言いやがって……使うだのなんだの、ムンナは道具じゃねえんだぞ!」
「ハッ、お子様には理解できないだろうよ!邪魔だから潰してやるよ、行け!ミネズミ…」
「ごおお!!」
「……え?」
「……ヒヒダルマ?」
「潰してやる?そうか、大層な口を聞くな。だったらこっちがお前らの腐った頭を潰してやるよ!行け、ヒヒダルマ!」
ヒヒダルマに威嚇で地面を殴らせると、地面がベコっと凹んだ。それにプラズマ団員は露骨にビビっていた。
「ほら来いよ、潰すんだろ?」
「ちょっと、どうするのよ……私たちのポケモンじゃ勝てないわよ…」
「だったらこうだ!」
「!!」
プラズマ団の男……ムンナをポケ質に取りやがった!ナイフなんて持ってるのかよ!
「ムンナを助けて欲しけりゃ…お前らのポケモンよこしな!善良なトレーナーならどうすればいいか…分かるだろ?」
「わっ、わぁ……どうしよう、ムンナが……」
(ヒヒダルマ、どうだ、動けるか?)
(どうでしょう、殴り飛ばす事はできますがそれで万が一にでもムンナが危害が及ぶようなことがあれば……)
「……なにしてるの?」
「トウヤ?」
ふらっと、音もなくトウヤが現れた。トウヤは状況を見て、何となく察したようだった。
「ああ……トウコを脅してるんだ、そういうことなら」
トウヤが、スッとプラズマ団を指差す。
「やっちゃえ」
「……え?」
次の瞬間。プラズマ団の男の手首が氷に包まれた。
「ひっ、ひぃ!!冷たい、冷たい!!痛い、痛い!!」
「ムンナ、こっちだ!」
「むにゅ……」
「ヒヒダルマ、あいつらにラリアットだ!」
「ごおお!」
プラズマ団の2人はヒヒダルマのラリアットでお陀仏だ。それはいいとして……
「トウヤ……今の何?」
「ん?ああ、さっきの?あれは『』だよ」
「……なんて?」
今、確かにトウヤくんは何かの名前を言った。でも何か…聞き取ることができなかった。まるで世界そのものがそれの名前を拒んでいるような……
「…とにかく助かったよ、ありがとう」
「うん、良かった。それにベルも」
「うん、ムンナが無事で良かったあ……あれ?」
廃墟の奥から、何かがもぞもぞと出てきた。あれは…ムシャーナ!
「むしゃしゃ……」
「えっ、これ、くれるのお?」
ムシャーナが手渡してきたのは、ふわふわとしたピンクのもや。これが夢の煙……?
「あー!!様子を見にきたらこんなことになってるう!!」
「ま、マコモ博士……」
「ムシャーナ!ここでムシャーナが拝めるだなんて!おまけにその夢の煙…特濃じゃない!今すぐ持ち帰って検査しなきゃ!!ベル、ついてきて!」
「あっ、はいぃ!」
……嵐のような勢いで現れて去って行ったな。まあマコモ博士の出番はこれくらいだからOKとしておくか。
「ねえトウコ、これからどうするの?」
「え?まあ道なりに各地を巡ろうかなって……」
「そっかあ。じゃあ僕も一緒に行きたい」
「え?いいの?」
「うん、僕はトウコと一緒がいいから」
「まあ、トウヤがいいならいいけどさ」
「やった、決まりだね」
トウヤが手を繋いでくる。うーむ、これはやはりシスコンというやつなのだろうか。だがそれ以上にさっきのやつが気になる…トウヤが指差した瞬間にプラズマ団の手が凍りついて……あんな能力持ってたっけ?
「トウコ?どうしたの?」
「え?ううん、大丈夫」
「じゃあ行こう、僕たち2人なら大丈夫」
トウヤの笑顔を若干重く感じながらも、俺は3番道路に向かうことにした。
トウヤくん
なんかある。
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