ToLOVEる ~ 生まれ変わった意味を探して~   作:アイスが食べたいマン

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誤字報告ありがとうございます。
今回はいつもよりも短めです。


~過去の夢と励ますために~

「い…イヤだッ!死にたくないッ!い…命だけは、頼むッ!!」

「……あんたは今でそうやって命乞いしてきた人を生かしたのか?」

 

夢を見る、昔の夢、大切な人を失い、教官の教えに従い、任務を受け、人質を救出すると同時に悪党を殺し尽くしていた、俺が犯した過ち。

 

「も…もう…殺さないッ!罪を…罪を償うから…頼む」

「…悪党は変わらない、どこまで足掻いても、何をしようとお前らはまた繰り返す」

 

俺は命乞いをしている男に9mm拳銃を構える。

 

「最後に良いこと教えてやる、誰かを殺す奴は殺される覚悟をするべきだ」

 

俺はトリガーを引いた、命乞いをした男は死んだ、そして俺は動き出す。

 

「次だ」

 

まるで機械の用に、作業の様に殺す、この救出任務では、沢山の人を救った代わりに、34人の悪党共を殺した。

任務が終わり、俺は帰還する、また次の任務の為にシャワーだけ浴びて着替えて、いつ呼ばれても問題ないように準備していると声をかけられる。

 

「君が⬛︎⬛︎優斗くんかな?」

「誰だ?」

「虹崎輝、次の任務で君と共に行くんだ、よろしく」

 

輝から手を差し出される。

 

「握手だ、もしかして知らない?相手の手を握り、目を見て短時間振ることで、挨拶や信頼や友好を示す、身体的コミニュケーションなんだけど」

「…くだらない」

 

俺は輝の横を通り過ぎる、あの時の俺は誰のことも信じていなかった。

 

「…優斗くん、君のやり方を僕は好ましく思わない、人質をほぼ全員救っているところは素晴らしいよ、でも殺す必要のない悪人を殺す、それだけは見過ごせない」

「あいつらは変わらない、いくら罪を償ってもまた同じことを繰り返す、そんなクズを殺して何が悪い?それに殺しても、問題ないと指示も出てる」

 

輝の言葉を俺は否定する、あの人はたくさんの人を救ってと言ったが、悪党を殺すなとは言われなかった。

 

「任務では無力化して捕縛していいとも言われてるよ?それに、人は悪人だろうが変わることができる、実際に変わることができた人を君に見せよう、だから、少しでいい優斗くん、君の時間を僕にくれないかい?」

 

俺の有無を聴かず、手を引っ張りどこへ向かう。場所は介護施設だった。

 

「ここではテロリストだった男が出所して、誰かの為に働いてる、ほら、あれを見てごらん」

「テロリストの元幹部を雇うとは、施設長は頭おかしいのか?」

「良く幹部なの知ってたね」

「任務で半分は俺が殺した」

「…そっか、けど彼は罪を償い、彼は結婚した、今度は家族を、誰かのために働いている、それに…」

 

輝は俺を見ながら告げる、俺が変わるきっかけとなった言葉。

 

「悪人だろうと一人一人に死んだら、悲しむ家族がいるんだ、生きてて欲しいと思う人がいるんだよ、君にだっているだろ?」

「…俺は」

「優斗、きっかけ1つで人は変わるんだ、善人から悪人へ、悪人から善人へ、ボクたちは悪人を善人に変わるきっかけを与えてあげないかい?」

「きっかけ1つで変わるだと?」

「元テロリストだった彼は、家族ができたから変わった、今度はその人生をその人達の幸せのために使うって」

 

ありえない、あの時の俺はそう思ってた、でも輝が言った言葉は正しかった。

俺は今まで悪党を殺し尽くすことが正義だと思ってた、悪党を殺し尽くせば、たくさんの人を救えると、そんな俺の考えは、輝と出会ってから、間違いだったと思い知らされた。

 

これが前世の俺、⬛︎⬛︎優斗と虹崎輝の出会い、

 

「優…斗、たくさん…の人を…すくって…あげて?そして、⬛︎⬛︎⬛︎より⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎に」

 

きっとあの人が言った救っての意味は誰のことも殺さずに救って欲しいって意味だったのかな。

 

輝と過ごしていく中で、俺は徐々に任務で無力化して捕縛できる奴は捕縛した、できる限り殺さないように…

 

それから、二人で任務をするようになって数年して、もう一人、俺達の部隊に後輩が入った。

 

「晴野駿っす!優斗先輩!輝先輩!これから、よろしくお願いしますッ!」

「優斗ッ!僕達にとって初めての後輩だよ!どんな歓迎会するかい!!やっぱりケーキはいるよね、あとは─────」

「…輝、落ちつけ」

 

晴野駿(はれのしゅん)と出会うが、俺達と駿との生活は一年半で幕を閉じる。

 

 

 

 

「ここ…は?」

 

目が覚める、自分の家の天井じゃないことは分かる、動こうと身体を動かすと激痛が走る。

 

「いっ…」

 

身体を無理に動かさない方がいいな、俺は身体を動かそうとするのを辞めて周りを見る、一度来たことある場所、御門先生の診療所か。

(デビルーク王に完膚なきまでに叩き潰されて、俺は負けたんだったな)

 

俺の技は何一つ通用しなかった、勝てるとは思ってなかったが、突きもカウンターも綺麗に入ったが、デビルーク王にとっては大したことないはず。

 

「ん…ゅぅ…にぃ…」

 

聞き覚えのある声がした、声をした方を見ると、美柑が椅子に座って、ベットに伏せて眠っている。

寝ている美柑の目は腫れていた、きっと泣いてくれたんだ、俺なんかの為に…

 

─────悪人だろうと一人一人に死んだら、悲しむ家族がいるんだ、生きてて欲しいと思う人がいるんだよ、君にだっているだろ?

 

俺にも居たんだな、悲しんでくれる人が、生きてて欲しいと思ってくれる人が、美柑の頭に左手を伸ばして頭を撫でる。

 

「ありがとう、美柑」

 

俺の為に泣いてくれるのに、俺は美柑に…みんなに本当の事を話していない。

 

「優…兄……?」

「おはよう、美柑」

「優兄ッ!?」

「…痛い」

 

思いっきり抱きつかれた、痛みがあるが耐えれない程じゃない、御門先生の治療のおかげか?

 

「ッ!?優斗!起きたのですか、ドクターミカドをすぐに呼んできます!」

 

ヤミさんは入ってくるなり、目を覚ました俺を見て御門先生を呼んでくる。

御門先生は来ると俺を見て驚いた顔をして、俺の怪我の状態のチェックが始まった、美柑とヤミさんは部屋の外で待っている。

 

「問題ないそうね、あとは折れた骨と怪我が回復すれば、元通りの生活ができるわよ、新学期までには回復するわね、回復すれば、その右腕も使えるわよ」

「…マジですか?右腕失う覚悟はできてましたけど」

「普通の病院なら、治せなかったでしょうね、でも私、前に言ったでしょう?死人以外ならどんな患者だって治してみせるわって」

 

冗談だと思っていた、まさか本当に死人以外なら治せるのか。

 

「意識が戻るのは五日後だと思ってたのに、半日で目覚めるとはね、それにデビルーク王の攻撃を食らっても何度も立ち上がって、攻撃を二発入れるなんて、あなた本当に何者?」

「………」

「ただの地球人どころか、普通の高校生には絶対に無理よ」

 

怪しまれてるな、デビルーク王と戦う時点でこうなることは覚悟していた、でも俺は話すつもりは無い。

 

「すみません、お答えするつもりはないです」

「わかっているわ、″今のあなた″は話さない、でも、これだけは覚えといて、あなたが死ねば悲しむ人がいるってこと」

「えぇ、わかってます、今回の事で痛感しましたよ」

「ヤミちゃんも美柑ちゃんもずっとあなたの傍を離れなかったのよ?」

 

やっぱり、二人はずっと居たのか。

 

「リトとララさんは?怪我とかもせずに生きてますよね?」

「結城くんは大丈夫よ?ララさんも大丈夫だと思うけど…」

 

大丈夫だと思う?どういうことだ?

 

「俺が気絶したあと、何があったんですか?」

「発明品を使って、地球のみんなから、ララさんに関する記憶を消そうとしたのよ」

「…は?」

 

ララさんに関する記憶を消すことで、デビルーク王を止めようとしたのか。

 

「結果、誰もララさんの記憶を失わなかったって事ですか」

「そーゆーことよ、誰も怪我をしてないから、安心して…時雨くん、何処に行こうとしてるのかしら」

「決まってるでしょ、学校ですよ」

 

俺は立って制服を着始めるが、右腕が中々通せない。

 

「…あなた、自分が怪我人なのわかってるのかしら、大人しく安静にしてなさい?」

「ララさんが無事確認したい、それに…」

 

─────大丈夫だよ?ユウト、ありがとう、リトを…みんなを守るために頑張ってくれて

 

あの時のララさんは覚悟をした目と同時に罪悪感に押しつぶされそうな顔をしていた。

 

「俺が元気なことを伝えて、安心させたいんですよ」

「はぁ、あなたって本当に、この痛み止めを飲んでから行きなさい」

 

俺は御門先生からもらった痛み止めを飲んでから、部屋を出ると美柑とヤミさんが俺を見ていた。

 

「優兄、出来れば安静にしてて欲しいんだけど…」

「約束する、要件が終わったら、すぐに戻るよ、だから行かせて欲しい」

「ララさんを安心させたいんでしょ?」

「よく分かったね」

「わかるよ、ずっと見てきたから…優兄行っていいよ」

「ありがとう」

「すぐ帰ってきてね」

 

美柑と話しているとヤミさんの髪を手の形に変えて優しく掴まれる。

 

「私が送ります、今の優斗では学校に行くのも大変でしょうから」

「ありがとう、ヤミさん」

 

ヤミさんのおかげですぐに学校の屋上へ着く、学校ではホームルームが始まる前で急いで教室へ向かう、前世で輝に言われた、落ち込んでる相手にはとにかく明るくいけと、信じてみるか。

 

 

~ララside~

 

私はバイバイメモリーくんを使って地球のみんなの記憶を消したはずだったけど、失敗してみんな私の事を覚えていた。

結婚のことをパパは渋々だけど納得はしてくれた、けどユウトは…

 

「…リト、ユウトは無事?」

「…優斗は今御門先生の診療所にいる、意識はないけど、美柑もヤミもいるから大丈夫だよララ、それにアイツならすぐに目を覚ますと思うぜ?」

 

リトはそういってたけど、顔が暗い、怪我も相当酷いはず、美柑やヤミちゃんが付き添っているらしいけど、ホントはリトもユウトに付き添っていたかったはずなのに私の方に来てくれた。

ユウトが目を覚まさなかったら私のせいだ。

 

「リト、私ユウトの所に行ってくるッ!」

「…今から行くのか?」

「うんっ!」

「時雨なんかあったの?」

「昨日あの子供がきたあとから結城たち焦ってたし、今日時雨くん来てないのと関係あるの?」

 

リサとサヤカが心配そうに話しかけてくる、二人はユウトとよく話してるから、事情説明した方がいいよね。

 

「ユウトは、私のせいで──────」

「ララさんのせいじゃないでしょ」

「え?」

 

教室の扉が開かれると廊下から、ここにいるはずのないユウトが入ってきた。

ワイシャツを着てその上にブレザーを羽織っている、右腕はワイシャツの上からでもわかるくらい包帯が巻かれている、見ているだけでも痛々しいのが伝わる

 

「ララさんのせいじゃない、俺が後悔したくないからやっただけ、だから気にしないでって言っても難しいか」

「優斗ッ!お前、なんでここに!」

「なんでってララさんに会いに来た」

「御門先生の診療所にいるはずだろッ!それに5日は目を覚まさないって…」

「リト、声でかい」

 

リトはユウトを心配して話しかける。ユウトは何事も無かったようにリトに言うと私の方へ向かって歩いてくる。

 

「俺は無事だから心配しないで、怪我も新学期には治るらしいから」

 

ユウトは笑顔で言ってくれた、私に心配かけない為に。

 

「ユウト、ごめん」

「ララさん、俺は本当に大丈夫だから、君はリトと一緒にこれからも笑っていてくれ」

 

ユウトがそういった瞬間、黄色い腕が伸びてきてユウトを掴む。

 

「ユウト、もう十分ですよね、ドクターミカドの診療所に戻りますよ」

「…早くない?」

「早くないです、診療所に戻って安静にしていてください」

 

ヤミちゃんがユウトを掴んで連れて行こうとする。

 

「リト!お見舞いの時に、美柑にバレないようにアイス箱で買ってきてくれ─────」

「オレにかける言葉はそれかよッ!!」

 

リトにそれだけ言ってユウトはヤミちゃんに連れてかれた。

 

ユウト、ありがとう、私たちを助けてくれて。

もしユウトに困ったことがあったら、次は私が助けるよ!

 

私たちの日常を死ぬ気で守ってくれたに友達に次は助けると私は心の中で誓った。

 

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