夜のアッサラームは楽しい。
ベリーダンスを勇者達と観た後は一度宿屋に戻り一服してからユユナはまた一人で外に出た。
ユユナ「静かねー」
深夜のアッサラームの街は昼間とは違って静か。
日中の騒がしさが嘘のよう。
ただ深夜でも皆んなが寝ている訳ではないみたいで。
夜中に開く武器屋があるとかでピプルはそっちに向かったよう。
カインは何かエッチなものを探しに外に出たみたい。
勇者は劇団の座長に話を聞きに楽屋まで行った。
「綺麗な星空ね、お嬢さん」
ユユナ「そうですねー」
街角に立つ女性に話しかけられて返事を返す。
「何やってるんだろー?、あの人」
夜中に一人ポツンと立つ女性はなかなかにホラーちっくだ。
ただユユナはさして気にせずに道を進む。
お化けが出ようと何が出ようとお構いなしだ。
「にゃー」
ユユナ「あ、猫だー」
街の北側にある建物の前でちょこんと座り鳴く一匹の猫。
「にゃー」
ユユナ「にゃー」
「…にゃー」
ユユナ「にゃー」
「にゃ…痛っ、舌噛んだ!」
ユユナ「え?」
猫は…猫だと思っていたモノは姿を変えた。
ベビーサタンB「くそ、バレたら仕方ない、どちらにしても同じ事だ」
ユユナ「モンスター?、きゃー!」
ユユナは逃げ出そうとしたがベビーサタンは手に持つ三又の槍で突いてきた。
ミス!、ユユナはヒラリとかわした。
ベビーサタンの攻撃。
ミス!、ユユナはサラリとかわした。
ベビーサタンB「くそ、ちょこまかと!」
ユユナ「やったー!、さすが身かわしの服ー!」
ノアニールの村で買ってもらった身かわしの服大活躍だ。
ユユナはにっこり微笑んだ。
ベビーサタンB「くそ、ならば攻撃魔法だ!」
ユユナ「えー?、攻撃魔法ー!?」
ベビーサタンB「イオナズン!」
しかしMPが足りない。
ベビーサタンB「……」
ユユナ「……」
ベビーサタンB「ならば即死魔法だ!」
ユユナ「えー?、即死魔法ー!?」
ベビーサタンB「ザラキ!」
しかしMPが足りない。
ベビーサタンB「……」
ユユナ「……」
ベビーサタンB「最後の手段だ、自爆魔法!」
ユユナ「えー?、自爆魔法ー!?」
ベビーサタンB「メガンテ!」
しかしMPが足りない。
ベビーサタンB「……」
ユユナ「……」
ベビーサタンB「くそ、中々やるな!」
ユユナ「え?、え?、そうなのかなー?」
ベビーサタンB「この俺様の正体を見抜いた辺り相当出来るな!」
ユユナ「えーとぉ、いえいえ、それほどでもー」
ベビーサタンB「勇者の一味はやはり一味違うな!」
ユユナ「アナタはだーれ?」
ベビーサタンB「聞いて驚くな!、俺は魔王さま配下のベビーサタンだ、勇者を倒すためにこのアッサラームにやってきた!」
ユユナ「て事は悪い敵なんだねー」
ベビーサタンB「その通り、悪のサタンだ、俺は!」
ユユナ「ならば倒しちゃいます!」
ユユナはチェーンクロスを振り回した。
しかし転んでしまった。
チェーンクロスはユユナの手を離れベビーサタンに向かって飛んでいく。
その先端の鉄がベビーサタンの顔面に当たった。
会心の一撃!
ベビーサタンB「きゅう!」
その攻撃を受けてあっさりベビーサタンは倒れた。
ユユナ「えーと…あのー、もしもーし?」
返事がない、倒されているようだ。
ユユナ「悪い事しちゃったかなー?、あっ、でもレベルが上がったー」
ユユナはレベル13に上がった。
ユユナはくちぶえの特技を覚えた。