シャングリラ・フロンティア〜廃ゲーマーがゆく 作:こくとうまんじゅう
「【致命の一撃】!さっさと包丁落とせッ!」
思いは届かなかったのかヴォーパルバニーの毛皮が落ちただけだった。現実は無常である。
今までアストラは20匹程のヴォーパルバニーを倒しているが手に入れられた「
(奥に行けば行くほど敵が強くなってる気がする……。まぁレベルが上がりやすくなると考えれば良い事か)
アストラは気付いていないが、アストラは森の中央部…ファステイラに隣接している森の中で最大レベルのモンスターが存在している場所に近いている。到底アストラでは敵わないモンスターだらけであるが、其れらは此方に向かってくる新たな敵を今か今かと待ち構えていた。
そのことを知らないアストラはレベルを上げる為に奥へ奥へ進む───
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PN:アストラ
LV:12
JOB:剣士(片手剣)
4,500マーニ
HP(体力):30
MP(魔力):10
STM (スタミナ):25
STR(筋力):30
DEX(器用):10
AGI(敏捷):30
TEC(技量):30
VIT(耐久力):10(22)
LUC(幸運):30
スキル
・ソードスラッシュ
・ソードガード
・致命の一撃
・急所斬り
・カウンターピアス
・一剣投擲
・アクセル
・ラビットフット
・ジャストパリィ
装備
右:剣士の直剣
左:無し
頭:皮の帽子(VIT+3)
胴:皮の服(VIT+3)
腰:皮のベルト(VIT+3)
足:皮の靴(VIT+3)
アクセサリー:無し
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森の中央の岩に1匹のゴブリンが座っていた。
ソレは通常のゴブリンとは違い平均男性ほどの背丈で、肉付きのよい身体を持ったまるで武人のようである。
周りにはソレよりも幼く見えるが通常種よりもかなり成長が見られるゴブリン達がいた。ソレらはまるで中央に立っているゴブリンに従うように給仕や護衛を担っていた。ソレはまるで王……厭、救世主であるかのように
「……フン。来たれ開拓者よ。我らを打ち果たせるものなら…な」
ゴブリンの
ソレの名は—————
「なんか敵強すぎね?」
アストラようやく気づく。普通なら1体倒すのに20分近く攻撃を浴びせ続けないといけない敵と遭遇した時点で気づくのだが……
このことはアストラがゲーム中毒者且つ武道を嗜んでいることも有りプレーヤースキルが高いということもあるのだろうが
正面から通常主よりも成長したゴブリンが現れた。先ほどからアストラが立て続けに戦っている敵なのだが…
(こいつらマジで固ぇ!どんだけHPあんだよ!)
自分よりも2,30レベル上の格上の為そうなることは当たり前である。アストラは鑑定系スキルを所持していないので敵のレベルを見ることはできない。
現れたゴブリンは正面から突撃しながら手に持つ鉄の斧を横に振りかぶってくるのを見てアストラはバックステップで躱した後、【ラビットフット】を使い近づき【ソードスラッシュ】で切ろうとするがゴブリンは高く飛んで回避する。
空中で回避できないゴブリンに【ラビットフット】の跳躍力上昇効果を纏ったアストラがゴブリンに向かって跳び腹に一閃の切り傷をつける。
「グギャァ!?」
「まだまだ終わらねぇぜ!」
アストラはゴブリンを掴もうとするがSTR差を覆すことはできず振り払われ手斧で腕にかすり傷を受ける。
「ッチ、やっぱ思い通りには行かないか。だが隙を見せたなゴキ系ゴブリン!【一剣投擲】!」
アストラはいつもの
「ふぅ…やっと倒せた…。この剣投げスキルが無かったらすごい時間かかってた。神ゲーさんや、コレちゃんと調整してる?レベルおかしくね?」
運営からしたらテメェがおかしいんだよと言いたいだろう
ドロップした鉄斧をインベントリに収納した後、そろそろログアウトしようと宿に戻ろうとしたアストラが後ろを振り返った瞬間、目の前に自分と同じほどの…さっきの奴らよりも成長しているゴブリンが立っていた
彼の名は