ToLOVEる ~ 生まれ変わった意味を探して~ 作:アイスが食べたいマン
ToLOVEるの二次創作を見てたら書いてみたくなりました。
続くかわかりません。
「お前なんて・・・お前なんて産むんじゃなかった」
刃物を持った母親がそう言いながら近づいてくる
「お前を産んだのはあの人が私から離れないようにする為だったのに」
「お前のせいだ・・・お前の全てお前のせいだ!」
母親にそう言われ刃物を振り下ろされた時、前世の記憶を思い出した。
前世時の母親だった人と全く同じことを言われた。
何故俺は生まれ変わった?
助けると約束した子の手を掴むことすら出来なかった自分がなぜ?
俺以上に生まれ変わるべき人間なら他に何人もいたのになぜ?
◇
「今日からここがお前の家だ」
「必要な物があったら言えば揃える」
そう男に言われながら、一軒家に連れてこられた。
母親が俺を刺そうとしたタイミングで警察が来て俺は保護された。
その後孤児院に引き渡されて、この男に引き取られた。
「私はお前の父親になる時雨春馬だ。これからお前の苗字は時雨になる。名前は確か・・」
「前の名前は嫌なので優斗にしてくれませんか。」
優斗、前世の時の自分の名前、これだけは捨てたくなかった。大切なあの人がくれた名前だから
「・・・いいだろう。これからはお前は時雨優斗だ。これからと向かいの家に挨拶に行く準備をしろ。」
そう言われすぐ向かいの家に行き、父親となる男はチャイムを鳴らす。
「お?春馬じゃねえか、いつもなら連絡してからくるのに急にどうしたんだよ!」
「急に来て悪いな、才培。紹介しておこうと思ってな。」
才培と呼ばれた男性が出てくる。名前で呼び合っている感じ仲が良さそうだ。紹介と言われたからか、黒瞳がこちらを覗いてくる。
「いや、来るのはいいけどよー!紹介ってなんだよーその子のことか?」
「こいつは息子の優斗だ、これから色々世話になるかもだからな、挨拶しに来た」
「時雨優斗です。よろしくお願いします。」
「は?いや?え?」
「それだけだ」
「待てお前結婚してないだろ、どうしたんだよその子」
「養子として引き取った」
「は?引き取った?おまえが?」
「そうだ」
とりあえず挨拶はしたが、急にそんなことを言われたからか、才培は目が点になっている。
「いや、そうだじゃないだろが、経緯を話して、」
そんなやり取りをしていると奥から赤ん坊を抱えた女性と男の子が出てきた。
「騒がしいけど、何かあった?」
「いや、聞いてくれよ!春馬がとんでもねえことを言い出してよ」
「急にすみません。林檎さん」
「あら?春馬さん今日はどうしたんですか?」
「息子の紹介をするために来ました。これから世話になるかもしれません。よろしくお願いします。」
「息子さん?リトと同じぐらいの男の子ね・・・私の抱えてる子は結城美柑って言うのよ。ほらリト挨拶しなさい」
「結城リトです。名前なんて言うんだ?」
「時雨優斗です。よろしくお願いします。」
「春馬、今はリトがきたから聞かないが訳は後でちゃんと話せよ」
これが俺と結城家との出会い。
理由は分からない。
何故自分が生まれ変わったのか?
考えても答えが出ない。
ただもし、もう一度やり直せるなら今度こそ身近な人だけでも守る。
◇
それからかなり時間が経った。父親は俺を引き取ってから少しして仕事で海外に行き、結城家にお邪魔することが増えていた。
才培さんと林檎さんがも快く迎えてくれて、才培さんは「あいつまじか?優斗のめんどー見ないですぐに海外に行きやがった」と仕事で海外に行って育児放棄したことを怒っていた。
才培さんと林檎さんも仕事で徐々に家を空けている事が増えてきたこと、前世では1人暮しだった事もあり、料理や家事はできることから俺が料理を作ったり、リトに勉強や植物の育て方を教えたりしていると美柑が「私も優兄と一緒に料理を作りたい!」と言った為、美柑に料理を教えながら一緒に作ることが増えてきた。
こんな楽しい日常を過ごしていいのか?
お前は救えなかったんだぞ?
どうしてたすけてくれなかったの?
◇
そんな日々を過ごしているとリトから相談したいことがあると言われ部屋に向かうと
「俺、春菜ちゃ、西連寺のことが好きなんだ!!優斗手伝って欲しい!」
「手伝うのは良いけど、俺恋愛した事ないんだけど?」
恋どころか誰かに愛された事すらないのだが?
「優斗はよく告白されるだろ?昨日だって隣のクラスの子に告白されてただろ?だから頼む!好きな子にモテる方法とか教えてくれ!」
「いやリトなぜ告白されてること知ってんだ?あとそれとこれじゃ話が違う気がする」
この相談を受けてから中学校を卒業するまで俺はリトの恋のサポートをしている。
生き返った理由も何故自分なのかも分からない。
ただ友達が困ってるならできることはしたい。
できるだけ俺の身近の人には幸せになって欲しい。
完全なハッピーエンドは無理かもしれない。
でもリト達が幸せに過ごせるように最善を尽くそう。
それが今の俺の生きる理由と自分に言い聞かせて