あれから数年が経った。いろんなことがあった。プラズマ団の悪行やジムリーダーの話題やら色々。それでも俺たち幼馴染4人の関係性は変わらなかった。そうして今日。
俺たち4人は、旅に出る。
「うーん……」
「どうなさいましたか、トウコさん」
「いや……ダボっとしてるやつで動きやすい服ないかなって」
「でしたらこちらのパーカーはいかがでしょう」
「おっ、いいじゃん。うん……これくらいじゃないと隠せないもんな」
そう、関係性は変わらなかった。だがしかしとても変わったものもあった。それは……
俺の!というかトウコちゃんのボディ!
まあ、分かりやすく言えばナイスバディに成長していたのだ。ポケスペで例えるならワイちゃんのバストは余裕で超えてる。多分80cm台はある。おまけに身長も高くなったし尻もなんかでかいし。おかげさまでここ数年何度変態に絡まれたか。
「いいではありませんか。私はそのナイスバディ、好きですよ」
「お前にそう言われても嬉しくねえんだわ」
「トウコ、まだ時間かかりそう?」
「あ、もう行く!」
ドアを開けると、そこには立派な男主人公…トウヤくんがそこにいた。いやあ、イケメンだなあ。ちなみに俺らの部屋は数年前にママさんの意向で壁ができた。それにトウヤくんがものすっごい抵抗をしたのはここだけの話。
「トウコ、おはよお!」
「おはようトウコ、それからヒヒダルマも」
「おはようございます、皆様元気そうで何より」
もはやヒヒダルマは普通に俺ら幼馴染の間に入っていた。俺としてはめちゃくちゃ微妙な気持ちなのだが、人前では紳士に振る舞うので困ったものだ。
俺たち4人(とヒヒダルマ)は、アララギ博士のいる研究所へと足を踏み入れた。
「あらあら!あなたたちいらっしゃい!よく来たわね、座って座って!」
「もう、博士ったら!あたしたち、今日は…」
「分かってるわよ、ベル!でも少しくらい話させてくれたっていいじゃない!」
「話って?」
「ふふふ、実はね……あなたたち4人に、これを渡そうと思って!」
そう言ってアララギ博士が手渡してきたのは……ポケモン図鑑!あれ、これって必須じゃないんだっけ?
「もともとはポケモンだけを渡すつもりだったんだけど……アデクさんが話を通していたみたいでね、あなたたちの見聞がより深まるようにって」
「アデクさんが……」
「そっかあ、これがポケモン図鑑……」
「さあ、いよいよ本題ね!これが……あなたたちに渡すポケモンよ!!」
アララギ博士が箱を開けて、中には3つのモンスターボール。この中にツタージャ、ポカブ、ミジュマルが入ってるんだなあ……なんか感慨深いや。
「……博士?僕たちは4人ですけど?」
「ポケモンが3匹だけ……?」
「あら?トウコ、もしかして話してないの?」
「あー……そういえば忘れてた」
「何が!?トウコだけ仲間はずれとか嫌だよ!」
「いや……あたしってほら、こいついるじゃん」
俺が親指でくいっとヒヒダルマを指差す。それを見て3人は速攻で察したようだった。
「あぁ……そういうこと」
「うん、しかもこいつポケモンセンターでレベル見てもらったらもうレベル55だったんだわ」
「れ、レベル55!?多くのトレーナーがそこまで到達するのに一体どれだけの時間がかかるか!そのヒヒダルマ、そんなに強かったのかい!?」
チェレンがのけぞってびっくりしてるけど……まあ気持ちは分かる。ゲームだとレベル55とか割と行くけど、まぁ現実だとそうはいかない。レベル20だってどれだけ大変か。それがろくにバトルしていないヒヒダルマがレベル55、とんでもねえな。
「…という訳だから、あたしはポケモンいらないんだ。お前らで3匹のポケモン選んでくれ」
「そういうことかあ……じゃあポケモン選ぼ!早くポケモンちゃんを見たいよ!」
「はいはい、慌てないの。さあポケモンたち、出ておいで!」
ボールから3匹のポケモン…ツタージャ、ポカブ、ミジュマルが姿を現した。元気にちょこちょこ走り回っていて可愛い!!
「うわぁ、可愛いねえ!ねえねえ、誰が最初に選ぶ?」
「ぼくは……もう決まってる」
「奇遇だねトウヤ、実は僕も決めてるよ」
「ほんとお?実はあたしも!」
「へえ、3人とももう決めてたんだ。それじゃせーので行こうぜ、せーの!」
「ツタージャ!」
「ポカブ!」
「…ミジュマル」
「おっ」
まさかの被りなし!こんなゲームみたいな展開あんのか、面白いな。ということは喧嘩もなしでいけるという訳だ、めでたしめでたし。
「わあい、それじゃあ決まりだねえ!あたしはベル!ポカブちゃん、よろしく!」
「よろしくねツタージャ、僕はビシビシ鍛えるよ」
「…よろしく、ミジュマル」
「うんうん、みんないい出会いができたようね!それじゃあ……ベストウィッシュ!いい旅を!」
アララギ博士に手を振ってもらって、いざ出発!さあて、どんな旅が待ってるかな!いざ、ドアを開けて……
ドッ
「えっ……」
「……………」
目の前には、緑髪が特徴的な目の死んだイケメンが立っていた。無言でこちらを見つめている。
……N様じゃねーーか!!
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