続きもしないのに名作に手を出していく系作者です
評価が1でもつけば続きを書こうと思います!
ぜひぜひ評価を!
(あーおれ死ぬのかな)
気がつけば、そんなことを考えていた。
日はとっくの昔に落ちていて、空はやけに赤い。
その色と同じくらいに、真っ赤な地面に倒れながら俺はぼんやり空を見上げていた。
いや、ほんとに今日はツイてなかった。
朝の6時6分6秒に目が覚めるし、お気に入りのスニーカーの紐は切れるし、やたら黒猫に絡まれるし。
ここまで来ると逆に芸術点が高くて草生えそう。
外に出ない、って選択肢もあったはずだ。
普通なら。
でも―――
(無理だよなぁ)
今日はアイツと約束していたのだ。
俺の幼馴染で、圧倒的支配者なアイツ。
いやほんと、マジ卍で。
今日の外出のきっかけはあれだ。
「あなたの買い物について行ってあげるわ」
とかいう、ありがた迷惑極まりないひと言。
そもそも俺、今日家から出ない予定だったんだけど?
完全にインドアデーだったんだけど?
それをさも当然のごとく破壊してきたのがアイツだ。
結局俺は嫌々ながら――ゲフンゲフン、喜んでついて行ったのだ。
本屋に行って読んでいるもの(ライトノベル)にケチをつけられ、
映画を見ながらディスられて、着ていった服までダメだしされた。
挙句の果てには食べていたクレープすらも奪われたのだ。
………それに関してはやり返したからいいけど。
そんなこんなで今日もお開き、また明日――
そうなるはずだった。
あの野郎が現れるまでは。
三年前刑務所に送られたはずの男。
忘れて、忘れようとして記憶の片隅に押し込んだはずのクズ。
アイツの、幼馴染の父親だった。
ずっとずっと、幼馴染と母親を傷付けていた。
今思い出しても腹が立つ。
アイツにも。
そしてそうなるまで、気づけなかった自分にも。
雨の日だった。
バス停で見たアイツの傷。
あの光景は忘れられない。
今でも目に焼き付いている。
―――だから必死で動いた
中学生のあるはずのない知恵を絞り出して、知人の知人その先まで頼って、父親を刑務所にぶち込んだ
それで終わったはずだった。
なのに。
あいつは戻ってきた。
娘を取り戻すために、今日この日に。
道の端で、声を聞いた時背筋が凍った。
でも。
それでも。
俺は前に出た。
幼馴染の前に。
守るって、決めたから。
………いや、かっこつけすぎたな。
実際は、カラダが勝手に動いただけだ。
そして――その結果がコレだ。
(はは…まじかよ…)
自身の腹を見れば、そこにはナイフが深々と突き刺さっていた。
どくどくと血が流れ出ている。
視界が揺れる。
腹が熱いのに寒い。
息がうまくできない。
頭が沸騰してしまったかのような感覚を覚えて、すべてが遠く
感じる。
でも。
一つだけ俺もやってやった。
刺される直前。
俺は―――アイツの喉笛に噛み付いた。
少し離れた所で、喉を押さえて這いずっていアイツを見ると、少し心が軽くなった。
しかし、まぁ―――
(……なんで噛み付いたんだ、俺)
もう少し違うやり方もあっただろ。
口の中血まみれだし、最悪なんだが。
(吸血鬼かよ………)
《―――確認しました》
―あ?
《適性を確認。吸血鬼への転生を開始します》
なんか聞こえる。
頭のなかに、直接。
《告 世界からの承認を確認。対象のイメージに乗っ取った特殊個体への進化を実行―――成功しました》
いや…。タイミングどーなってんねん。
今はそれどころじゃ――――――
ふと視界の端に影が映った
「…凪………」
どうした、泣いてるのか?
―――日向――。
坂口日向。
俺の幼馴染であり、守ると誓った人物。
大切な、大切な、俺の友達―――。
何か言っている、
でも。
もう、よく聞こえない。
ただ、そばにいる。
それだけは分かる。
(………あぁ)
それだけで俺は十分嬉しかった。
《――転生完了》
《特殊種族
《それに伴いユニークスキル『
音が遠い。
身体が重い。
冷たくて熱い。
沈むみたいに、意識が落ちていく。
だけど
一つだけ
伝えないといけないことがある。
動け、動け、動け。
ここで終わるな。
残った力、全部使え。
どうにか体を起こして、
日向に顔を寄せる。
近い。
ちゃんと見える。
言いたいことはたくさんある。
でも、もうきっとすぐに俺は終わる。
だから―――
「…日向」
「…凪…?」
声がかすれる。
「もゥ……大丈夫、だ」
「何…を、言って」
息が切れる。
「俺……いな、い…から」
「……ッ」
「………幸せに、なれよ」
本当は、
もっとずっと一緒に居たかった。
もっともっと側にいれると思ってた。
もっともっと――笑っている君が見たかった。
でもさ、
(無理っぽいからさ)
だったらせめて。
(これからの、お前を)
(支えてくれる誰かが―――)
《告 ユニークスキル『
そう心のなかで願った、その瞬間。
意識が途切れる。
そして、その最後に――――――ナニかが壊れる音がした。
全然書いてないけどイフリート戦終わったら、他の視点やる?
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黙って続き書けや