ドラクエ3 転生ループ勇者   作:まガロン

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一章・アリアハン編
勇者の旅立ち


「起きなさい、もう朝ですよ」

「え?」

 

勇者が目覚めたらベッドの上だった。

何か見覚えのある部屋。

そう、ここは自分が育った実家の部屋だ。

そして母が起こしにきた。

母の顔は…実に懐かしい。

もう随分と昔に会ったっきりだ。

しかしこれは…。

 

「今日はとても大切な日

王様に旅立ちのお許しを頂く日だったでしょ?」

 

お城?。

母が何を言っているのか分からない。

というかここはアリアハンなのか?。

確かゾーマを倒して、アレフガルドを旅立って…。

 

「ん?」

 

何で自分は懐かしの自宅で寝ているのだ?。

しかしこのやり取りは覚えがある。

昔の、まだ16の頃。

誕生日の日の朝。

バラモス退治の旅立ちの日、初めて城に行く時の朝だ。

 

「これは?」

 

何が何だか分からず混乱する。

バラモスは倒した、ゾーマも倒した。

それも随分前の事だ。

 

「早くしなさい」

「はい!!」

 

自分より若い母親に怒られてベッドから飛び起き顔を洗い着替えて母と共に自宅を出た。

 

 

「よくぞ来た

勇敢なるオルテガの子よ

既に母から聞いておろう

そなたの父オルテガは戦いのすえ火山に落ちて亡くなってしまった

しかしその父の後を継ぎ旅に出たいという、そなたの願いしかと聞き届けた

そなたならきっと父の意思を継ぎ世界を平和に導いてくれるであろう

敵は魔王バラモスじゃ

世界のほとんどの人々は今だ魔王バラモスの名前すら知らぬ

だがこのままではやがて世界は魔王バラモスの手に…

それだけは何としても食い止めねばならぬ

魔王バラモスを倒してまいれ

しかし一人ではそなたの父オルテガの不運を再び辿るやも知れぬ

町の酒場で仲間を見つけこれで仲間たちの装備を整えるがよかろう」

 

一気に喋る王様。

50ゴールドと武器防具。

アリアハンからの旅立ち。

どれも懐かしい。

城の中も王様も16の頃は全てが新しく緊張していたものだ。

今は落ち着いて大臣や兵士の顔や動き、周りの状況も全て見える。

 

「ではまた会おう」

 

そう、アリアハン王をイメージした場合はこの時の姿を想像する。

余りにもクッキリとした威厳のあるイメージ。

バラモス退治後に大魔王ゾーマの存在を知った後の王様の意気消沈した姿ではなくアリアハン王と言えばこの姿だ。

 

「はい、失礼致します」

 

王様に礼を述べて城を出る。

城の前まで連れてきてくれた母は家に帰っていない。

しかしこれは…。

 

「何かが違う」

 

城への違和感。

確かに城は立派だったが更に立派に見える。

いきなりで驚いてそのまま母と共に出たが生家も何が大きくなっていたし建物も立派になっていた。

町の様子も知っているモノとどことなく違う。

全く違う訳ではない。

どことなく違うのだ。

そもそも魔王バラモスも大魔王ゾーマも倒して世界に平和をもたらした筈だし自分はアレフガルドを旅立って死んだ筈だ。

それが16歳の頃に戻っているなんて変以外の何物でもない。

 

「まてよ…」

 

仲間…そう、アリアハンから一緒に旅立った仲間には再び会えるのか?。

あるいは仲間達は記憶を持っているかも知れない。

とりあえずルイーダの酒場に向かった。

 

 

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