ただ帰りたい人生だった   作:因みに私は独身です

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こんばんは


取引

拝啓、誰かへ

 

僕は推しの竜華キサキ様が目の前に居て幸せです。

 

「なぁキサキ、先生の性別って...」

 

「女性じゃぞ、というか殿方は其方だけじゃ」

 

「まじかよ...」

俺は男の先生を操作していたからこっちでも男だと思ったが...都合の悪い事に女だったらしい。

いやだって男性の方が相談とかしやすいだろ?

 

「じゃが...先生は些か束縛気味でな」

 

「えぇ...?」

 

「元々其方を怪我させないために補佐に就任させ、前線には出させないようにしたんじゃ」

「だが、恨みを持つものが先生を殺そうとした」

...こんなストーリー、原作にあったか?

 

「そこを其方が庇って、今に至る訳じゃな」

やだ、元の持ち主イケメンすぎ。

 

「これは憶測に過ぎんが...其方が目の前で死ぬ姿を見た先生はおそらく生きていると知れば」

 

 

一生...監禁でもするのではないか?

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃ〜!!!」

怖いよ先生!というか先生にはアロナちゃんが居るだろ!防げるって...あ、ゲマトリア。

 

「安心するといい、妾がそのような愚行は許さぬ」

 

「(可愛いしかっこいい、大好き」

 

「...///」

キサキは頬を赤らめる。

 

「...声に出てた?」

俺はキサキに聞く、無論首を縦に振っていた。

 

「ご、ごめんキサキ、不快にさせてしまって」

俺は咄嗟に謝る。

 

「いや、不快という訳では無いのじゃ...ただ、そんな事を言われると、すこし...照れる」

かわいい。

 

ドドドッ!!!

 

そんな話をしていると、どこからか物凄い勢いの足音が聞こえた。

 

「...先生が来ているぞ、覚悟はいいか?」

 

「俺は出来てる」

これj◯j◯だ!

 

ガラッ!!!

 

乱暴に開けられたドアの前に居るのは、この世界ではほとんど見ない大人。

 

おそらくこの人がこの世界の【先生】だ

 

"はぁ...はぁ...ルイッ!!!!!"

先生が一直線に俺に向かってくる。

 

「ちょ...まっ!俺は病人だぞ!」

 

ドンッ!

「ぐはっ!!!!」

猛烈な勢いで抱きつかれた。

 

"ごめんね、ごめんね、ごめんね...私のせいでルイを....!"

先生は泣いていた。

先生の顔も描写されることはなかったし、泣いているところも殆ど見ないし見れない。

正直動揺する。

 

「落ち着いてください...まずは俺の話を」

 

"...ごめん、取り乱してしまったね、それでどうしたんだい"

 

「俺、記憶が無いんです」

 

"は?"

先生が動揺した、当たり前か...あんなに大切に思っていた人間が自分の事を忘れてしまうなんて。

 

「でも先生という存在自体は分かります、ですが関係性が」

 

"ヘイローが壊れたんだ、人格や記憶に多大なる影響が出ているのもしょうがないよ"

先生はどこか俺に対してではなく自分に対して言い聞かせている気がする。

 

"私についてはキサキから聞いているかな?"

 

「はい、大まかですが」

束縛気味の人間だって事をね...

 

"キサキ、ルイは私が引き取るよ"

 

「待つのじゃ先生、まず色々と後始末を済ませるべきじゃ」

キサキが先生を止める。

 

「周りが見れておらんぞ先生、いくらルイが回復したとて早とちりしすぎじゃ」

 

"っ...ごめんキサキ、ルイ、まずは報告からだね"

そういうと先生は部屋を出ていった。

 

「なぁ、キサキ」

 

「なんじゃ」

 

「先生は、ずっとあんな感じなのか」

こんな先生じゃ少し不安だ、どの世界線なのか、どの章までたどり着いているのかにも寄るが...

もしもエデン条約を解決していなければ...おそらく乗り越えられないだろう。

 

「いや、其方が関わらなければ頼りになる大人であろう」

良かった...こんな調子じゃ物語が狂うぜ。

 

「そりゃ良かった...あと、他の生徒についても聞きたいんだが」

 

「...妾に他の女の事を聞くとは、浮気か?」

いや先生も女性だしさっき聞いたやんけ。

 

「あなたを愛してます(浮気て、俺達の関係性は精々親友くらいだろ)」

やべ、建前と本音が逆に。

 

「冗談じゃ、もう流石に慣れ...はまだしないの」

「其方は殆どの生徒から慕われ、中には恋慕の情を抱いている者もおる...大量にな」

 

「俺ってすごくね?」

凄いね。

 

「そんな者達が大勢居るんじゃ、其方が殺されたと知ったときには全員犯人を地獄に落とそうとしておったな」

 

「...それだけ信頼されていたんだな」

元の俺は。

 

「先程の先生の様な者が大勢居る、出会った時は覚悟するのじゃ...まぁ、其方は分からないから覚悟のしようが無いと思うがね」

 

「もう終わりだ...」

 

 

 

 

"取り敢えず後始末は済ませたよ、記憶喪失以外の症状は見られないし、一旦退院だって"

 

「分かりました」

恐らく後遺症が酷ければまだ病人定期だったのだろうが、転生したなんて誰にもわからん。

軽い後遺症だと判断されたのだろう。

 

"それで、ルイがどこに行くかなんだけどさ"

 

「妾が責任を持って保護する」

キサキが声を上げた。

 

"キサキ...いくら君が玄龍門の門主だといえ"

そうだね、キサキは偉いよね。

 

「先生、一旦ルイから離れて過ごすべきじゃ、これ以上は...先生にとって悪影響を及ぼしてしまうぞ」

まぁ...そうだろうね。

 

"確かにキサキの言う通りだ、でもまたルイがこんな状況になれば...!"

 

「先生、あまり妾を舐めるでない...二度とゴミに遅れはとらぬ」

あれ...キサキってこんなキャラでしたっけ?

 

"...分かった、ルイを頼むよ"

 

「任せるのじゃ、ルイには傷一つ付けさせん」

か、かっけえ...!

 

 

 

そうして俺達は先生と別れ、山海経へと向かう...前に

 

「すまんキサキ、アビドスに寄ってくれないか」

 

「アビドス?其方はあそこの出身でもないじゃろ、何の用があるんじゃ」

いやちょっとね...

 

「挨拶しときたい人が居るんだ、一人」

 

「其方の願いとあらば、幾らでも聞こう」

そうして俺はアビドスに向かう事に成功した。

 

 

 

「こっから先は一人で行くよ」

 

「...危険じゃ、すまんがそれは許せぬ」

 

「大丈夫、絶対戻って来るからさ」

 

「...少しだけじゃぞ」

キサキ様ありがとうございます...!

 

 

俺は一人で砂漠を歩き続ける。

ここなら誰にも気づかれないだろう。

 

「居るんだろう?黒服とやら」

俺が名前のような何かを呼ぶ。

 

〈おや...生きていましたか、暁海ルイさん...?〉

先程まで何もなかった空間に黒スーツの人間...ぽい何かが現れる。

 

〈貴方...中身が変わりました?それにヘイローが...〉

 

「ほう...偽物だと見抜くとはね、流石の洞察力だ」

こいつの前ではクールぶっといた方が良い、原作でも先生がこいつに気に入られてるからな。

 

「俺は貴方に対して交渉...取引をしに来たのさ」

 

〈取引...ですか、クックックッ...!〉

 

「何わろてんねん」

怖えよこいつ。

 

〈前とは大違いですね、今は貴方に興味が惹かれて仕方がありませんよ〉

俺まだ何も話してない...




流石に評価つけんの早すぎて草、まだ一話やぞ。
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