はじまりの錬金術士のアトリエ ~ 神様の贈り物 ~   作:遊佐

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まずこの作品は新・ロロナのアトリエを含むアーランド3部作(4部作になるかも?)とマリーのアトリエの合作です。
ちなみに部分的にマリーのアトリエはリメイク版の設定も入れています。(王子とか)
なのでバージョンアップや追加要素のデータもあることをご留意ください。
また、ロロナのアトリエのカバーストーリーとして、小説版の設定を取り入れています。
というか、これがあったので今回の二次小説を作りました。
詳しくは小説かWIKIあたりをご覧ください。






「でね? これが花のみつ」

「ふむふむ……香りがミントみたい」

「うん。これを使うとメンタルウォーターができるの」

「精神回復薬かぁ……祝福のワインじゃないのね」

 

マリーは知らない素材とその効能を聞きながらレシピを解読していく。

自身の錬金術とは違った形態に、内心胸躍る気持ちで楽しんでいた。

 

「ものによっては苦みも出ちゃうんだけど、消すこともできるよ」

「なるほど……これ、超高品質を生み出すなら、エリキシル剤でも使った方がいいかも?」

「それは……ちょっともったいなさすぎると思うなぁ。私はまだ作れないし」

「そっか」

 

大体のロロナの実力を把握したマリーは頷く。

ロロナの腕は中級錬金術士という所だろう。

もう少し研鑽してエリキシル剤でも作ればマイスタークラスにもなれる。

 

「とりあえずネーベル湖畔で取れるのはこんなところだね。あとは今度行く黒い大樹の森ってのがあるんだけど……」

「森?」

「うん。この辺りじゃ取れない、いろんな素材が取れる場所なの」

「うーん……木材やキノコ、あとは不思議系の花かな?」

「うん。師匠の本を参照する限りだとあの辺にドンケルハイトもあるみたい。季節が秋じゃないとダメみたいだけど」

「それは重要だね。賢者の石の素材だし」

「あ、やっぱり賢者の石知ってるんだ」

「もちろん」

「ふえー……」

 

マリーの知識の多さに乾いた声を上げるロロナ。

それは当然である。

腐っても教師として長年やってきてはいない。

校長は固辞したけど。

 

「素材かぁ……」

 

マリーは周囲を見渡す。

物は悪くはないのだが、いまいち高品質の物が足りない。

 

「ロロナ」

「んー? なにー?」

「今度、採取にあたしも同行するね」

「そっかー……………………え?」

 

 

 

   ―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――

 

 

 

「というわけで! ステルクさん、同行お願いします!」

「なにがというわけなんだ……」

王城にてロロナとマリーはステルクを訪ねていた。

護衛の依頼のためである。

「しかし採取地は危険だろう? そこにこの子を連れていくのか?」

「そうなんですけど、そうなんですけど! けどマリーちゃんは確実に私より知識も豊富だし、知らないものも知ってるし……」

「うーむ……」

「それにその……」

「うん?」

「こ、高品質な素材の採取の仕方とか選び方を知っているっていうから……」

「その言葉に釣られた、と」

「ううううう……」

 

ロロナが頭を抱えて座り込む。

ステルクは溜息を吐いた。

 

「まあ、騎士として婦女子を守るのは当然だ。それが幼い子ならばなおさらだな……いいだろう。同行しよう」

「え! やった!」

「ただし! 戦闘には参加させるなよ。それと誰かもう一人ぐらいは連れていけ。敵を倒す間、護衛の役がいる」

「あ、うん。それはイクセくんに頼もうかと思ってます」

「食堂の彼か……まあよかろう」

 

ステルクから了承を得たロロナとマリーは、その足で食堂へと向かおうとしていた。

 

「よかったー! ステルクさん強いからマリーちゃんもこれで安心だね」

「ねえ、ロロナ」

「なぁに?」

「あたしも戦えるよ?」

「え”?」

 

マリーの発言に驚く。

 

「む、無理だよぉ! モンスターなんだよ? 怖いんだよ? 食べられちゃうよ!?」

「うーん……殴るとかは無理かもだけど、爆弾位投げられるし」

「ええー……」

「あ、でもいざという時のアイテムは今はないかぁ……」

「アイテム?」

「うん。時の石板とかの阻害系アイテム」

「知らないアイテムだ……」

「でもこっちの素材でも同じものが作れるかも調べないとダメだし、まずはこっちのレシピで似たようなものを作ってからになるから」

「う、うーん……どっちにしても今回の採取には持っていけないね」

「ロロナの作ったアイテムは割と攻撃系が多いから、爆弾を投げる方向で戦闘にも加われるけど」

「うー、ううううううううーん……」

 

ロロナが渋い顔で思い悩む。

と……

 

「おや。ロロナ君じゃないか」

 

そこに通りかかったのは渋めのダンディなイケオジだった。

 

「あ、ジオさん」

「散歩かね?」

「ああ、はい。これから食堂に行こうかと」

「なるほど。その子は見ない子だが、子守りのバイトでも始めたのかね?」

「あ、違いますよぅ。この子はうちの従業員のマリーちゃんです」

「じゅ、従業員!? この子がかね!?」

 

ジオが驚いた顔をしてマリーを見る。

それはそうだろう。どう見ても5歳児くらいだ。

 

「こ、こんな幼児を使わなければならないほど君の所は逼迫した状況だと……」

「ち、ちが! 違いますよぅ! マリーちゃんはいろいろ事情がありまして……」

 

   ****  ~ 少女説明中 ~  ****

 

「なるほど……そういう理由か」

「はあ……」

「しかしその年でロロナ君よりも錬金術士として上とは、実に面白い」

「でも、こんなちっちゃいのに戦闘にも加わろうというんです」

「なに!? さすがにそれは……」

「ですよねぇ……」

 

二人してマリーを見る。

なんとなく居心地が悪いマリーはそっぽを向いた。

 

「ふむ……よし! では次の採取には私も同行しよう」

「え!? ジオさんが!?」

「うむ。こう見えて私は強いのだよ。マリー君を守るならば私ほど適任はおるまい」

「ええー……」

「もう一人ぐらい同行者は欲しいが、それは決まっておるのかね?」

「あ、はい」

「ならば結構。その者に彼女を守らせ私が前衛となればいい」

「い、いいんですか……?」

「うむ。それならばこの子も安心できるだろう」

「う、うーん……」

 

ロロナは悩む。

ジオはこう言ってくれているが、正直その実力は未知数だ。

本当に守れるのだろうか……

 

「ロロナ」

「な、なに?」

「ジオさん強い。大丈夫だよ」

「そ、そう?」

「うん。あの騎士より多分強いと思う」

「ええ!? ほんとに?」

「はっはっは! その騎士が誰かは知らんが、大抵の者に負ける気はせんぞ! 大船に乗った気でいたまえ!」

「ええ……じゃ、じゃあお願いします」

「うむ! 任された」

 

 

 

――後日、出発の日

 

 

 

「あ・な・た・は! ここで何をしておられるのですか!」

「ええい、やかましい! 私がマリー君を守るためにいるのだ! お前にどうこう言われる筋はない!」

「大・あ・りです! ご自分の立場をわきまえずにこんなところにいるではありませんか!」

「こんな幼子を守るのに立場など言ってられるか!」

「ご自身も守られる側ということをご自覚ください!」

「私より弱いお前が何を言う!」

「言い訳にはなりません!」

 

「ええと……」

 

ロロナが立ちすく横で、コイツもあの王様が王子だった頃と同じタイプだったかと頭を抱えるマリーだった。




マリーの性格について違和感を覚えるかもしれませんが、まず彼女は老齢した性格を基に作成しています。
破天荒でハチャメチャでがさつでしたが、教師としての経験を経た結果があります。
また自身が幼児化したことでの戸惑いや距離感、対応など思案しながら人との距離を測っています。
とはいえ、元が元ですので徐々にタガが外れていきそうなのですが……

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