夏期講習の合宿が終了し無事帰還。あと1話夏休みに投稿したいね
「........どうする?」
「...さぁ、ユキナ次第じゃないか?」
「ムムムムム.......」
「すみませぬ我の妹が....」
上から順にリムル、俺、リグルド、ランガである。
テントに集まり頭を抱える吸血鬼にホブゴブリンに嵐牙狼にスライム。
なかなか見れない光景だ。
「....リムル、もう俺残るぞ?村見とく奴らも必要だろうし」
「それは却下だ。お前もドワーフに会ってみたいって言っただろ?」
「うぅん......」
とまぁなんで俺達が頭を悩ませているのかというと。
「本当に...申し訳ない....。妹の勝手を聞いてくださり......」
そうユキナについてのことだった。ドワーフ王国に行くということだったが、一時は驚いたものの俺はすぐに同意を示した。普通に見てみたかった、それだけの理由である。
それを聞いたリグルドは俺の分の食料やらの準備を、本当に昼までに済ませてくれたのだが....ここで問題が発生。
「私?もちろんついていきますよ。なんて言ってもナギサ殿の護衛ですから」
ユキナのこの一言であった。
俺がドワーフ王国に行く、と伝えるとこのように返してくれたのだ。
俺は嬉しかったが、問題はそこではなく。
「あれ?俺も行くのにユキナ来たら一緒に行けなくね?」
というユキナのあの発言を、俺伝いに聞いた後のリムルが放った一言である。
父を奪った存在として、まだリムルと向き合う覚悟ができていない。
そんな彼女をリムルと同行させるのはどうかと。そういうことである。
「......もう直接頼みに行けばいいだろ。それでやっぱり俺と一緒に行くのが無理なら....ナギサ。気張って森の中を駆け抜けてこい、最悪別ルートだ」
「そんなことするならお留守番でいいのでは?」
「駄目だ」
「このスライム誰かどうにかしろー」
こんなふざけた会話しているが俺達は大真面目。
大分真剣に悩んでいる.......。
そしてここで俺に電流走る。
「......ユキナをお留守番にしよう」
リムルいなくなる=彼女にとって良いこと。
護衛になったばかりなのに外すのは悪いと思う。
でも、一緒にいて嫌なリムルがいるところに護衛だからと言ってついてきてもらう理由もない。
……難しいが最善ではないにしても最大の妥協点だ、と思ったのだが.....。
「ナギサこそ駄目じゃねーか!護衛にしたばっかだろ!?」
「さすがにそれは酷いですぞナギサ殿......」
リムルとランガに否定された。 だが正直、あ、やっぱりそう見えるんだな、としか思えない。でも、俺にはそれ以外思いつかんかったぞ......どうするんや。
「よし、ナギサ頼んでこい!」
「お留守番を?」
「なんで今ボケた?.....ともかく一緒について来てくれって言ってこい。それが駄目なら別ルートで2人で頑張れ」
「了解した」
ということでお願いに参る。
ユキナは俺の護衛ということになってしまったし、俺が頼みにいくことに不満はないしなんなら賛成、当然だ。
だが
「....ごめんな?ナギサがあんなこと言って」
「いやいやリムル様のせいではありませんよ....ただ兄としては複雑な気持ちでして」
「だよなぁ......一応俺からも言ってくよ。もうちょいユキナのナギサへの気持ちに寄り添ってやれって」
「助かります.......」
とかリムルに言われてるのは納得できない。
まぁ1000000歩譲って、そんなことはどうでもよくて。
とりあえず、今はユキナに話を聞きに行こう。
そう思いたち、俺はテントの外へと向かうのだった。
◆
「ってな感じなんだが......どう?」
俺は今、話し合っていたテントの外からしばらく歩いた森の木陰に来ている。もちろん、ユキナのいる場所だ。
ユキナは俺が暑いからここで待ってて、と言ったのを律儀に守ってくれているのだ。
真面目である。
「...どう、と言われましても」
「そうか....簡単に言うならリムルと一緒に行くのがOKなら大河に沿ってのルート。嫌なら俺と別ルート........全然留守番だっていいんだけどな。どれがいい?」
基本俺はユキナが選んだものを尊重する。
リムルはユキナがついてくるほうが良い、みたいなことを言ってるが全然お留守番でもいい。
これで「半日もせずに護衛をないがしろにした」という評価を受けるのは俺だけだ。
まぁこの村にはそんなことを言うやつはいないだろうが。
「......留守番でも、いいんですか?」
「あぁ、無理について来なくでもいいんだ。リムルたちには俺から言っとくし」
老牙狼たちは村に残る、ユキナが残るのはアイツラにとっても良いことだろうし。
ランガもリムルもこれなら納得するだろう。
「.........そうなんですか」
「え?」
今なんて言った?
小さくてうまく聞き取れんかったぞ。
「……ナギサ殿は、私がいない方が良いのですか」
なんでそうなった?
「全然そんなことないけど....どうした?」
俺一言でもそんなこと言ったか?.......いやユキナがそう言うってことは、それに思い至った何かがあるんだろう。どっかで俺が余計なことを言ったんだ.....多分きっとおそらく。
「私は、護衛としての任を請け負ったばかりです...自分からそれを望んだゆえ多くは言えません。でも.......すぐに別行動は、悲しいです」
すべてを理解した。
そして俺がとんでもないクズ野郎になっていることも把握した。
「悪かった」
こういうときは素直に謝るのが正解である。
ユキナの立場を考えてなかった俺のせいだからな。
「......別に、本当に謝ってほしいわけではありません。ただ.....」
そこでユキナは言葉を区切った。耳がしょげてしまい、尻尾も元気無く揺れている。
「.....私だけが、舞い上がっていたみたいで...」
「ごめん」
すごい。もうホントに俺が悪人みたいだ。やめてよ、そういう純粋な感情で押しつぶそうとしてくるの。心が痛いから。
「悪い、そんなこと思ってな.....いや思ってはいるんだが。そういうことじゃない」
「.....どういうことですか?」
「昨日の夜も言ったが、俺はユキナと一緒にいるのは楽しいって思ってるんだ。俺だって離れたいわけじゃない」
「そうですか?」
少し尻尾が立ってきた。
「あぁ、でもリムルとはあんまり一緒にいたくないんだろ?俺の都合とか護衛だからとかそういうものよりユキナの気持ちを優先したかったんだ」
言ってみて考える。
大分気持ち悪いな、俺。
どこぞの恋愛ゲーの主人公みたいで、すごい嫌だ。
「......だったらしょうがないですね」
ユキナはスッと目を細めた。
なんとなく、安心したような穏やかな微笑みだった。
「でも気にしなくて良いんですよ。私はあなたの護衛です。あのスライムが一緒だって貴方がいるなら大丈夫ですから」
信用されているのかこれは?
俺の知ってる護衛と違うけど.......まぁいっか!
「ごめんな、言葉足らずで......んじゃ、改めて。ドワーフ王国に、俺について来てくれないか?」
「はい......!」
彼女は嬉しそうにうなずき、尻尾をぶんぶん大きく振るのだった。
◆
「お、ナギサ。どうだった?」
「大丈夫だ、もう行けるぞ」
ユキナに話をつけ、リムルたちがいる広場に帰ってきた。
どうやら村総出でお見送りしてくれるらしい。
「おー良かった良かった。もし断られてたらどうしようかランガたちと考えてたんだけど行けるなら何よりだ」
「おめー断られる可能性あるのに俺に行かせたんか」
「普通聞くだろ」
「確かに」
俺とリムルはあいも変わらず程度の低い会話をしている。
これでも村の守護者なんだぜ?俺は不本意だけどな!
(......ナギサ殿、お嬢様を頼みます)
老牙狼に話しかけられた。
「あぁ任せろ。絶対に傷一つつけさせやしないぜ」
(...お嬢様はナギサ殿の護衛なのでそれはあまり気にしてないと言うか)
違ったみたいだ。
結構薄情?いや真面目なだけか。
「そうか.....。ま、お前らも頑張れよ。なんて言っても村の守り手だぜ?責任重大だ」
(はは...確かにそうかもですな。...任せてください。ナギサ殿たちが帰還するまでの間、村は守り通しますぞ!!)
「おう!」
なんともまぁ頼もしい限りである。
こいつらも村に残ってくれてよかったよ。
村から離れる選択肢をこいつらは持ってたはずなんだから。
「んじゃ、ユキナ。頼んでいいか?」
「はい、どうぞ」
そう言って背中を下げるユキナ。
リムルはランガに、俺はユキナに乗ってドワーフ王国へと向かう。
正直乗らせてくれて嬉しい反面申し訳なさもある。
ただ、ユキナに
「俺ランガに乗っていこうか?」
と言ったら周囲が凍り始めた.....文字通り植物が凍りついた...のでこうなったわけだ。
二度と失言し無いことを俺は天に誓った。
とまぁそんなこんなで無事搭乗。
「おっ....と」
思ったより高い。が、毛がフワフワしていてすごい安定感だ。前世でこういう経験は無いけど意外と楽しいかもしれない。
「乗り心地はいかがですか?」
「結構楽しい」
「良かったです」
そんな会話を交わしているときだった。
「おーいナギサ!!そろそろ行くぞー」
リムルから声をかけられた。
見ればみんな門の方に行っているではないか。
いつのまに!?!?!?
「へいへい!!....ユキナ、頼むぞ」
だがそんな素振りは見せない。冷静だからだ。
「はい」
言うが速いがなかなかのスピードで、門の前に躍り出るユキナ。
今、手綱やサドルの類がないことに危機感を覚えた。振り落とされない?大丈夫?
....まぁ大丈夫だろ、多分。
「では、リムル様、ナギサ殿!!!行ってらっしゃいませ!!!!」
「「「「「「「行ってらっしゃいませ!!!!」」」」」」」
集まっていたホブゴブリンたちからバチクソでかい声で見送りされた。なんか卒業式みたいだな。
(なぁナギサ。卒業式みたいじゃないか?)
お前もか。
まぁ、ここまで言われたんだ。俺達もしっかり返さないといけないということで。
「一週間か一ヶ月かからないくらいで帰ってくるぞ、その間リグルド頼んだ!!」
え、あそういう感じ?
「...えっと...牙狼族の...おっちゃん!!さっきも言ったが責任重大だ、みんなをまとめ上げろよ!!!」
そして、息を合わせて。
「「.....行ってくる!!」」
そう言った瞬間、俺達は駆け出した。
ドワーフ王国への旅路、その始まりである。
(なぁ、ナギサ)
(なに?)
(最後のアレ、結構キマった感じ出なかったか?)
(くだらねー。しかも俺、牙狼族に名前つけてないから、おっちゃんって言っちゃたし)
(名前つけたら良いんじゃないか?)
(倒れたくねーよ)
そんな会話をしていたのは、村のみんなにもランガにも、もちろんユキナにも内緒なのだった
感想と評価くれくれ(乞食)
高評価?アンチ感想?どっちもサイコー!
今気づいたけど俺ってもしかしてとんでもない承認欲求があるのでは?
全然書いてないけどイフリート戦終わったら、他の視点やる?
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ヒナタのドロドロ感情劇場
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リムルから見たナギサ
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日向と凪沙の昔話
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黙って続き書けや