ミニデーモン「レヴナント、魔王が呼んでいるぞ」
レヴナント「なに?、分かった…というか呼び捨てにするな」
ここはネクロゴンドの入り口。
火山火口の近くにある魔王の陣でレヴナントは奥に設置してある水晶玉に向かう。
レヴナント「魔王様、レヴナントただいま参りました」
バラモス「来たか」
水晶玉に映し出されたのは魔王バラモスの姿。
レヴナント「何か御用でございましょうか?」
バラモス「勇者がこれ以上成長する前に勇者を攻撃し葬り去るのだ」
レヴナント「この私めにその役目を?」
バラモス「その通りだ」
レヴナント「畏まりました、必ずや勇者の首を獲ってご覧にいれ魔王様のご期待に添えてみせます」
バラモス「うむ」
レヴナント「ちなみに勇者は今どこに?」
バラモス「ポルトガからアッサラームに移動した」
レヴナント「アッサラームですか、ここから近いですね」
バラモス「そうだ、では頼んだぞレヴナント」
そう言って水晶玉からバラモスの姿は消え、元の透明な玉に変わった。
レヴナント「ひゃっっほぉぉぉーーー!!」
翼を広げ両手を上げて喜びを表す。
バラモス様直々のご命令。
これに成功すれば自分がバラモス様の片腕になる事も夢ではない。
いわば副魔王だ。
そんなポストはないが、それが出来れば四天王の上に立つ事になる。
実質的にボストロールの上だ。
あのバカの悔しがる顔が見ものだ。
レヴナント「全員召集だ、勇者の首を獲るぞ」
ミニデーモン「我らがミニデーモン族やフロストギズモ族、トロール族を大勢集めるんだな?、レヴナント」
レヴナント「そうだ…いや、待て、飛んでいく方が早い、ミニデーモンやフロストギズモ部隊でアッサラームを急襲だ」
ミニデーモン「分かった」
レヴナント「いや待て、やはりトロール部隊も集めろ、俺が不在の間この火山周辺の守りをさせなければならない」
ミニデーモン「分かった」
そうして急遽モンスターの群れを召集し魔王軍としてアッサラームを襲撃する事になった。
レヴナント「集まったな」
ミニデーモン「集めたぞレヴナント」
レヴナント「様を付けろ、あと敬語を使え」
レヴナントの目の前にはフロストギズモやミニデーモン合わせて二百体近くの群れが結集。
トロールも百体近くいる。
レヴナント「飛行部隊でこれからアッサラームを急襲する、勇者オルテガの子の勇者を見事打ち取れば褒美を与える、もちろん火山の守りをするトロールにも褒美を与える」
モンスター「うおぉぉぉぉぉーーー!!」
魔物達の大咆哮。
やる気は十分だ。
その時…
「うぐ!」
一匹のトロールが膝をつき地に倒れた。
レヴナント「ん?」
何が起こったのか?。
体調不良か?。
「ふぐっ!」
続けてもう一匹のトロールが倒れた。
レヴナント「何だ一体?」
何がどうなっているのか?。
そう考えている間にも一匹また一匹とトロールは倒れていく。
レヴナント「何だ?、どうなっている?」
ミニデーモン「どうやら死んでいるようだ」
レヴナント「なぜだ?」
ミニデーモン「それは…う…きゅう…」
ミニデーモンが倒れた。
そして仲間のミニデーモン達も倒れていく。
フロストギズモ「けは!」
そしてそれはフロストギズモ達にも伝播しフロストギズモは消滅していく。
レヴナント「何だ?、何が起こっているんだ!?」
次々と倒れていく魔王軍の兵達を見渡しならが訳が分からず混乱した。
「見た事もないモンスター…という事は…」
レヴナント「ん?」
女の声だ。
見ると倒れていくトロールの中を此方に歩いてくる人間の女が一人。
魔物達が倒れていく中をその女は何事もないかのような顔で平然と歩き近くまで来た。
レヴナント「何だお前は?、いや…まて…お前はまさかウォーロックを倒したという例の魔法使いか!」
「魔法使いではない」
レヴナント「魔法使いではない?、ならば…いや…これは…そうか!、これはザキ系の即死魔法だ、ならばお前は僧侶か!」
「僧侶でもない」
レヴナント「僧侶でもない?、ならばお前は一体何なんだ?」
「賢者」
レヴナント「賢者だと?」
賢者「さて…お前の名前を当てようか?」
レヴナント「なに?」
賢者「お前の名前はレヴナントだ」
レヴナント「なに?、なぜ俺の名前が分かった?」
賢者「簡単だ、四天王の中でウォーロックは死にヤマタノオロチやボストロールの姿を私は知っている、だがレヴナントは知らない、つまりお前だ」
レヴナント「何だと?、何を言っている?、お前がヤマタノオロチ殿やボストロールの姿を知っているだと?」
賢者「この会話に意味はない、緩やかなる死と共に今ここに滅びよレヴナント」
レヴナント「ほざけ賢者、一つ聞くがお前はウォーロックの事を知っているようだがウォーロックを倒したのはお前か?」
賢者「私ではないな」
レヴナント「ならば誰がウォーロックを倒したのか知っているか?」
賢者「それを知る必要は無い、なぜならばお前はここで死ぬのだから」