大盗賊カンダタ。
ロマリア地方を中心に金銀財宝を奪う大盗賊である。
その主な拠点はシャンパーニの塔。
しかし多くの人間達はシャンパーニの塔を根城にしている事を知らない。
しかし知っている人間は知っている。
そこから情報が漏れたらしくカンダタ一味は冒険者の四人組にボコボコにされて奪った金の冠を取り返された。
カンダタ一味はシャンパーニの塔から逃げ出しロマリア城から東南の方角に位置するアッサラームの町へと逃れてきた。
アッサラームにも地下の一室にアジトがあり、そこでまずは反省会を開いていた。
カンダタ「えーと、まずは反省会を始める」
子分A「いやー、あの冒険者達強かったっすねー、ははは」
カンダタ「はははじゃねーよ、笑い事じゃねーんだよ」
子分A「あれ?、親分相当キレてる感じっすか?」
カンダタ「当たり前だろ、形勢不利となったら俺を置いてサッサと逃げやがって」
子分A「いや、あれはもう誰がどう見ても俺達が勝てる相手じゃないっすから」
カンダタ「言うほど大して強くなかったぞ、お前らが逃げてなければ勝ててた戦いだったぞ」
子分B「親分、あれはどう考えても無理でしょ、常識的に考えて」
子分C「そうですよ、例えるならキャタピラーに挑むさまよう鎧みたいな感じで」
カンダタ「いや…それ普通に勝てるだろ」
子分B「いえ、格闘場ではキャタピラーが勝つ事もあるんで」
カンダタ「勝つ事がたまにあるだけで普通はさまよう鎧が勝つだろ」
子分A「いやー、どっちにしてもあれは無理っす」
カンダタ「遊び人なんて逃げて遊んでただけだ、実質四対三で俺達が圧倒的に有利だったぞ」
子分A「それがなかなか、後で聞いた話じゃ奴らはアリアハンから来たらしいじゃないっすか」
カンダタ「それがどうした?」
子分B「知らないっすか?、アリアハンから魔王討伐の為に旅立った勇者の話を」
カンダタ「そんな遥か彼方の島国の勇者なんて知らねーよ」
子分A「あの伝説の勇者オルテガの血を引いた子供らしいっす」
カンダタ「勇者オルテガか…まぁ、名前は聞いた事があるな」
子分B「リーダー格の奴が多分オルテガの子の勇者ですよ」
カンダタ「だから何だ」
子分B「伝説のオルテガの子供に負けたなら仕方ないです、その勇者と激戦を繰り広げたなんて噂が広がれば俺達の箔も付きますよ」
カンダタ「いや、付かねーだろ」
子分C「何にしてもこれで一件落着ですね」
カンダタ「いや、一件落着じゃねーし、なにサラッと終わらせようとしてんだ?」
子分A「まだ何かあるっすか?」
カンダタ「敗因を考えて次に活かす…だ」
子分B「敗因ですか、勇者達が強かったのが我々の敗因かと」
カンダタ「いや、お前らが逃げたからだろ、奴等は大して強くなかった」
子分C「ははは、まさか、冗談きついです」
カンダタ「いや、冗談じゃねーから」
子分A「いや、でもよくよく考えるとやっぱり一番の敗因っつったらアレっすね」
カンダタ「何だ?」
子分A「親分が覆面被って上半身裸でパンツ一丁姿だったってのが一番じゃねーかと思うんす」
カンダタ「……」
子分B「それで親分の防御力が無いにも等しい状態ですからね」
子分A「服も鎧も何も装備してないのは戦闘では結構キツいっすよ」
子分C「例えるならこうもり男のマホトーンで呪文を封じられたまほうつかいみたいな感じで」
「…、とにかく俺達はこれからバハラタの大アジトに向かうぞ」
子分一同「へい!」