はじまりの錬金術士のアトリエ ~ 神様の贈り物 ~   作:遊佐

39 / 49
前回からアンケを出しています。
これによって3章の内容が変わります。
つか、早くメルル行きたい……けど、トトリ長いんですよ(TT)


19

アーランドの街。

魔石の巣を探索した後、トトリたちはアーランドへと戻ってきていた。

もちろん、空とぶじゅうたんで、である。

 

「はい、免許に反映させたわよ。順調ね」

「はい」

 

冒険者ギルドにて探索した場所に報告をしたトトリは、ついでにクーデリアに忘れられた村の件も報告していた。

 

「あー……うーん。あそこは冒険者ギルドができる前から滅んでいたからね。あたしらにとっては遺跡に近いのよ。だから今は保全はできないかな」

「……そうですか」

「まあ、もうちょっと人が増えてきたら議題にはあげておくわ」

「お願いします」

「はいはい……って、ん?」

 

クーデリアが横を見ると、机の陰に隠れているような影を見つける。

 

「……フィリー。あんたなにやってんのよ」

「あわわ……クーデリア先輩! ばらさないで!」

「バラさないでって……隣でやっててバレるも何もないでしょうが」

「あうう……」

「ええと……なんですか?」

 

トトリがフィリーに聞くと、彼女は机の下からはい出てきた。

 

「えっとね、トトリちゃんには久しぶりにお仕事お願いしたいなって……」

「ああ、もちろんですよ。このあとお聞きしようと……」

「ほんと!?」

「……思ってましたし。というか、なにか緊急の案件ですか?」

「あ、あのね。実は、古の修道院に強力なモンスターが出たみたいなの!」

 

フィリーが食い気味に説明する。

 

「あれ? それって、ジーノくんとミミちゃんが……」

「うん、そう。あの二人にお願いしていたんだけど、倒しきれなくて一度戻ってきたみたいなの」

「あの二人が、ですか!?」

 

トトリが驚く。

ジーノもミミも、冒険者ランクも同じで実力もある。

およそモンスターに後れを取るとは思えなかった。

 

「なんかね、いい所までは行くんだって。けど、とどめを刺そうとすると他のゴーストたちが寄ってきて、邪魔されている間に逃げちゃうんだって」

「邪魔……」

「それが数回あって、物資が底をついたから戻ってきたんだって。トトリちゃんならなんとかできるかな、と思って」

「うーん……」

 

トトリはそんな事例あったかな……? と頭を悩ます。

 

「詳しくは冒険者ギルドの救護室で治療を受けているから、彼らから聞いてほしいんだけど……」

「ああ、はい。わかりました。とりあえず二人から状況を聞いてみますね」

 

 

 

   ―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――

 

 

 

「ミミちゃん! ジーノくん!」

「よぅ、トトリ」

「……無様を見せたわね」

 

二人は体にいくつも傷を作って治療中だった。

包帯が痛々しい。

 

「フィリーさんに聞いたけど……そんなに手ごわかったの?」

「手ごわくはないんだけどよ。やっつけようと思うと、後ろから攻撃を受けるのが面倒でな」

「とどめを刺す瞬間に塞ぐように入ってきて自爆してくるのもいてね。悔しいけど、あたしたちじゃ倒しきれなくて戻ってきたのよ」

「そんな……ゴーストなの?」

「いや、使徒だな」

「アポステルの上位種、スカーレットっていう強力な個体よ」

「そうなんだ……」

「あたしたち二人じゃちょっと手が足りないのよ。だから助っ人を頼もうと思って……」

「そうだ、トトリ。悪いんだが、手伝ってくれないか?」

「それはかまわないけど……」

 

自身が手伝うとして、何か対策を立てないと無限に出てくるような相手には不利だ。

 

「そのスカーレットが呼び出すの?」

「いや、倒そうとするとどこからか湧いてくるんだ」

「となると、その原因を押さえないと無理なんじゃない?」

「うーん……なんかこう、それを防ぐようなアイテムとかないか?」

「湧いてくるのを防ぐ……そういうアイテムは今は思い浮かばないなあ」

 

これは少し調べないとだめかもしれない。

そう思ったトトリは、とりあえず傷を治している間にアイテムを作ると約束して家路についた。

 

 

 

   ―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――

 

 

 

「……ということなんですが」

「うーん……マリーちゃん、エリーちゃん。どう思う?」

 

アトリエに帰ってきたトトリが、ロロナとマリーとエリーに相談していた。

 

「ゴーストかあ……何か恨みを晴らすようなものとか、成仏させるものを置くしかないかな?」

「アイテムが作れそうですけど……ちょっと今すぐにはレシピが思いつきませんね」

「そうですか……」

「うーん……となると、ゴーストを呼び出せないようにするとか、それをまとめてしまうようなアイテムはどお?」

「……魔法の鎖というアイテムはあるけど」

「ちょっち弱いかなぁ……せめて聖属性をつけて縛るようにしないとすり抜けちゃうかもねえ」

「聖属性……あっ! ウィスプストーン!」

「あー……なるほど。魔法の鎖をウェイブストーンの聖属性の特性をつければ行動を縛れる、かも?」

「あとは……そうだね、ペンデロークの特性はどうかな?」

「魂を吸い取る、ですか?」

「少しでも吸収出来れば、霊体を弱らせて行動を縛れるかもしれないね」

「ふむふむ……」

 

トトリはメモに細かく書いていく。

大体の方向性はできた。

あとは実地で試すだけだった。

 




晴天の……晴天の炎があれば、と執筆中に何度思ったことかw
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。