はじまりの錬金術士のアトリエ ~ 神様の贈り物 ~   作:遊佐

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気が付いたら2章がもう10話……マジか


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ロロナのアトリエで、久しぶりに再会したエリーとマリー。

互いの無事を確認し合った二人は、現在テーブルを囲んでお茶を飲んでいた。

 

「いやーしかし、あたしらがちっこくなって若返るとはね。本当にザールブルグの時みたいだよ」

「あれはあれで大変でしたけどね……妖精さんもいましたし」

「あー……いたねえ」

「そういや、こっちだと妖精さん見てませんけど……」

「この大陸は機械文明の発達で生息域が変わったみたいでね。大陸をいろいろ見たけど、ついぞ見なかったね」

「ああ……ザールブルグは田舎でしたからねえ」

 

エリーは懐かしさに思いをはせる。

 

「まあ、このバカのせいで生まれ変わったのは仕方ないとして……」

「バカバカと……いや、もうわかっていますし、ぶり返すだけですから何も言いませんがね」

 

その横で給仕をしながら、クライスが溜息をついた。

 

「ともかく! こっちに来た以上はいつまで生きられるかわからない人生だ! 存分に楽しんだらいいよ!」

「はあ……マリーさんたちはもう6年ぐらい生きているんでしたっけ」

「そうですね……私が生まれる以前からマリーはいるみたいですし、今のところ寿命が全然わかりませんね」

「あたしゃ妖怪かい……まあ似たような存在かもしれんけど」

「ケントニスでは実用耐久年数に達しなかったようですし、やっぱり私たちの世界とは違う世界かもしれませんね……」

「こっちでケントニスが誰も知らないってことは、あながち間違いじゃないかもね」

 

ケントニスは、マリーの世界では錬金術士の聖地のようなものだった。

それがこ世界では知られていない。

その事実だけで別世界だと考えられるのも当然だった。

 

「まあ、はるか未来って可能性もあるけどね。そうなるとケントニスは滅びちゃったってことかな?」

「いやな予想図ですねえ……」

「うーん……歴史にすら名前がないとなると、その可能性はないかも?」

「案外、オルトガラクセンがケントニスの未来の姿で滅んじゃったとか……」

「マルローネ。あなたはケントニスに何か恨みでもあるんですか……?」

 

余りにあんまりな考察に、クライスが再度溜息をつく。

 

「まあ、ザールブルグってだけで田舎者扱いで、金を作っても田舎者がどうのって言ってたお偉いエリート様どもには恨みあるけどね……へっへっへ」

「……私もいましたけどそんな扱いは受けませんでしたよ? あなた、なにやったんですか……?」

「マリーさん。ケントニスで会った時は、別段変な様子はなかったはずですが……」

「いい加減嫌気がさしてたから、エリーの誘いに乗ってザールブルクに戻ってきたんだよねぇ」

「やれやれ……二人のアトリエの誕生秘話がそれですか」

 

先ほどから溜息しかついてないクライス。

 

「まー、あれからいろいろあったけど。また一緒に会えて嬉しいよ」

「私もです。それはそうと……マリーさん、今冒険者登録してますか?」

「へ? そりゃもちろん」

「どうも、ここだと採取するのにも冒険者登録がいるみたいで……」

「あー……そういやそうだね。エリーも冒険者登録しないと採取できないか」

「ですけど……マリーさんはどうやって攻撃とかしているんです? この姿だと……」

「ああ、あたしは自分でパチンコ作って爆弾投げてたよ」

「あー……なるほど」

 

アイテムは手で使うものと持ってたエリーは、それは思いつかなかったと頭を掻く。

 

「クライスは自前で魔法が使えたしね」

「まあ、そうですね。今は杖も使えますけど、当時だと小さい杖だと威力もなくて、ない方がマシなレベルでしたから」

「……なんであたしはちっこいままなんだか。ちくせう」

「成長ばかりはどうにも。とりあえずですけど、マリーのお古でももらってはどうですか?」

「むう……まあ、そうだね。弾もいろいろ作ったし、レクチャーしようか」

「お願いします」

 

マリーとエリー、そしてクライスがテーブルで話に花を咲かせる横では。

別の師弟が話し込んでした。

 

「でね、でね! ひどいんだよ! くーちゃんたら、私がさんざん協力したのにあれやれこれやれって!」

「……それは、クーデリアさんの方が、ロロナ先生のためにいろいろしてたのでは?」

「それは……まあそうだけど。でも、2ヶ月も仕事漬けにしなくてもいいじゃない! 私だっていろいろ作ったり、冒険したりしたかったのに!」

「はあ……でも、規則正しい生活で日中の仕事だけって聞きましたけど、違うんですか?」

「……違わない。けど、けど!」

「先生……もう少しクーデリアさんに感謝した方がいいと思うんですが」

「ひ、ひどい! トトリちゃんまでそんなこと言うの!? わーん! トトリちゃんがグれたー!」

「ぐ、グれ?」

 

ロロナの鳴き声に、トトリが壁にいるジーノを見る。

ジーノは我関せずといった具合に、携帯しているパンをかじっていた。

 

「ん?」

「ジーノくん。わたし、グれてる?」

「トトリが? お前がグれるってのはねえだろ。口は悪いなとは思うけど」

「口が悪い!? わたしそんなことないよ!?」

「あー……まあ天然だもんな、お前」

「そんなことないもん! 天然なのはジーノくんじゃない!?」

「俺の場合は、時と場所選ぶし」

「わたしは選んでないって言うの!?」

「それがわからないから天然って言うんだぞ」

「わあああああ! 私が話しているのにのけ者にしないでー!」

 

……似たもの師弟である。




………………
話が進まない……

すいません、ちょっと仕事が立て込んでる上に、また出張になりました。
次回更新は1週間後になります。ごめんなさい。
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