ダンロンv3 実況プレイ 超高校級の幸運ルート   作:佐倉シキ

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53回目のコロシアイ 7

 

 

 

「だからさぁ、ゴン太は本当に友兼ちゃんのこと見てたの? ずっとその場に、確実に、明確に、一緒にいた訳?」

 

王馬が……冷たいです……。

自分が出ないとこの学級裁判は負けると判断した王馬はガチだってハッキリわかんだね。

 

「い、いたよ! だって一緒にドキュメンタリー見てたんだもん」

「だからお前はヘッドホンつけてその映像に熱中してたんだろ? その間友兼ちゃんの姿を見た? 会話した?」

「そ、それはないけど……」

「ほら見ろ。それのどこがアリバイだって言うんだよ」

 

ほげぇぇぇと横転2回目。ワイのアホを利用したアリバイ工作が崩されてしまいました。

 

「で、でも友兼君! あなたは僕と一緒に映像を見てたよね!? あの虫さんのドキュメンタリーを見てたよね!?」

「ええ、見てましたよ」

「見ていたと言うのなら、あんたはその内容を答えられるはずだよな」

 

当然答えられるやで。なぜならあそこで再生したのはあらかじめ見たことのある動画だったからな!

 

「……春に生まれたカマキリは仲間同士で生き残りを競いながら成長し、やがて成虫になる。でも最後はメスに食われて死を迎え、卵だけが次の世代へと命を繋ぐって、確かそんな流れの短いドキュメンタリーでしたよ」

「……え」

 

え? え? え? なんでゴン太がびっくりしてんの? ワイは間違いなくそのドキュメンタリー放送したんやが……

 

「どうした、獄原」

「いや、その……ゴン太はラストは知らないんだ。だって、故障しちゃったのかラストの前で動画が止まっちゃったから……」

「なッ」

 

ファーーーーwwwww

こ無ゾ。こんなんで超高校級の幸運名乗ってんの恥ずかしくないんですか? 恥ずべきですよ。とんでもないアンラッキー引き当ててんじゃねーかよ草。

 

「あれー、あれれー、映像は止まっちゃってたのになんで友兼ちゃんはラストを知ってるのかな!? なんでなのかな!?」

「そもそも、映像が途中で止まったってんならそれを言えばよかっただけの話。だが、それを言わなかったってことは」

「キミは知らなかったんだ。何故ならその映像を見ていなかったから」

「んぐぅッ……」

「友兼くん、本当にあなたが……あなたが、首謀者なの!?」

 

扇子を握りしめてガチで焦ってる感じのクソボケ。言い訳を早く考えなければならないやね!

 

「ち、違いますよ! 私は首謀者ではありません! そもそも、アンタらのそれって結局全て憶測じゃないですか。かもしれないかもしれないと、“かも”だけで犯人扱いされるのは困りますよ。

なんで殺人のためにあんなギミック作っていたのだと自白した赤松さんより私の方が疑われているんですか!?」

「わあ! すっごい分かりやすく焦ってるね! いいよいいよ、最後まで足掻きなよ。みっちりばっちり抜かりなく、この嘘吐きを追い詰めてやろうよ!」

チッ……普通に考えてくださいよ。実際に仕掛けを用意して、実行に移してる人がいるのに、それを差し置いて私を優先するって、どういう基準なんです? おかしくないですか?」

 

今ちっさく舌打ちした? 治安悪くなってんぞ。まあええわ。言い訳に言い訳を重ねて煙に巻いてやるやで。

 

「というか、動画のラストを知ってたからってなんだって言うんですか。以前東条さんが言った通り、私はあの事件の前にもあそこで動画を見ていたんです。その時にあのドキュメンタリーだって見ていたと言うだけ」

「同じ映像をすぐにまた見たというんですか?」

「それの何がいけないんですか? 面白かった映像を友人におすすめするのって普通のことだと思いますけど」

「まあ、そう言われるとそうですね……」

「本当にそれだけ? 地味に疑わしいよ……」

「はぁ、そうですか。そこまで私を犯人にしたいと……ああ分かった。アレですね。みなさん善人だった赤松さんより好ましくない私を疑って、安心したいだけじゃないですか? 彼女を疑うなんて酷い事をする自分から、逃れたいって事ですか? それってずいぶん都合のいい話ですよね。命がかかってるっていうのに」

「い、命……」

「そう。命懸けなんですよ。それなのに、そんなやり方だとみんなまとめておしおきですね。処刑される事になる。残酷に、無残に、無様に! 苦悶に歪み、絶望に沈み、救いのない死を迎える事になる!」

「い、痛いのは嫌じゃぞ……」

「大丈夫です! 夢野さんの事は転子がお守りしますので!」

「お、オレ様だって死にたくはねぇぞ!」

「そう。そうですよね。嫌ですよね。そんなの。だってみなさん、死にたくないから頑張ってるんですものね。私だってそんなアンラッキーは絶対に嫌です」

「じゃ、じゃあゴン太達はどうすればいいの!?」

「神様に従っておけばダイジョブだよ〜」

「そうですよ。もっと単純に考えましょうよ。証拠がある人。実際に“やった”と自分で言っている人。それを疑うのが普通でしょう? わざわざ不確かな方に逸れる理由ってあります? ないですよね。でしたら結論は簡単です。今、最も筋が通っている選択肢は赤松楓さんです。彼女に一票を入れるのが、一番正しい、安全で安心できる、ハッピーになれる選択ですよ」

 

説得ロールだけは優秀なカス。

まあそれは確かにそうと言った形で皆流されていきますが、そうはさせねぇのが王馬小吉と言う男。負け戦はゆるさねぇとばかりに反論してきます。

 

「だからさぁ、死にたくないからこうやって議論してるんじゃん! 友兼ちゃんの言葉も理に適ってるけど、シロだと言う確信がないのはお前も同じなんだよ。確信が得られるまで詰めてやるのって当たり前のことだろ! 徹底的に、とことん、完膚なきまでに追い詰めてさ。疑念を削いで、虚飾を剥いで、言い訳を踏み砕いて! クロが泣いても喚いても暴れても逃げられない状況まで追い詰めてやるんだよ!」

 

このチビしつけぇ〜!

そして最原がそんなら、友兼君には悪いけど友兼君が犯人だと仮定した上で全部の行動を振り返ってみようと宣言します。

 

まずゲームルームで寛いでいた友兼は偶然にもコソコソと行動している赤松最原を発見。そして彼らを怪しんで図書室を調べた際にカメラと砲丸のギミックを発見。そこで大凡のことを把握した友兼はその作戦の乗っ取りを決意した。

スロープを止める仕掛けを作り、カメラを壊してフィルムを回収。すぐに行動に移る為に倉庫に向かい、接着剤と砲丸を回収。だからこそ友兼は倉庫にいた。そして、そこで偶然にも百田に声をかけられた。

連れられてゲームルームに向かった友兼はアリバイ工作の為にゴン太と共にAVルームに向かい、彼にヘッドホンをつけて集中して映像を見るように告げる。そうすれば素直なゴン太は言われた通りに言葉を発さずに画面から目を離さずに映像を見続けるから。

さらにアリバイ工作の為に少し前に見ていた動物のドキュメンタリー番組を選び、カマキリのコーナーを流した。ゴン太が強くボタンを押したせいで壊れるなんて予想もせずに。

そして引き戸を開け、廊下に出て万が一にも怪しまれたりしない為にスクリーンを丸めて図書室の扉を開ける。

そのままそこに立ち、事が動くのを待った。

すると少しして隠し扉が動くのが見えた友兼はすぐに行動に移った。隠し扉を死角にして一瞬で天海に駆け寄り、隠し持っていた砲丸で殴りつけ、その体をカメラの側に倒した。返り血は運良くかからなかったのだろう。

その後はすぐに元の場所に戻る。運良く誰にも発見されなかった友兼は引き戸を閉めるとボンドで工作をし、スクリーンも元に戻した。

そうして何食わぬ顔で、悲鳴が上がったのちに皆に合流。捜査が始まり人手が少なくなったところでこっそり赤松の使った砲丸を回収、とね。

 

筋、通っちゃってます。

でもまだ反論させてもらうやで。

 

「偶然偶然って最原クン。その推理には少し無理があるとは思わなかったんですか? 少しでも運が悪かったら一瞬で崩壊するやり方じゃないですか。いくらなんでも不可能だ」

「いいや出来たんだ。何故ならキミは」

 

       超

       △

幸運            の

◻︎             ◯

      高校級

       ×

 

△×◯◻︎ってコト……。

 

「何故ならキミは、“超高校級の幸運”だから」

「運が良かったから誰にも見つからずに天海を殴れたって事かよ!?」

「そ、そんな……」

 

これには完全にドン引き。自分の才能を信じて運任せな犯行に走ったカスにはそりゃドン引きですよね。扇子の奥でガチで悔しそうに歯を噛み締めてます。かわいいね。今回はガチで勝ちに行ったのにね。

 

「慌てた犯行だったから殺し損ねちゃったんだね! そこに関してはアンラッキーだったね友兼ちゃん!」

「それに……僕の推理が間違っていないのなら、キミはまだ決定的な証拠を持ってるんじゃないかな?」

「決定的な証拠……?」

「こっそり隠し取った、赤松さんが放った砲丸。それを隠す隙は、捜査中にはなかったはずだ」

「まだ持ってやがんのか!?」

 

クォレハ逃げ道無さそうですね。

 

「あーあ、うまいことできると思ったんだけどな」

 

しゃあなし。急に冷たい声を発して認めたカスに裁判所の空気が凍ります。

 

では今日はここまで

 

 

 

 

 

 

 

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