アッサラームにいる勇者を殺すようにレヴナントに命じたバラモス。
レヴナントは周辺にいる魔物達を集めて魔王軍を作りアッサラームに奇襲をかけようとした…ところで終わった。
その戦いの轟音は岩山の山々を響かせバラモス城にまで届いた。
バラモス「何だ?、この音は?」
何かの爆発音が何度も響き渡っている。
音はどうやら連なる岩山の向こうから聞こえてくる。
東の向こう、つまりは火山の方面からだ。
バラモス「火山の方からだが何がどうなっている?」
近くにいたエビルマージに問うた。
エビルマージ「よく分かりませんバラモス様」
バラモス「まぁ、そうか」
エビルマージ「しかし音は火山の方向からです、レヴナント様が何かしておられるのでは?」
バラモス「レヴナントはアッサラームに…」
エビルマージ「どうされましたか?、バラモス様」
バラモス「いや…この音は…戦闘の音か?」
エビルマージ「た…確かに戦闘音と言われれば戦闘音にも聞こえますね…」
バラモス「レヴナントよ、何が起こっている?、応じよ」
しかしいくら水晶玉に呼びかけても反応はない。
バラモス「至急ライオンヘッドとスノードラゴンを現地に向かわせろ」
エビルマージ「は、ただちに」
そういうと部屋から慌てて出ていくエビルマージ。
バラモス「戦闘音なら…」
レヴナントが何者かと戦っているという事に。
勇者…は違うだろう。
火山からは比較的近いアッサラームにいるとはいえ海を渡って来なければ火山地帯には来れない。
勇者が船を持っていないのは確認済みだ。
まさか例の魔法使いか、それとも戦士か?。
ならば由々しき事態という事に。
今は向かわせたモンスター達が戻ってくるのを待つしかない。
バラモス「………」
一分が実に長く感じる。
大した事がない時は時間は早く過ぎていくというのに意識すると時間は長くなる。
実に厄介なものだ。
バラモス「………」
エビルマージ「ご報告申し上げます!!」
エビルマージが魔王の玉座の間に飛び込んで来た。
エビルマージ「申し上げます!」
バラモス「ふむ?」
エビルマージ「レヴナント様戦死!!、アッサラーム襲撃に集められていた魔王軍は殆ど全滅したようです!!」
バラモス「何だと?、どういう事だ!?」
エビルマージ「帰ってきたライオンヘッドとスノードラゴンの話では敵は人間の賢者ただ一人、レヴナント様と交戦し戦闘の末にレヴナント様を打ち破ったとの事です」
バラモス「賢者?、賢者といったのか?」
エビルマージ「はい、確かに賢者と聞きました」
バラモス「うがああああああーーーっっっ!!」
またしても正体不明の人間の登場だ。
魔法使い、戦士、そして今度は賢者ときた。
一体何がどうなればそうなるのか?。
バラモス「その賢者はまだ現地にいるのか?」
エビルマージ「いえ、ルーラでどこかに飛び去ったとの事です」
バラモス「愚かな人間が、いればハラワタを喰らい尽くしてやろうものを!」
しかしこれはマズイ事になった。
これで四天王が二者敗れた事になる。
これでは…。
その時、床よりゆらゆらと青い炎が立ち昇り揺らめいた。
バラモス「これはまさか…」
「随分と苦戦を強いられているようですな、バラモス殿」
現れたのは全身が青い炎のモンスターだ。
バラモス「ヨミの番人か」
ヨミの番人「ケケケケ、その通りですよバラモス殿」
バラモス「地の底にいる筈のお前が何をしに地上に現れた?」
ヨミの番人「あのお方のご命令で」
バラモス「な!?」
ヨミの番人「ケケケケ、冗談ですよバラモス殿」
バラモス「お前の冗談に付き合っている暇はない」
ヨミの番人「本当のトコロはテドンの亡霊どもを制裁するのが目的です」
バラモス「テドン?、我等が滅ぼした村か?」
ヨミの番人「はい、あそこにはオーブが眠っていますが人間の亡霊どもはそのオーブを生者に渡そうと考えているみたいなので」
バラモス「なるほど…オーブか…」
ヨミの番人「私はテドンに行きます」
バラモス「好きにすればよい、お前は私の部下ではないのだからな」