第一話「着任と初めまして」
等々この日がやってきてしまった。深海棲艦との交戦が続く中、日本は次第に提督の人材を失っていき、学生をも巻き込み始めた。ましてや、俺のような中学1年生のガキをも、だ。
「はぁ…。」
憂鬱で仕方がない。まさか提督に抜擢されるなんて。ため息が出る。自分でも信じられない…だが現実だ。確かに勉強はそこそこできたが陰キャな俺が、だ。
噂に聞くに…というか大本営の説明によれば艦娘は読んで字のごとく女の子らしい。うまく接せる気がしない。そもそも学校でも浮いてて軽く虐めに遭ってたような俺がうまくいくわけがない。どうせ良いトコあまり信用されないで単なる上司と部下になるか最悪舐めてかかられるか早々に戦死するかの三択だろう。
…駄目だ、またネガティブになっている。もう少しポジティブに行かなければ第一印象も最悪だ。とりあえず俺は「呉鎮守府」の提督になるらしい。新しく…と言うよりかは改装された鎮守府らしい。大本営が言うには新しく作られたようなものらしい。前任がいたらしいが詳しいことは聞かされなかった。
そして今、俺はそこに向かう送迎車に乗っている。…提督とは言え、中1にそこまでするか?ありがたい話ではあるが、正直くすぐったい、というか恥ずかしい。まぁ、好意として扱っておいたほうが良いだろう。あまり深く考えても毒だ。
─呉鎮守府─
ついた。ココが呉鎮守府か…。改装されただけあって近代的でおしゃれだ。とは言えそんな物に興味がない俺にはさっぱりだが。
執務室に入ると身の丈に合わなさそうなデカい椅子と机。そして自分サイズ、Sサイズの制服がある。とりあえず俺は着替え、椅子に座った。しばらくして誰かが来る。ココにいる艦娘だろう。
コンコン
「失礼しますなのです…。」
「えーと…君はココに一人しかいないっていう艦娘の…たしか「電」だっけ?」
「は、はい!そ、そうなのです!えっと…お兄さんが司令官さんなのですか…?その…随分と幼いのですね…。」
「幼い…そう言われたくはないねぇ…俺よりもよっぽど幼い見た目をした君に。言われたかないんだけどなぁ…。」
そう、なるべくフレンドリーに冗談っぽく言ってみた。だが予想外…というか予想通りというか…彼女は「否定」と取れる言葉にひどく怯えたように肩をビクッと震わせ顔を少し恐怖に歪ませた気がした。
「ひっ…。す、すみませんなのです!私のようなただの道具がたいそれたことを言ってしまい本当にすみませんなのです!で、ですからどうか…どうか殴るのだけは…!」
そう言い終わるやいなや、90度の礼を通り越して頭を深く下げて地面にこすりつけるかのようにして土下座をし始めた。あまりにもオーバーリアクションだ。何かのドッキリか、それとも本気なのか…。とりあえず僕は彼女を落ち着かせることにした。
「え、えぇ!?な、殴るだなんてそんな…。物騒だなぁ。…とりあえず、土下座するのやめてくれないかな!?なんか俺がさせたみたいになってるから!ね!?顔!顔とりあえずあげよ!?ほら!マシュマロとかあるからさ!」
「え、えぇ?マシュ…マロ…?」
良かった…顔を上げてくれた。とりあえずマシュマロを食べてもらい俺は話を聞くことにした。
最後まで読んでくださりありがとうございます。感想は見るかわかりませんがなるべくご意見は取り入れていくつもりです。これからもよろしくお願いします。皆さんはドクズ野郎にはならないようにお気をつけください…。