アンケートに回答していただきありがとうございます。ハルちゃんにはやれる所まで苦しんでもらいましょう。でもその前に癒しがあった方が効果てきめんですよね〜(鬼畜)あと評価感想ないのさみしい………そんなことよりアリス可愛い。
月夜姫明サマ、前話誤字報告ありがとう御座います。
アリウスに帰ってくると、私とサオリはマダムの元へ報告に向かった。
「調査の結果はどうでしたか?」
「その事なのですが……」
「……ミレニアムに動きがあるのは私を探してとの事です」
「成る程…………動きが早いですね」
私がそこまで探されるのは、その力故なんだろう。それが以前聞いたトリニティへの復讐の為に使われるのは、是とはされるべきじゃないんだろう。
けれど私も何かが憎かった。だから復讐そのものをやめろと言う気にはならなかったし、全然協力して良かった。
「その時、ネル……と言う者と交戦しました。なんとか逃げ帰る事が出来ました……が、名前はバレたかと」
「成る程……では、出来る限り貴方はアリウスの領地から出ないようにしましょう。それから貴方にはこれから偽名を名乗ってもらいましょうか」
「承知しました」
そうなるとまた服を変えなくてもいいみたいだ。それに関しては嬉しい限りだった。
「名前は…………何がいいでしょうか?」
「まあ……『怪物』でいいんじゃないかと」
「…………では、貴方は訓練中や任務時は『怪物』を名乗ってもらいましょう」
「分かりました。それと……こちらを」
そう言って私は菓子折りを渡す。サオリは信じられない物をみたような顔をしていたが、私は気にせず聞く。
「貴方……そんな贅沢なものを…………!」
「
「………………………いいでしょう」
こういう人は意外と『あなたのためにだけに──』みたいな言葉には弱いと私の人生経験(一部欠損)が言っている。幸いそれは当たっていて、マダムは複雑な表情で菓子折りを受け取った。私とサオリはそのまま外へ出るよう言われて、外に出た。
「ハル……いや、怪物。どうしてマダムに菓子を……と言うか何処で用意したんだ????」
「それは私の能力で、瓦礫をお菓子に変えただけ。味も成分も商品のそれと変わらない筈…………それに、媚を売って何か役に立つかも」
「…………そ、そうか……」
サオリは困惑気味にそう返し、そのまま寝泊まりする場所まで戻った。
マダムに渡した菓子やネルの件で、ちょっと私の能力の恐ろしさが分かってきた気がした。
…………………………………………………………
「………………死ぬ……」
ネルと言う子に追いかけられてからまた1週間位が経った頃だった。私は訓練に勤しみ、延々走り込みだとか戦闘訓練だとか……色々やっててめちゃくちゃフラフラだった。
本当に私に対して百人組手やらされた時は本当に死ぬかと思った……いくら私が強くて能力があるからって、多勢に無勢だよ………………
意外と機械の身体でも疲れるみたい。でもエネルギーは普通の食事でも大丈夫なのは不思議だ。しかも、鍛えた分はちゃんと強くなっている。筋力の伸びは良くないけど、持久力はそれなりについてると思う。
〜♪
私は何処からか心地よい音色が聞こえてくる。それに惹かれ、音の鳴る方へと進んで行く。着いた先はその場所は静かな廃墟の一角に一人のヘイローを持った人間が、ハーモニカを吹いていた。覗き見ていたが、私に気付いたようで、その人はハーモニカを吹くのを止めた。
「…………誰ですか?……」
「……『
「あぁ、貴方は…………どうしてここに来たんですか?」
そんなものは、一つしかない。
「凄く綺麗な……ハーモニカの音が聞こえて…………聞きたくなった」
「……そうでしたか」
「貴方の名前は…………えぇっと…………」
私はこの人に見覚えがあったけど、どうしても人の名前を覚えるのが苦手だ。けれど、ゲーム開発部の皆の名前は皆覚えている。人数もあるかもしれないけど、それ程大事なんだ。
「梯スバルです」
「あぁ、そうだった…………」
自分でも酷いと思う。けれど、苦手だから仕方がないとして欲しかった。
「そう言えば、貴方はどうして外からアリウスに呼ばれたのでしょうか?」
「…………私には分からない」
「所属する学園は……あぁ、そうでした。ミレニアムにいて、騒ぎになっている、と」
帰る……と言う表現が正しいのか、私にはよく分からなかった。私が帰るべきは
ゲーム開発部に帰りたい…………うん、やっぱり帰りたいなぁ。
「うん……出来れば私はそこに帰りたい。でも、帰れないんだ」
「……それはどういうことなんですか?」
「私は……不思議な力がある。それが危険だって、身柄が拘束されるみたい。だから……私はここにいる」
私はミレニアムに居場所が用意されていない。いや、用意されているけど、それはあってないような物だろう。
「いたい場所があるのに居場所がないなんて、何とも皮肉だよね……」
「そう……ですね」
そのままスバル先輩は黙り込んでしまった。何か思う所があったからなのか、暫く沈黙が続いた。そして私もスバル先輩も気まずくなって、静かにまたハーモニカを吹き始める。
「もう少し……ここに…………」
まだここにいたかったが、時間を無駄にはしたくなかった。無駄にならない為に、何か………………そうだ。
「いや……この場所を描こう」
「?」
スバル先輩は一瞬吹く手を止めるが、すぐに吹き始める。私はそのへんの瓦礫を持ち上げて、イーゼルとキャンバスに変える。絵の具とかは……まあそのへんの石ころを変えればいいか。
「……いつ見ても凄いですね…………」
「うん…………この力には未だに私もびっくりしてる」
実はお金稼ぎにも使えそうな力だけど、悪用は良くないから悪い使い方はしないように気をつけないとなぁ……
「…………スバル先輩は気にしないで吹いてて。私は必死に描くだけだから……」
「……分かりました」
そして私は夢中になってキャンバスに向き合った。ハーモニカのノスタルジックな音色と共にとても寂しい夕暮れの廃墟を絵描き出す。
「………………」
それにどれ程の時間が経ったかは分からない。でも、納得行くものが描き上がる頃には、私一人しかいなかった。描き出された世界は凄く…………怖く見えた。絵そのものは美しいと言うべきものだろうし、整ってはいる。
けれど、底知れぬ怖さがあった。廃墟の真ん中に一つだけ映された枯れかけのたんぽぽが、自分の行く末を見ているかのような気がした。
「…………マダムに見せてみようかな……」
まあ、そんな贅沢してるんじゃないって言われそう……けれど捨てるのも勿体なくて、こっそり廃墟の中の物の形を変えて、隠して保管しておくことにした。
「…………」
きっと、暫くは平穏だ。訓練そのものはこの身体になる前位には厳しいし娯楽もないけど、少なくとも私が死ぬ直前の生活よりはマシだ。私はそうぼんやり考えながら、寝泊まりする場所までフラフラ歩いて行った。
「あ……サオリ先輩」
「やっと帰ってきたか。何処に行っていた」
「そ、その…………寝落ちしてました」
「はぁ……お前という奴は……」
サオリは実は先輩(よく考えたらアリウススクワッドのリーダーだから当たり前だけど)だったらしい。
因みになぜこんな呆れられてるのかだけど、私は訓練終わりは基本的に一人でどっかに行ってる。何も言わずに。それをほぼ毎日やってるから、毎度心配されているらしい。
「それより……明日は何するの?」
「あぁ、その事だが…………」
私はまた明日も走り込みするのかと心の中で膝を付いていたが、帰ってきた回答は想定外もいいところの回答をされた。
「トリニティのトップが
トリニティのトップ何を
…………この叫びは心の中に留められた私は偉いと思う。
たんぽぽの花言葉って「愛の神託」「神託」「真心の愛」「幸せ」って言う意味らしいですね〜