君を武器にした日   作:なかりょた

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通りすがりの君。君だよ君。アンケート回答してないだろ?急げ!3秒で終わるから。

アンケートの時間稼ぎのために数話使います。ちなみに、五条がスカウトしに来たら、呪術廻戦0もやりたいので、乙骨、パンダ、まき、狗巻世代にします。

キャラ崩壊はしてないはずだ。私の中の緋色と夜卜はこんな感じなんだ。


漂う仮面

建物から脱出しようと、来た道を引き返していたとき。

 

多数の呪力を感知する。

 

即座に警戒態勢に入る。

 

緋色はまだ使わない。

 

緋色を使うのに戸惑っている自分がいる。

 

呪霊が姿を現す。

 

想定より、多い。

 

「……20体はいるな」

 

夜卜が呟く。

 

3級。

 

さっきの呪霊に比べたらお世辞にも強いとは言えない。

 

だが、位置が悪い。

 

挟まれている。

 

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「右から来る」

 

緋色の声。

 

緋色を使う以外の選択肢が無い

 

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「分かってる」

 

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振るう。

 

一体、斬る。

 

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だが。

 

間に合わない。

 

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二体目が、迫る。

 

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回避。

 

ギリギリ。

 

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三体目。

 

背後。

 

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「……っ」

 

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遅れる。

 

ほんの一瞬。

 

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疲労。

 

判断の鈍り。

 

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避けきれない。

 

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そのとき。

 

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「——貸して」

 

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すぐ近くで、声がした。

 

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一瞬。

 

目の色が夜卜の澄んだ青色から、

 

緋色のくすんだ緋色に変わる。

 

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手の感覚が、変わる。

 

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軽くなる。

 

重くなる。

 

曖昧になる。

 

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「……は?」

 

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視界が、少しだけズレる。

 

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身体は動いている。

 

でも。

 

自分の意思じゃない。

 

どこか夢をみてるみたいな視点。

 

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「少しだけ」

 

緋色の声。

 

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「我慢して」

 

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次の瞬間。

 

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身体が動く。

 

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自分よりも正確に。

 

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踏み込み。

 

角度。

 

間合い。

 

全部が、無駄なく繋がる。

 

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振るう。

 

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二体目を、断つ。

 

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そのまま。

 

回転。

 

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三体目の攻撃を、最小限で回避。

 

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「……っ」

 

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速い。

 

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自分じゃない。

 

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「集中して」

 

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声がする。

 

内側から。

 

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次の瞬間。

 

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空気が変わる。

 

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「——縛布」

 

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夜卜の身体から。

 

布のような呪力が広がる。

 

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「……は?」

 

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見たことがある。

 

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緋色の術式。

 

“界律巫術”

 

緋色の家に代々受け継がれている術式。

 

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その一端が、今。

 

自分の身体から出ている。

 

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呪霊が、絡め取られる。

 

動きが止まる。

 

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「男の子は視点が高いね」

 

場違いなことを緋色が呟く。

 

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身体が踏み込む。

 

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振るう。

 

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一閃。

 

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呪霊が、崩れる。

 

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残り10体。

 

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暴れる。

 

縛布を引きちぎろうとする。

 

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「もう少し」

 

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そのとき。

 

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仮面が、現れる。

 

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一つ。

 

二つ。

 

三つ。

 

どんどん増えて、10体の仮面をした狼が現れる。

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「行って」

 

緋色が命じる。

 

無音で、呪霊に飛びつく。

 

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「……なんだよ、これ」

 

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「見てればいい」

 

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仮面達が動く。

 

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一斉に。

 

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呪霊に噛みつく。

 

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呪霊の抵抗が、だんだん弱くなっていく。

 

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「終わり」

 

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身体が動く。

 

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最後の踏み込み。

 

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振るう。

 

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斬る。

 

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呪霊が、消える。

 

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静寂。

 

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その瞬間。

 

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感覚が、戻る。

 

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「……っ」

 

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膝が、わずかに揺れる。

 

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「……今の」

 

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「終わったから返す」

 

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淡々とした声。

 

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目の色は戻っていて、

 

身体は、もう自分のものだった。

 

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でも。

 

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さっきの感覚が、残っている。

 

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「……お前」

 

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「何」

 

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「今、使ったよな」

 

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「使った」

 

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即答。

 

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「俺の身体で」

 

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「うん」

 

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少し考え込むような間。

 

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「問題ある?」

 

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言葉に詰まる。

 

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ある。

 

はずなのに。

 

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「……いや」

 

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うまく言えない。

 

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「助かった」

 

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それだけが、残る。

 

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緋色は少しだけ黙って。

 

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「ならいい」

 

とだけ言った。

 

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風が吹く。

 

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夜卜は、自分の手を見る。

 

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さっきまで。

 

自分じゃない動きをしていた手。

 

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「……なあ」

 

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「何」

 

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「どこまでできる」

 

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少しの沈黙。

 

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「人間だった時と同じことはまだ無理」

 

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「でも」

 

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「必要なら、またやる」

 

「…だから、」

 

「今度は夜卜から頼って」

 

刀から人間の姿に戻って、そっと手を握りながら、微笑みかけてくる。

 

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それは。

 

頼もしさで。

 

嬉しさせで。

 

同時に。

 

---

 

少しだけ、怖かった。

 

--

 

「早く行くぞ、まだ終わってない」

 

赤くなった顔を隠すように、

 

緋色の手を強引に引いて、来た道を戻っていく。

 

まだ呪霊の反応が一つ残ってる、まだ戦いは終わっていない。

 

「ふふ、油断しないでね?」

 

「夜卜」

 

それはいつもと変わらない日常だった。




次こそラストバトルです。似たような展開ばっかでごめんなさい。そろそろ夜卜には頑張ってもらいますよ。

あとそろそろ展開が遅いって言われそうなので、進めますよ!

ちなみに緋色と夜卜がわからない人は ノラガミ ノラ と調べたら緋色が出てきますよ。夜卜はノラガミの表紙にいる、青い目のイケメンです。

では、明日の投稿をお待ち下さい。

高専からスカウトに来るのはだれ?

  • 夜蛾
  • 五条
  • まだこない(修行期間突入)
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