ドラクエ3 転生ループ勇者   作:まガロン

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盗賊バコタ

「くっそー、ナジミの塔の老人め

このバコタ様から盗賊の鍵を奪いやがって」

 

アリアハン城の地下の牢屋の一室。

そこに盗賊バコタと囚人の一人が入れられていた。

 

囚人「旦那そればっかりだな」

バコタ「悔しいもんは悔しいってな」

囚人「その盗賊の鍵ってのは自作なんでしょ?」

バコタ「ああそうだ」

囚人「何でも開けられる鍵なんて大したもんですね」

バコタ「なんでもじゃねーよ、ある特定の扉しか開けらんねー」

囚人「何だ、大した事ないですね」

バコタ「うるせーよ」

牢番「お前たち、うるさいぞ」

囚人「あ、番守の旦那、お勤めご苦労様です」

バコタ「おい、番守、何か面白い話でもないのか?」

牢番「面白い話だと?、そんなモノはない」

バコタ「何だ、変わった事の一つも起きやしねーのか、つまらねー」

牢番「変わった事と言えば勇者が旅立ったぐらいの事か」

囚人「あ、勇者と言うとあのオルテガの娘ですか?」

バコタ「あ?、息子だろ?」

囚人「え?、私は娘って聞きましたが」

バコタ「息子だろ?」

囚人「娘ですって」

バコタ「いや、息子だろう」

囚人「番守さん、どっちです?」

牢番「いや、俺も詳しくは知らない」

バコタ「何だ、使えねーな」

牢番「何か言ったか?」

バコタ「いや別に」

囚人「で、そのオルテガの娘はどうなんです?」

バコタ「息子だ」

囚人「しつこいですね、バコタの旦那」

バコタ「俺はしつけーんだ」

囚人「娘だから推しているんですよ、私は」

バコタ「何だそりゃ」

囚人「可愛い娘さんが冒険に旅立つ、そりゃ応援するでしょ?」

バコタ「アホらしいな」

囚人「しかしまさか一人で旅に出た訳じゃないですよね?」

牢番「いや、仲間を連れてとは聞いている」

囚人「そうでしょ、そうでしょ、あのオルテガの悲劇を知っている身からすれば一人旅なんて心配で心配で」

バコタ「それで?、仲間とやらは誰を連れて行ったんだ?」

囚人「それですよ、やっぱり戦士や僧侶や魔法使いなんてのが1番バランスが良いパーティー構成ですからそれでしょ」

バコタ「いや、戦士・武闘家・盗賊だろ」

囚人「何ですかその打撃主体の力押しパーティーは」

バコタ「何か問題でもあるのか?」

囚人「回復役がいないし打撃が大して効かないモンスターを攻撃魔法で倒す事も出来ないじゃないですか」

バコタ「魔法なんぞという軟弱なモンなんぞ必要ねー、打撃が大して効かない?、それ以上のパワーで粉砕すればいいだろ」

囚人「どれだけ脳筋なんですか旦那は」

牢番「……」

囚人「あれ?どうしたんです?、番守の旦那、黙り込んで」

牢番「いや…これはあくまで…聞いただけの話ではあるのだが…勇者の仲間は盗賊・商人・遊び人だそうだ」

囚人「え?」

バコタ「遊び…人?」

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