スタンピードが終結し、それから幾日か経った朝。マリアに呼ばれた四人が応接室に通された。
いつもと変わらぬ柔らかな微笑み。しかし、テーブルに広げられた一枚の地図と、その上に記された一点の印が、この場の意味を物語っていた。
「昨夜、スタンピードの痕跡を調査していたところ、興味深いものを発見しました」
マリアは静かに言葉を続ける。
「『修練の森』の最奥部。魔物が溢れ出していた発生源――そこに、ポータルが残っていました」
「ポータル……世界の二カ所をつなぐ歪み、転移の穴、ですか」
ソフィアが眼鏡を押し上げる。その表情はやや硬い。
「ええ。突然、魔物が増加しスタンピードに繋がった原因と思われます。そして調査の結果、そのポータルは双方向に機能することが判明しました。魔物が来た道を、逆に辿れる。つまり――」
「テルミナへ――魔王の所へ、直接行ける」
ルクスが静かに言った。
「その通りです」
マリアは四人を見渡した。
「魔王が、テルミナに顕現しました。スタンピードは、その前触れだったようです。森の結界は崩壊し、いつ次のスタンピードが起きるかわかりません。魔王討伐の時、プロタゴニスト――あなたたちの出番です」
静かに、しかし力強い頷きが四つ。躊躇いは、なかった。
アイリスは一人、愛剣の刃を確認していた。鋼の輝きを見つめながら、その手は迷いなく動く。騎士の、当たり前の儀式。しかし今は、それが少し違う意味を持っている。
(守るために剣を振るう。それは変わらない。でも、あたし自身もちゃんと生き残る。――あいつと一緒に生きるために、この剣を振るう)
騎士として、少女として。戦い、生き残る覚悟を決めた姿があった。
ソフィアは手帳を閉じた。びっしりと書き込まれた観測記録、魔力の流動グラフ、世界の記述への考察。それらすべてを携えて、答えのある場所へ向かう。
(突如森に出現したポータル、崩壊した結界。スタンピードの結果、一人の犠牲もなかったオルトゥスの街……)
賢者の叡智をもってしても、求める真理には未だ届かず。
(この世界を編む「文脈」の正体、世界の真理。テルミナに、何かがある気がしてならない)
賢者は、未だ得られぬ答えを求めてその視線を鋭くした。
クロエは静かに膝をついていた。
「――主よ、この迷える足跡に、等しき光の導きを」
祈りの言葉は、いつもと同じ。しかし祈る理由が、少しだけ変わっていた。役割として祈るのではなく、仲間たちと共に生きて帰るために、祈る。
(世界に救済を。……願わくば誰も犠牲とならぬよう)
聖女は純真な願いと祈りを女神に捧げ続ける。
ルクスは聖剣の柄を握った。
真紅の輝きが、静かに手の中に宿る。
(行こう。全部、終わらせる)
――かたり、と手の中の聖剣が震える。「行け」と聞こえた気がした。
ポータルは、『修練の森』の最奥に口を開けていた。
歪んだ光の穴。魔物が溢れ出していたという発生源。今は静かで、しかし確かに鼓動するように揺れている。
「……これを逆から潜る、か」
アイリスが複雑な顔をする。
「理論上は問題ない。魔力の流れを辿れば、反対側へ抜けられるはずだ。ただし、向こう側がどうなっているかは、ここからではわからない」
ソフィアが淡々と告げる。
「潜り抜けたら魔物の群れの中、なんてこともありえるわけね」
「向こう側についたらすぐに周囲を確認。場合によっては即、範囲火力を投入するかもしれない、と覚えておいてくれ。クロエも、防壁を張る準備を頼むよ」
「わかりました……行きましょう」
クロエが一歩踏み出した。その足取りに、躊躇はない。
四人は、光の中へ踏み込んだ。
奇妙な感覚が全身を包む。
世界の色が、薄くなっていく。
やがて視界の全てが白に包まれ――
光が、晴れた。
「周囲を確認!互いの背中を守りなさい!」
鋭く飛ぶアイリスの指示。円になって正面を索敵する。
そこは、異様な場所だった。
空の色が違う。鮮やかな青でも、夕暮れの赤でもない。くすんだ灰色が、果てまで広がっている。草木はない。石と砂と、沈黙だけがある。風が吹いているはずなのに、何も無いため、何も揺れない。
世界の果て、テルミナ。
「この世の終わり」とでも言うべき、虚無の地だった。
「……あれが、魔王……」
アイリスが呟く。
彼女の視線の先に、「それ」はいた。
まず目に入ったのは、魔物の群れだった。スタンピードの比ではない数。テルミナの荒野を埋め尽くすように、無数の影が蠢いている。
そして、その中心。新たな影が漏れ出している場所。
魔王。
巨大だった。人の形をしているが、人ではない。黒い装甲のような何かに包まれた巨躯。目に相当する部分が、鈍い赤を放っている。
(……無機質だ)
ルクスはその存在を見て、そう感じた。
温度がない。感情がない。意思がない。
ただ、役割だけがある。
世界を終わらせるという、たった一つの役割だけが。
その感慨が胸をよぎった瞬間、魔物の群れが動いた。
「来るっ!」
アイリスの叫びと同時に、無数の影が四人へと殺到する。
「数が多すぎる……!しかも、今も増え続けてる!まともにやってたらキリがないぞ!」
「……最速で魔王を倒して、魔物の増加を抑えるしかない!ルクス!」
「……わかった!頼む!」
言葉は最低限。勇者が魔王を斃す、そのための最短経路の構築。
三人が魔物の群れへと向かう。
「さぁ派手に打ち上げようか!大盤振る舞いだ!ウィンドバースト!」
ソフィアが強烈な風を放ち、動線を強引にこじ開ける。
「あたしが切り拓く!付いてきなさい!」
アイリスの剣が閃き、立ち直ろうとする魔物たちにトドメを刺していく。
「行ってください!ルクスさん!」
クロエからの支援。ルクスの体が軽くなり、追い縋ろうとする魔物の前には光の盾が顕現する。
ルクスは、仲間たちが作ってくれた魔王への道をひたすらに走り抜けた。
距離が縮まるほど、空気が重くなる。前に進む足にまとわりつくように。
魔王は動かない。ただ、そこにいる。足元から湧き出すのは新たな魔物。向かってくるそれを一刀の元に切り伏せるも、まだ動きを見せない。ゴブリンキングすらも超える巨体。不動のままに圧倒的な気配を放っていた。
ルクスが一定の距離まで近づいた瞬間、その巨腕が動いた。
真上から振り下ろされる。
「っ!」
咄嗟に跳んで回避。地面が砕け、粉塵が上がる。あの一撃が直撃していたら、という想像を頭の隅に追いやる。
(感情がない。読めない。次がどこから来るか、予測できない)
聖剣を構える。真紅の輝きが、くすんだ灰色の空の下で鮮やかに映える。
(それでも、負けるわけにはいかない!)
踏み込む。
フィニスの腕が再び動く。今度は横薙ぎ。巧みに身を低くしてくぐり抜け、懐に入る。剣を叩き込む。
金属と石が触れるような、硬い感触。
(通ってない……!)
弾き返される。体勢を崩しながらも着地する。
フィニスは揺れもしない。ただ、次の動作へ移行する。機械のように。プログラムされているように。
(感情がないということは、迷いもない。隙もない。怯みもしない。こいつは――完璧に役割を果たすだけの存在だ)
再び攻撃が来る。今度は速い。
「くっ!」
間一髪で剣を盾にするが、衝撃で吹き飛ばされる。石の地面を転がる。痛みが走る。それを振り切り、立ち上がる。
魔王は追撃してこない。ただ、こちらを向いている。
(……なぜ攻撃してこない?今の俺は隙だらけだったはず……)
その答えは、すぐにわかった。
「接近するオブジェクトを確認。標準の迎撃手順を踏破。明確な敵対者と認識する」
突然の音声。目の前の魔王から発せられた物。それはあまりに平坦だった。
「当機の識別名は『フィニス』。世界の終末、その具現。魔王、フィニスである」
それは「自己紹介」であった。全ては規定された行動。この瞬間まで、ルクスは敵として認識すらされていなかった。
「……敵対者の解析完了。敵機、識別名『ルクス』。勇者の役割を担う個体。これより世界の終焉を開始する」
魔王の目と思しき箇所が光る。魔物が湧き出していた影が消え、その足を自由に動かし始める。
(こいつ、本当に意思も感情もない。近寄られたから迎撃する。突破されたから戦う。全部がルールに則った動き)
フィニスにとって、これは「役割を果たす」行動だ。そこに残酷さも、慈悲もない。必要な動作をするだけ。
(俺たちが来なければ、何もしない。俺たちが挑むから、応じる。それだけか)
奇妙な静けさが、ルクスの胸に広がった。
この存在は、誰かに命じられてここにいる。世界に定められた役割を、ただ果たしている。それ以上でも、それ以下でもない。
(……俺たちと、似ている)
役割を与えられ、その役割の中で生きることを強いられている。ただ、この魔王には、その役割を疑う心が付属していない。
世界を終わらせる、その後には何も無い。
それが、決定的な違い。
ルクスは剣を握り直した。
(こいつは役割を全うしようとしている。俺は――役割じゃなく、自分の意思で、ここに立っている)
世界を救う、それが勇者の役割。しかし、もはやそれはルクスにとっては過程に過ぎない。
(こいつを倒して、世界を救う。そしてその先の未来を生きる!そのために戦う!)
踏み込む。
今度は違う角度から。アペリトールの輝きが増す。強い感情がトリガーになる。胸の内で燃えるその感情が、剣を通してどこかから力を引き出す。
迎撃の拳を躱し、一太刀。手応えは、やはり硬い。今度は弾かれることを念頭に動いていたため、追撃の拳は空を切る。
当たらない拳と通らない剣。
勇者と魔王の戦いは膠着状態に陥りつつあった。
「アイリス、下がれ!殲滅する!」
ソフィアの合図で魔物の足止めを切り上げ、後退する。
「ロックブラスト!斉射!」
次々と地中から岩石を掘り起こして投げ込む。機敏に躱す魔物もいれど、大半はなす術なく潰れ、霧散していく。
「アイリスさん!回復を!」
後退したアイリスにクロエからの治療が行われる。
足止め、殲滅、回復。少女達の戦闘は概ねこのサイクルを保って展開されていた。いつからか、魔物が増える事もなくなり、視界に映る影は徐々にその数を減らし始めている。
「ソフィア、そろそろいける!?」
「……もう少し……!あと2回、可能なら3回はやっておきたい!」
「っ!急ぐわよ!」
そう言って再び魔物の前に躍り出るアイリス。
少女達の策。それが成るまではもう少しだけ時間がかかるようだ。
「敵機健在。より強度の高い迎撃を開始する」
先程より更に苛烈さを増す攻撃。それを紙一重で躱しながら、ルクスは勝機を探っていた。
(まだなんとか躱せる……!でも、こっちの攻撃が通らないんじゃいくら耐えてたって意味がない!なにか、なにかないか……!?)
手の中の聖剣を強く握る。これまで、窮地に陥った時はいつも突破口になってくれていた愛剣は、今もルクスに力を与えてくれているものの、劇的な解決策には繋がらない。
(考えろ!聖剣に頼るだけじゃない、俺自身の力でなにか……)
フィニスの巨腕が迫る。回避しきれない。ギリギリ受け流し、衝突させた地表がまた砕ける。
(全身真っ黒の装甲、弱点がどこかにあったりはしないか!?)
フィニスの巨体ゆえ、ここまでのルクスの攻撃は下半身に集中していた。上半身には、斬撃が通せる箇所があるのではないか?という仮説。
「これなら、どうだ!」
一度剣を収め、そこら中に転がっている瓦礫を手当たり次第に投げつけ、蹴りつける。聖剣によって強化された身体能力任せの雑な攻撃。その殆どが甲高い音を立てて弾かれる。しかし――
(っ!今!頭を守った!?)
偶然にも頭部に向いた瓦礫を、その巨腕で弾くフィニス。もう一度、今度は狙って瓦礫を投げつけると、再び防御される。その行動に、ルクスは頭部が弱点であるという確信を得る。
(ここまでのこいつの行動は機械的で正確だ。意味のないことはしない。体に飛んだ瓦礫には見向きもしなかった。それでも守るってことは、そこを狙われたら困るってことと同義!)
一筋の光明。再び拳を回避する動きを繰り返しながら、勝利への道筋を模索する。狙いが決まったとはいえ、文字通り目標が高過ぎる。頭部めがけて跳躍などすれば、叩き落されるのがオチだろう。
再びの手詰まり。頭と体の両方を必死に働かせていたその時。
――地面が、揺れた。
「なっ!?」
「地表振動、原因不明。姿勢制御」
あわや体勢を崩すかというところだったが、それはフィニスも同じだったらしい。その巨体が初めて、膝を、つく。
(――ここだっ!)
降って湧いた千載一遇の好機。先程より格段に狙いやすくなった頭部に迫るルクス。フィニスの両腕は未だ体を支えるために使われたまま。迎撃もない。跳躍し、一閃。
(入った!)
戦闘開始以来、初めてと言っていい会心の手ごたえ。見れば、深い斬撃痕がフィニスの頭部に刻まれていた。着地し、改めて確認しようとし――目の前に黒い壁。
(なんだこれ壁、いや拳かなんで今、フィニスは体勢を崩していたんじゃいやそれより回避、いや防御――!)
回避――間に合わない。防御――不可。突然の絶体絶命。
混乱の最中――視界の端に赤が躍る。
「ルクス!」
赤い影が、横から割り込んだ。
アイリスの剣が、フィニスの腕を受け流す。
「ぐぅっ……!動きと動きの間、その隙に気をつけろって言ったでしょうが!」
ここにきての援軍。心強い騎士の参戦だった。
「助かった!魔物は!?」
「近場の群れは大体殲滅した!残党はソフィアが処理中でクロエがそのサポート!すぐ二人も合流してくる!こっちの状況は!?」
「硬い!速い!強い!でも、頭だけは攻撃が通るみたいだ!」
強引な挙動でさらに体勢を崩していたフィニスだったが、勇者と騎士が合流している間に再び立ち上がる。
「あんな高い所早々狙えないわね……」
「さっきみたいに地面を揺らして体勢を崩せれば……というかさっきの揺れは何だったんだ?」
「あぁ、あれは――」
――時をほんの少しだけ遡る。
「よし、準備完了だ!いつでもいけるぞ!」
待ち望んだソフィアからの合図。アイリスは素早く交戦を切り上げ全力で後退していく。
「ソフィア!すぐやってちょうだい!」
「了解、さぁ盛大に行こうか!アースクエイク!!」
短杖を地面に突き刺す。そこから膨大な魔力が走り、世界の記述から地のエレメントを強制励起させた。それは局所的な地震を起こす魔法。平時なら、消費する魔力のわりに地面が軽く揺れるだけの魔法。しかしその時発生した揺れは尋常のものではなかった。――遠方で魔王の巨体を転ばせる程度には。
鳴り響く地響き、突然の異常に魔物の足が止まり、周囲を警戒する。そして――地面が、消えた。
正確に言えば地面は「消えた」のではなく「割れた」が正しいが、そんなことは今宙に放り出された魔物たちには関係ない。突然空いた奈落への穴。そこに吸い込まれていく魔物と、幸運にも穴に飲み込まれずに済んだ魔物。
突如発生した地割れは当然のことながら自然発生したものではない。
「おぉ。思考実験していただけで、実践するのは初めてだが予想以上の迫力だな」
「こんなもの、ここ以外で使えるわけないでしょうが!恐ろしいことするわね本当……今回は助かったけど」
「ひ、ひぇぇ……」
繰り返しソフィアが使用していた地の魔法。それによって下にあった土砂の多くを攻撃に転用され、「緩く」なった地盤は、振動を加えられたことで決壊。そのまま空洞になった部分は地割れとなって魔物に牙をむいたのだった。
「とにかく、これで遠くの魔物はこっちに近寄れないし、後は地割れのこっち側にいる残党を処理するだけね!」
「あのくらいなら私だけでも事足りそうだね。アイリス、キミは先にルクスの方へ……もういないね」
「それだけ心配なんでしょう。ちょっと私情が入りすぎな気もしますけど」
「まぁ、そのくらいのワガママは許してあげようか。私たちも手早く片付けて合流するとしよう」
そういって短杖を向けるソフィア。残党を殲滅するのに、そう長くはかからない。
――時を戻して。
「……すごいけど、怖いな……」
絶対にソフィアを怒らせないようにしよう、と心に誓うルクス。ちらりと背後に目をやれば確かに巨大な地割れが発生していた。
正面に視線を戻し、改めてフィニスと対峙する。隣には赤の騎士の姿。
「まだいけるわね?」
「そっちこそ、もうひと踏ん張り、頼むぞ」
二人が並んで構える。
フィニスがこちらを向く。
その鈍い光が、二つの影を捉えた。
「新規敵性個体。識別名『アイリス』。攻撃開始」
戦闘が、新たな局面へと動き出す。
振るわれる巨腕。回避し、受け流し、時には反撃に転じようとする。が、しかし。
「くっ……!」
「まだ足りない……!」
二人でも、決定打に届かない。どうしても高所にある弱点に攻撃する手段がない。いたずらに体力だけが失われていく。
その時。
「待たせたね。ガス欠間近の賢者の手はいるかい?」
軽い調子のソフィアの声。
魔物の群れを片付けたらしい。短杖を構え、しかし、その表情には疲労が滲んでいる。
「二人とも、今、治療します!」
翡翠色の光が、ルクスとアイリスを包む。クロエの回復魔法。二人の体に刻まれていた傷は消え、万全の状態まで戻る。
四人が、揃った。
フィニスがこちらを向く。鈍い光が、四つの影を捉える。
「さらに新規敵性個体。識別名『ソフィア』、『クロエ』。この群体を勇者パーティであると認証。最終迎撃形態に移行」
そしてその瞬間。
フィニスの全身から、黒い光が溢れ出した。
これまでとは比べ物にならない圧力。世界の果てで、終幕装置がその力を解放しようとしている。
「……これが、魔王の全力か」
ルクスは聖剣を構えながら、四人の顔を見渡した。
「やるわよ」
アイリスが頷く。
「いよいよ最終決戦ってわけだ」
ソフィアが眼鏡を押し上げる。
「必ず、世界を救いましょう!」
クロエが長杖を握り直す。
黒い光が、頂点に達しようとしている。
「行くぞ!」
四人が、一機が、動く。
世界の運命を決める最後の戦いが幕を開けた。
――◇――
――そして、天座の書架。
『ようやく、ここまで来たのね。勇者が勝利し世界を救うのか、あるいは魔王が世界を滅ぼすのか。どちらだって構わないけれど、こんなに楽しませてもらったんだもの。最後まで期待させて頂戴ね?』
物語の結末は、近い。
――頁が捲られる。