はじまりの錬金術士のアトリエ ~ 神様の贈り物 ~ 作:遊佐
アーランドの街、アトリエ。
いつもの如く冒険者ギルドで納入依頼をして、トトリはアトリエのドアを開いた、
「ただいまー」
「できたー!」
「わわ!」
アトリエに入ると、ロロナの叫び声が聞こえた。
「ロロナ先生? なにができたんです?」
「できたんだよ、トトリちゃん! ホムンクルス作成装置が!」
「はい? ホムンクルス……って、ええ!?」
「ふふーん」
「先生、マリーさんやエリーちゃんを増やす気ですか!?」
「がくっ」
トトリのすっとんきょうな声に、ロロナの膝が折れた、
「ち、ちがうよ! マリーちゃん作成装置じゃないよ! ほむちゃん製造機だよ!」
「ほむちゃん製造機?」
「正式名称はホムンクルス自動生成装置、ほむちゃんホイホイ!」
「ホイホイって……それは捕まえる方じゃ?」
「まあまあ。ともかく、ここに材料を入れると……」
と、ロロナが赤い何かの塊を機械入れる。
そしてしばらくすると――
「……なにもでてきませんが?」」
「あ、あれ? おかしいな?」
ロロナが装置を叩く。
トントン、どんどん、ボカッ! どかか!
「なんか鳴っちゃいけない音が……」
「あ、動いた!」
ジー、ポンッ
生まれたのは小さな女の子だった。
「やった! できたー!」
「か、かわっ!」
3歳ぐらいいの女の子である。
エリーよりも小さい。
「かわ……かわ……」
「はっ!」
その時、ロロナはフラッシュバックした。
彼女の姉は――ツェツィである。
「トトリちゃん! だめ!」
「先生、邪魔です! この子が抱けません!」
「落ち着いて! お姉さんみたいな暗黒面に落ちちゃダメだよ!」
「こんなかわいい子を抱くなというのは無理です!」
「無理でもなんでもダメ! 私には責任というものがあるの!」
「自分で作っておいてなんですか、それー!」
―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――
「「 ぜーはー、ぜーはー…… 」」
「………………」
「こ、この子は小さいホムンクルス……ちほむ……ちむちゃんだよ!」
「ちむ!」
「うわああ……お姉ちゃんの気持ちがいまわかった。これはかわいい、くぁわいすぎる!」
「ダメだよ、トトリちゃん。ダメだからね!」
「うううう……」
ロロナはちむを後ろに隠しながら、トトリに言う。
トトリはじりじりと距離を詰めている。
「はー……はー……」
「しまった……これは予想できたのに、予想してなかった。マリーちゃんやエリーちゃんに怒られる……」
「ちむ?」
と、ちむは何かに気づいた。
「ちー?」
「さあ、こっちおいで、ちむちゃん。怖くないよー……」
「トトリちゃん! それもう誘拐犯のセリフだから! 正気に戻ってー!」
機械が、装置が振動している!
「ちむ!? ちむむ、ちむ、ちむちー!」
「うあああ……も、もう我慢ができない」
「ああああああ! もうこうなったらいっそ爆弾で……」
「ちむちー!」
ボムッ!
「「 え? 」」
ぽんぽんぽんぽんぽんぽんぽんぽん……
「「 ええ!? 」」
「ちむ」
「ちむ?」
「ちむちー」
「ちむむ」
「ちむっちょ」
「ちー」
「ちーん」
「「 ……………… 」」
ちむ、大量発生スチル獲得(メタ発言やめろ)
「わああああ! たい、大変だあ!」
「あー……しあわせ。もう死んでもいいかも……」
「わああああああああ!」
―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――
「なんとか片付いたー……」(どうやって?)
「うう……ちむちゃんが一人に」
「ちむー?」
「あー……保存していた材料が完全に底ついちゃった。新しいの入れないともう作れないなぁ」
「材料って……というか、ちむちゃんの、材料?」
「あ、なんでもないよ。とりあえず、この装置は改良しておくから。また後日、改めて置くね」
――ちなみに。
帰ってきたマリーにこの装置の存在を知られて大ゲンカするのは、その日の夜の事であった。
―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――
「んで? こいつはアイツの残した『種』を使ったんだって?」
「うん」
「よくもまあ、あんな得体のしれないものを使う気になったねェ」
「だって……マリーちゃんたちの生まれる秘密がわかるかもしれないかなって」
「あんたねえ……ずっと、研究をしてたんだね」
「うん。だって、マリーちゃんがずっと気になってたことだし」
「まったく、アンタは本当に人の事ばかり……」
「だって、私の夢は『みんなが』錬金術で幸せになることだもの」
「………………」
「それはマリーちゃんもだよ」
「はあ……まいった。あたしの負けだよ」
「マリーちゃん……」
「しゃあないねぇ……んじゃ、一緒に考えようか」
「……うん!」
これは二人だけの、秘密のお話――
大体予想通り