転生したらスライムだった件forDevil May Cry 作:サイトーサイト
ついに......ついに書けたぞぉぉぉぉ!!! そして 書きたいこと全部書いたから 少しだけ長いです!
ルナの宣言が頭に響いた瞬間、俺の胸に熱い衝動が突き抜けた。友の復活。それは、かつて果たせなかった約束であり、俺がずっと心の奥底に燻ぶらせていた、届かぬはずの願いだった。
スパーダ《ルナ、手順は任せる! 魔素が必要なら俺のからいくらでも持っていけ!》
ルナ《承知いたしました。主様の魔素を媒介に、涙に含まれる因子を再構成……「超位蘇生魔術・
俺の身体から、漆黒と真紅が混ざり合う圧倒的な魔素が噴き出す。それはミリムを怯えさせないよう、優しく、それでいて絶対的な密度で周囲を包み込んでいった。
ミリム「スパーダ.......? トネリコ姉様.......これ......は.......?」
涙を浮かべたミリムが、呆然と周囲を見回す。トネリコは俺の意図を察したのか、ミリムの肩をさらに強く抱きしめ、慈愛に満ちた声で囁いた。
トネリコ「大丈夫よ、ミリム。信じて、スパーダを。あの人はね、絶対にあなたを裏切らない。.......今、奇跡が起きるわ」
俺は回収したミリムの涙――ヴェルダとルシアの血脈が混ざり合った、その一滴の結晶を天高く掲げた。
スパーダ「ヴェルダ! ルシア! 聞こえるか! お前たちの娘は、こんなに立派に、だけど寂しさを堪えて生きてきた! .......もう十分だろ! さっさと起きて、この子を抱きしめてやれ!!」
俺の咆哮とともに、魔素の光柱が天を衝いた。光の粒子が空中へと集い、二つの人間の形を象っていく。まばゆい光の向こうから、見覚えのある、懐かしい気配が急速に満ちていく。片方は、かつて世界を創り、俺と肩を並べて笑い合った偉大な男の気配。もう片方は、その男が愛し、世界を優しく見守っていた聖なる女性の気配。光が収まり、そこに現れたのは............
ヴェルダ「.......久しぶりだね......スパーダ」
ルシア「ふふ......相変わらず破天荒な人。でも.......ありがとう、スパーダさん」
かつてと変わらぬ姿で、二人がそこに立っていた。
ミリム「あ.......、あ............」
ミリムの瞳が、これ以上ないほどに大きく見開かれる。声にならない声が、彼女の小さな喉から漏れた。記憶の底にある、ずっと会いたかった両親の姿が、今、目の前にある。ヴェルダはゆっくりと目線を下げ、愛娘の姿を捉えると、その厳格な顔をこれ以上ないほど優しく綻ばせた。
ヴェルダ「大きくなったね ミリム。.......寂しい思いをさせて、ごめんね......」
ルシア「ミリム.......私たちの、愛しい子.......!」
ルシアが両手を広げると、ミリムは弾かれたように駆け出した。
ミリム「お父様!! お母様ぁぁぁぁぁッ!!!」
二人の胸に飛び込み、再び大声を上げて泣き出すミリム。ヴェルダとルシアは、そんな愛娘を壊れ物を扱うように、だけど二度と離さないとばかりに強く、強く抱きしめ返した。その光景を、俺とトネリコは少し離れた場所から静かに見守っていた。
トネリコ「.......やりましたね マスター」
スパーダ「ああ。最高の誕生日プレゼントになっただろ?」
俺は腕を組み、そっと息を吐き出す。世界を相手に剣を振るう覚悟はできていた。だけど、剣を振るうことなく、ただ一粒の涙からこの温かい結末を導き出せたのは、ルナのおかげ、そしてトネリコがミリムの心を解きほぐしてくれたおかげだ。泣きじゃくる三人を見ながら、俺の胸には、かつてないほどの達成感と確かな温もりが満ちていた。
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ミリム「......スパーダよ......その......ありがとう......なのだ!」
数分も家族と抱き合ったミリムから 顔を赤らめながらの一言に 俺は照れくささを覚えつつも すぐに返答した。
スパーダ「気にするな。お前の笑顔が見たかった、ただそれだけさ。それに、言っただろ? 最高の誕生日にしてやるってな」
俺が頭を乱暴に撫で回すと、ミリムが嬉しそうに目を細めて俺の手のひらに頭を擦りつけてきた。その様子を、ヴェルダとルシアが並んで微笑ましそうに見つめている。
ヴェルダ「スパーダ、本当に感謝してるよ......まさか再び こうやって娘を抱きしめる日が来るとは、夢にも思わなかった」
ヴェルダは一歩前に出ると、かつて世界を創り出した創世神としての威厳はそのままに、一人の父親としての深い感謝を込めて俺の肩に手を置いた。
ルシア「ええ。ミリムをここまで見守って、そして私たちを引き合わせてくれて.......スパーダさん、あなたにはいくら感謝しても足りません」
ルシアもまた、聖母のような慈愛の笑みを浮かべて深く頭を下げる。
スパーダ「よしてくれよ、二人とも。俺一人じゃ何もできなかったさ。ルナの正確な先導と、トネリコがミリムを支えてくれたからこそ、この奇跡は成ったんだ」
俺がそう言って振り返ると、トネリコは少し照れくさそうに、しかし誇らしげに胸を張った。彼女の瞳にも、一仕事終えた満足感と温かい光が灯っている。
トネリコ「私はただ、マスターの背中を押して、ミリムの心の側に寄り添っただけです。でも.......本当に良かった」
ミリム「うむ! トネリコ姉様も、本当にありがとうなのだ!」
ミリムは再びトネリコの元へと駆け寄り、その腰に勢いよく抱きついた。トネリコは驚きつつも、今度は涙ではなく、満面の笑みでその小さな身体を受け止める。
ルナ《主様、お言葉ですけど、皆様の強い絆と主様の底知れぬ魔素がなければ、この超位魔術は成立いたしませんでした。最高の結末を導き出したのは、紛れもなく主様の意志ですよ!》
脳内に響くルナのハツラツで、どこか嬉しそうな声に、俺は内心で「ありがとな、ルナ」と短く返した。
泣き腫らした目で、それでも世界で一番幸せそうに笑うミリム。そして、かつての友であり、今は固い絆で結ばれた家族の再会。俺の胸に満ちていた熱い衝動は、いつしか穏やかで、心地よい達成感へと変わっていた。
スパーダ「さて.......積もる話は山ほどあるだろうが、まずはここを引き上げようぜ。主役をお待たせしっぱなしの、
俺の言葉に、その場にいた全員が声を合わせて笑った......しかし
ミリム「......あ......う......あ......ああ.......っ!」
突然、ミリムの小さな身体から、先ほどまでの温かい雰囲気を一瞬で吹き飛ばすほどの狂暴な魔素が噴き出した。周囲の空間が悲鳴を上げ、大気がビリビリと震える。それは彼女の中に眠る
ヴェルダ「しまっ.......! ミリムの魔素が、負の感情ではなく『歓喜』で飽和して逆流している..........!?」
ルシア「そんな.......っ、これではミリムの精神が、自分の力に呑まれてしまうわ!」
かつての創世神たるヴェルダでさえ、復活直後の馴染まない身体では、その絶大なエネルギーを即座に抑え込むことはできない。トネリコが即座に杖を構え、前に出ようとする。
トネリコ「マスター! 結界を張ります、私なら──」
スパーダ「いや、待てトネリコ。ルナ、手順は?」
ルナ《.......解析完了です!ミリム様の「
つまり、小手先の結界や封印術では通用しない。真正面から、彼女のすべてを受け止める「壁」が必要だということだ。
ミリム「スパーダ.......っ! 体が、熱いのだ......っ! 我は、お前に.......お前に、最高の.......っ!!」
赤く染まった瞳で、ミリムが俺を睨みつける。その表情は苦しげだが、口元は好戦的に歪んでいた。「お礼」を言いたい。だけど言葉にならない。なら、魔王として、戦いの中でそのすべてをぶつける。それが彼女の魂の叫びだった。
スパーダ「ハッ.......いいぜ、ミリム! 言葉じゃ足りないって言うなら、その有り余ったお礼、俺の身体で全部受け止めてやる!」 俺は不敵に笑うと、首を コキッ と鳴らした。同時に、俺の身体から漆黒と真紅の魔素が、ミリムの放つ黄金の闘気と激突し、周囲の地面をクレーター状に陥没させていく。
スパーダ「ヴェルダ、ルシア、トネリコ! 三人は下がって結界の維持を頼む! ルナ、暴れるぞ!」
ルナ《了解!
ミリム「いくぞおおおおお! スパーダアアアア!!」ドォン!!
大地を爆破するような足音と共に、ミリムの小さな身体が光速の弾丸となって迫る。手加減なし、完全に本気の魔王の領域。俺は笑みを深く刻みながら、真正面からその一撃を迎え撃つべく、俺は構えを取った。
スパーダの正面から迫るミリムの拳が、大気を圧縮して爆音を轟かせる。その常軌を逸した突進に対し、俺は不敵にニィと笑うと、
スパーダ「まずは小手調べだ、ミリム! オラァッ!!」
閃光を放つベオウルフの右アッパーが、ミリムの突進を正面から完璧に捉えた。神撃の激突。周囲の空間がガラスのようにひび割れ、衝撃波だけで周囲の山々が消し飛ぶ。だが、ミリムの「
ミリム「まだまだなのだぁぁぁ!!」
スパーダ「ハハッ! そう来なくっちゃなぁ!」
俺はベオウルフを即座にパージすると、今度は三節棍、棒、ヌンチャクへと自在に姿を変える氷と炎と雷の魔具「キングケルベロス」へとスイッチした。
スパーダ「冷たくしてやるよ、お転婆娘!」
キングケルベロスを凄まじい速度で振り回し、
ヴェルダ「す......すごい......!? 武器の特性を完璧に引き出し、一瞬の隙もなく連撃を繋いでいる……!」
ルシア「ミリムの暴走する熱量を、戦いの中で綺麗に『散らして』いる.......やっぱりすごい.......」
離れた場所で結界を維持するヴェルダとルシアが、そのスタイリッシュかつ圧倒的な戦闘センスに目を見張る。
ミリム「あはははは! 凄い、凄いのだスパーダ! 我の熱が、どんどんお前に吸い込まれていく──────っ!!」
サタナエルの暴走エネルギーを力技でねじ伏せるのではなく、俺が放つ多彩な魔具の攻撃がミリムの「破壊衝動」を正面から相殺し、極上の「快感」へと少しづつ昇華させていく。ミリムの瞳から狂気が消え、純粋な、戦いを楽しむ魔王の輝きが戻り始めてきた......しかしキングケルベロスの連撃を浴びてもなお、ミリムの熱量は収まるどころか、さらに膨れ上がっていく。その瞳が完全に光を失い、禍々しい竜の鱗と翼が彼女の小さな身体を覆い始めた。
ミリム「オ、オオオオオオオオオアアアアアアッッ!!!」
地を裂く咆哮。ミリムは理性を完全に喪失し、かつて世界を滅ぼしかけた最凶の天災──『竜魔人形態(スタンピード)』へと変貌を遂げた。
その瞬間、大気の圧力が跳ね上がり、俺の足元の大地が跡形もなく消し飛ぶ。光速を遥かに超えたミリムの突進が、俺の防御の上から直撃した。
スパーダ「ぐっ.......おっとぉ!?」
ベオウルフのガードごと吹き飛ばされ、俺の身体は数キロ先の岩山へと叩きつけられる。凄まじい質量と速度。さすがの俺も、この形態のミリムの猛攻には防御に回らざるを得ず、じりじりと後退を余儀なくされた。
トネリコ「マスター.......っ!?」
ヴェルダ「まずい、スタンピードだ! あれは完全に星のエネルギーと同期している! このままではスパーダでも──」
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━━━━━━第三者SIDE━━━━━━━━
スパーダ「ハハッ.......あー、痛てぇ。やっぱり世界最強の魔王様は格が違うな.......!」
ガレキを撥ね退け、スパーダは不敵に笑いながら立ち上がる。だが、その瞳に宿る闘志は、ミリムの暴走をも上回る熱量で燃え上がっていた。
スパーダ「だが、お転婆が過ぎるぜミリム。.......そろそろ、おねんねの時間だ」
スパーダは虚空に右手を伸ばす。その手の中に、真紅の輝きを放つ究極の魔剣──「魔剣ダンテ」が顕現した。
同時に、スパーダの心臓の鼓動が、世界を震撼させる重低音を奏でる。
スパーダ「ルナ、真の姿を解き放つ。魔素を完全に同調させろ!」
ルナ《わかりました! 主様!──「
スパーダの身体から、漆黒と真紅の魔素が「爆発」した。光さえも呑み込むその輝きの中から、世界を震撼させる絶対的な『真・悪魔』の姿が現れる。
背中から広がったのは、ダンテの真・悪魔化を彷彿とさせる、禍々しくも雄大な4枚の漆黒の巨大翼。大気を切り裂くような有機的で鋭利なシルエットが、圧倒的な威圧感をもって周囲を圧する。
しかし、その巨躯を包む色彩と細部の意匠は、全く異なる異質な気高さを放っていた。
全身の皮膚を覆う装甲は、バージルの真・悪魔化を象徴する深く冷徹な「青」と「白銀」。細部には漆黒のラインが走り、魔素の激流が血管のように怪しく明滅している。
さらに、その「腕」はバージルの悪魔形態そのもの。前腕部には白銀の刃(格納された幻影刃の触媒)が鋭く突出し、指先は触れるもの全てを切り裂くような、冷たく研ぎ澄まされた爪へと変貌している、さらには 両腕の肘には まるでジェット機のような ノズルがあり そこから「蒼い焔」が溢れるように、猛けるように唸りをあげる。 「腰の翼」は、背中の巨大な翼とは別に、バージル特有の「尾羽」のようにしなやかに翻る装甲翼。まるで高貴なコートの裾のように腰回りを包み込み、スパーダの動きに合わせて冷徹な青い光の残像を残す。
そして、何よりも変貌を遂げたのはその「顔」だ。
ダンテの異形な魔顔ではなく、バージルの真・悪魔化に見られる、まるで洗練された戦兜(ヘルム)を模したかのような、流線型の冷徹な仮面。感情を一切排したその面頬(バイザー)の奥で、スリット状の瞳が冷たく、しかし激しく真紅に燃え上がっていた。
真紅の魔剣ダンテを右手に構え、青と黒の神威を全身から吹き荒らすその姿は、破壊の化身でありながら、同時に神聖な
ミリム「ガアアアアアッッ!!」
スタンピード状態のミリムが、拳に星の破壊エネルギーを凝縮して肉薄する。だが、真・悪魔化したスパーダの目には、その一撃すらもスローモーションに映っていた。
スパーダ「遅いぜ」
フッ、とスパーダの姿が掻き消える。ミリムの拳は虚空を殴り、その直後、ミリムの背後に現れた俺は、魔剣ダンテを凄まじい速度で一閃した。
ミリム「なっ.......がぁぁっ!?」
圧倒的な一撃。これまでの攻防が嘘のように、スタンピードの強固な身体が容易く切り裂かれ、ミリムが地に伏せる。スパーダはさらに魔剣ダンテを天に掲げ、
あのスタンピードミリムを、手も足も出させずに完全に対処・圧倒してみせたのだ。
ヴェルダ「そんな.......スタンピードを、力の上から完全に押さえ込んだというの.......!?」
驚愕する創世神の視線の先で、スパーダは悪魔の姿のまま、身動きの取れないミリムへとゆっくり歩み寄る。その脳内に直接語りかけるように、声を響かせた。
スパーダ「ヴェルダ、お前がまだ終わらせていなかった
かつてヴェルダがミリムに授けた名。それは強力な魔力を込めた「名付け」だったが、彼女の持つ無限の魔素を制御しきるための「システムとしての完成度」が、ほんの少しだけ足りていなかった。それを、スパーダの「真・悪魔化」の絶大な魔素と、ルナの精密な演算によって補完する。
スパーダはミリムの額にそっと手を当て、世界で最も優しく、そして絶対的な力を持って、その魂に刻み込んだ。
スパーダ「お前の名は「ミリム・ナーヴァ」。友の愛娘であり、世界を照らす光の魂だ──!」
その瞬間、世界を覆っていた禍々しい黄金の魔素が、一粒の残らずスパーダの手の中に、そしてミリムの体内へと綺麗に還元されていく。まばゆい光が彼女の身体を包み込んだ。
光の中で、ミリムの小さな身体が、ぐんぐんと引き締まり、大人の階段を上るように変化していく。
光が収まったそこに立っていたのは……これまでの子供のような姿ではない。豊かな出戻りと、しなやかに引き締まった四肢を持つ、「女子大生」ほどの抜群のスタイルへと成長を遂げたミリムだった。
ミリム「.......あ、あれ.......?」
ミリムは自分の大きくなった手を見つめ、それから自分の身体をペタペタと触る。その瞳からは狂気が完全に消え去り、澄んだ輝きを取り戻していた。
ミリム「.......アタシの力が.......抑えられる.......! アタシ! もうコントロール出来る! やったー なのだ!」
言動が少し大人っぽくなりつつも、最後の最後でいつもの「なのだ!」が飛び出す。そのギャップに、スパーダは思わずクスリと笑ってしまい、真・悪魔化を解除して人間の姿へと戻った。
スパーダ「ハハッ、大成功だな。よく頑張った、ミリム」
トネリコ「マスター.......! ミリム、本当に良かった.......!」
ヴェルダ「スパーダ.......君という奴は、どこまで僕の想像を超えてくれるんだ.......!」
ルシア「ふふ、でも、本当に素敵な大人の女性になったわね、ミリム」
駆け寄ってくるトネリコたち、そして優しく微笑む両親を見て、新しく生まれ変わったミリムは、ちょっぴり照れくさそうに、だけど今度こそ、心からの満面の笑みを咲かせたのだった。
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次回「ミリムの誕生日パーティー」