転生したら吸血鬼だったんだけど何か違う件   作:五月雨と狐

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アホみたいに伏線をばらまいていく。

ちなみに回収する予定はないです。




ちょっとした休息?

「ナギサ......」                                                

 

そう言って、俺を見るリムルの瞳は悲しみに溢れていた。                             

 

なぜ、そんな顔を。                                      

 

そう口に出そうとするがうまく口が動かない。                             

 

なんで、そう支援者に聞いても反応が無い。                                       

 

そんな時間がしばらくすぎると、違和感に気づいた。                        

 

「ごめん、ナギサ」                                           

 

一本の刀が俺の心臓に突き刺さっている。                                 

 

そしてそのキズから俺の体が宙に溶けていく..........。                                 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆                                                                               

 

 

「うぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」                                   

 

 

「....ッ.....起きましたか」                                                  

 

 

痛ぇぇぇぇぇぇ!?                                         

 

あのリムルの野郎ナニしてくれとんじゃワレ!!

やろうってのかあぁん!

 

………ってあれ?            

 

「....ユキナ?」                                            

 

「はい、ユキナですよ。ナギサ殿」                                             

 

自分の心臓を確認すると、ナニもなかった。                           

 

刀だって刺さっていないし、なんなら服着てるから心臓なんか見えない。                 

 

『告 おそらく夢であるかと』                                                              

 

「.......夢だったかぁ」                                        

 

なかなかハードな夢を見ていたようだ。                                   しかも起きたときに叫んでしまった、くっそ恥ずかしいやつだ。                     

 

「.....そのように飛び起きるほどの夢だったのですか?」                                               

 

ユキナがそう聞いてくる。                                              

 

マジで今思い出しても気持ちが悪い。                                  というかなんでリムルに刺されるんだ俺.....                                                        

 

「あぁ、結構最悪だ」                                                                         

 

おそらくブルーな顔色をしている俺に、大丈夫ですか。と声をかけてくれる彼女。そこで、ふと気がつく。                                               

 

「......なんで喋れてんの?」                                    

 

昨日まで念話だったよな....。                                     

 

そんな疑問が湧いてくる。                                         

 

それに彼女は、なんてことないようにこう告げた。                         

 

「えぇ.....ナギサ殿の名付けのお陰で私..ユキナは進化しましたから」                      

 

これくらい当然です、と。                                        

 

「えぇ........?」                                                 

 

朝から驚きの連続である。                                    

 

しかし、よく見てみれば銀とも白とも言い難かった体毛は純白に。逆に白色だった眼は綺麗な水色へと変わっている。                              

 

全体的にスマートな感じになっていた。                            

 

「.....めっちゃかっこいいな」                                      

 

「はい、お陰様で」                                      

 

言葉遣いもおしゃれになってる気がしなくもない。                             

 

いや、もともとか?                                          

 

そんなことを考えいる俺に彼女は、こほんと一息ついて。                        

 

「とりえず、ナギサ殿。おはようございます」                                

 

そう言ってきた。                                             

 

なにも返さないのもアレなので俺も。                               

 

「あぁ、おはようユキナ」                                   

 

そう返すのだった。                                                 

 

 

 

 

 

◆                                                     

 

そこからユキナにぼちぼち話をして、俺が眠っていた2日間の話を聞いた。                           

 

俺が眠ってしまったあと、外の牙狼族と話をしたらしい。                        

 

名付けされたことに驚かれたらしいが、受け入れも早かった.....と言っていた。                        

 

忠誠を誓ってないのも大きな要因だろう...と個人的に思っている。                             

 

そして個人的に最も朗報だったのはユキナの兄、ランガともちゃんと話ができたらしい。

 

群れの牙でなく、同じ群れでもないけれど、確かに自分たちは兄妹であると。                         

 

名付けでどうなるかわからなかったそこが、上手く行ってなによりだ………ホントに上手く行ったのかは、本人たち次第だろうが。                     

 

そして、現在。                                             

 

俺は、俺と同時期に目覚めたリムルの前に来ていた。                           

 

「なんでそんな食べ物積まれてんの?」                              

 

「なんか宴するっていって、集めてくれてたらしいぞ」                                

 

俺が眠っていた間にそんなことになっていたとは。                      

 

「それにしても過剰じゃね?」                                   

 

「それは思った」                                        

 

どうやってコレを食い切るのか。                                    村全員で100越えるとは言えこの山を崩すのは至難の技だろ......。                       

 

とまぁそんなこんなありつつ、宴が昼から開催された。                     

 

「リムル様ナギサ殿!!!どんどんじゃんじゃんお食べくだされ、まだまだありますぞ!!!」

 

「モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ」

 

(口を動かせ口を動かせ!!皿にはまだ肉…あぁ焼かれてるだけで美味しくないッ!!!焼肉のタレ..とは言わんけど!せめて塩くらい振ってくれ!?というか俺が作れば良かったコンチクショウ!)

 

「はっはっは、リグルド。どんどんナギサの皿に肉を入れてやってくれ。まだまだ食べ盛りだからな、食えるときに食っとけ」

 

「分かりましたぞ!!!!!」

 

そんなことを言ってリグルドがありえない量をリムルと俺の前に出して、あやうく吐くことになりかけたり、リムルがひたすら溶かしていくのを見て自分の分をこっそり移したり、あの苦いお茶を再度飲まないといけなくなったりなど、なんとも楽しい宴だった。

 

 

 

 

諸事情によりリムルは後で吸血牙装でアイアンクローするが。                                         

 

 

 

 

「ほい。これ宴で取っといた肉.....一応果物とかもあるけど食べる?」                 

 

(ありがたいです!!)                                                  

 

 

 

そして俺は、まだまだどんちゃんしている宴から離れて、あのテントまで戻ってきていた。

 

あの場から離れて胃の調子を整えたい、というのもあるが、ユキナが不参加を決め、それに同調した牙狼族たちにご飯を届けるのが主な目的だ。              

 

 

 

(では、我等はあちらで食べておくので。ナギサ殿はお嬢様とごゆっくりしてくだされ)           

 

 

ではさらば!                                        

 

そう言って老牙狼たちは森の方へ去っていった。                           

 

なぜ去る必要が....。                                          

 

 

「.......私に気を使ってくれているのですよ」                           

 

 

どうやら顔に出ていたらしい。                                   

 

気がつくとすぐ隣に来ていたユキナにビシッと内心を当てられてしまった。                

 

 

「.......やっぱりまだ、アイツラでも話したくないか?」                                                  

 

ユキナは名を持った、それで話せていたと朝言っていたからてっきり関係が戻ったのだと思っていたが。                                              

 

「いえ、そういうことではななくてですね.......。その、なんというか」                                                                                              

 

「.....?言いたくないなら言わなくもいいぞ?」                              

 

「.....ありがとうございます」                                     

 

なんのことかは知らんが、深く詮索するつもりはない。                        いつか自分の口で伝えてくれるかしたら、俺もそれに協力しよう......。                           

 

なんて思っていると。                                                     

 

「すいません、こんなに食べ物もってきてもらって」                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

 

彼女がそんなことを言った。                                    

 

「別にいいって、宴に行きたくないのはしょうがないだろ。それでご飯無いのもあれだし」

 

 

 

なんで誘わなかった?

 

となるかもしれないが、そもそも俺は宴開始前にユキナたちに声をかけている。                      

 

で、そのときに断られたからこんな状況になっているのだ。                         

 

 

「......すいません、まだスライムと同じ空間にはいたくなくて」                    

 

「あんま気にすんな。リムルも納得はしてるから」                                           

 

 

 

理由はこれだ。                                             

 

この宴は進化や戦いの終結、そしてリムルの復活を祝うものだ。                   

 

ユキナが行きたくないのも当然だ。                                   

 

しかし......流石にスライム呼びはどうかと思う.....口には出さなけど。                     

 

俺がソレを言うのは、流石に駄目だと思う。                                

 

 

「......ありがとうございます」                                  

 

「あぁ.....」                                           

 

そこからしばし静かな時間が流れる。                               

 

隣ではユキナが肉を頬張っている.......目が細まっているから好物なのかもしれない。                         

 

....しっかし、朝から宴をしていたとだけあってさすがに疲れたぞ.....。                  

 

リグルドもことあるごとにナギサ殿、ナギサ殿だし。                      

 

ホブゴブリンもゴブリナも、こっちをキラキラした目で見てくるし。                    

 

慣れないものだなぁ..........。                                  

 

 

そう考えるとリムルのやつはすげー........多分なりゆきとか、どうとでもなれ、とか思ってそうだけど。

 

 

こんな感じで、今日までこんなゆっくりとした時間がなかったものだから、しばし思考の海に浸かってしまう。                                                                                                                                           

 

あれがこーで、うんたらこーたら肉まず…好みじゃなかったとか、そんなこと考えていたときだった。

 

 

「.....ナギサ殿」                                       

 

「んあ?」                                                

 

ユキナに声をかけられた。                                  

 

「どした、おかわり?」                                                      

 

あんだけ美味しそうに食べていたのだ、きっと足りなかったんだろう。                 

 

「いえ、そういうことではなく」                                            

 

違ったみたいだ。                                         

 

「.....いや、お肉ももうちょっと欲しいのですが」                             

 

違わなかった。                                                

 

「.....なんで、私の側にいてくれるんですか?」                              

 

「......どういうこと?」                                                  

 

質問の意図がさっぱりだ。                                                    

普通に応えるならいたくているというのが全部なんだけど。                                      

 

「.....あの、兄上たちがいるところに残らなくてよかったんですか?」                     

 

「あーそういうこと」                                                            

 

あっちではまだ楽しそうな声が聞こえる。                                                    

 

その中にはランガの姿も見えるし、リムルに尻尾ブンブンしてるのが見える。                     

 

「......んー俺はあっちみたいなどんちゃん騒ぎも好きだけど、静かにご飯食べるのも好きなんだよ」

 

あと誰かがご飯食べてるの見るのも、と付け加える。                                 

 

美味しそうに食べている様子を見るだけでこっちもテンション上がる。                          

 

「ま、あとはユキナといるほうが楽なんだよね」                                  

 

言っちゃ悪いが、なんかリグルドとかの忠誠は嬉しいけど正直暑苦しい。                         

 

リムルとは友達だが、そのリムルはランガにもふもふアタックされているので喋れず。

 

結果的にユキナが一番いいのだ。

 

「静かだけど、その静さがなんか良いというかなんというか」                           

 

どこか日向に通ずるものを感じる......こちらを思いやる気持ちはユキナが圧勝だが。 内心そう愚痴る。             

 

 

それを聞いたユキナは                                                 

 

「......そうですか」                                                        

 

とそっぽを向いてしまった。                                                   

 

しかし、尻尾を見るとゆっくりだが左右に揺れているので悪い気はしてないだろう。                                                                                                                                                   

 

「...んじゃ、また肉取ってくるわ。すぐ戻ってくるからなー」                          

 

そう言ってその場を後にする。                                                       

 

あと外に行った老牙狼たちの分もとってこよー。                                   

 

「........ナギサ殿」                                                  

 

「ん?」                                                          

 

まだこちらをちゃんと見てないが、ユキナが声をかけてきた。                        

 

「.....私も、アナタとの時間は......良いものだと思っていますよ」                              

 

.......なんて破壊力。                                                     

 

猫好きの俺が一気に犬派に傾いてしまう。     

 

それほどまでの一撃だった。                         

 

「.....サンキュー!」                                                        

 

 

そう言い、歩を進める。                                                いつか撫でさせてくれないかなー、なんて思いながら。                                                                            

 

 

 

...............そんなこんなで、それぞれの夜が更けていくのだった。  

 

 

 

 

 

 

そして、みんなが寝静まるそのちょっと後に、高めのクリアボイスでの悲鳴………。

 

 

「ちょオマ、ナギサって、悪ふざけごめんって!だからそれしまえ!?怖いんだよ!?…………ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??!?」

 

 

とか聞こえたとかなんとか。       




ユキナヤンデレ化まで遠いということを悟りました。

評価とコメント待ってます!!

全然書いてないけどイフリート戦終わったら、他の視点やる?

  • ヒナタのドロドロ感情劇場
  • リムルから見たナギサ
  • 日向と凪沙の昔話
  • 黙って続き書けや
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