はじまりの錬金術士のアトリエ ~ 神様の贈り物 ~   作:遊佐

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うーん……ゲームの会話スチル感を出すために状況文をかなり削っていますが、これはこれで難しい……




アーランドにある鍛冶工房。

 

「なんでここにハゲルさんがいるの」

「ああ! 誰がハゲだ!」

「ちょ、ちょっと、マリーちゃん」

 

装備を作る参考に、と近所にある工房へ行きたいといったマリーに同行したロロナは、入った瞬間に出た暴言? に慌てる。

 

「しかも姿まで……ハゲルさんの親戚?」

「俺の名前は俺だけのもんだ!」

「……意味が解らない」

「あわわわ……」

 

というか、幼児にまともに取り合うハゲルもどうかしているが。

 

「で! この失礼なちんちくりんは嬢ちゃんの知り合いか?」

「え、ええと……うちの新しい従業員のマリーちゃん、です」

「従業員だぁ!?」

 

驚くハゲルを尻目に、マリーは鍛冶工房を見回している。

 

「……ザールブルグよりも設備がいい。この土地にある機械の力で、鍛冶技術が向上したってことかな?」

「おいおいおい! その辺の物を勝手に触るなよ!?」

「ハ……親父さん。装備作れる?」

「ええ? 嬢ちゃんのならまだしも、俺が小さい嬢ちゃんの服も作るのか!?」

「あ、服も作るんだ……」

 

再度、驚くハゲルと逆にその言葉に驚くマリー。

 

「ええと……作るんだったら、丈夫な服ぐらいかなぁ? どんなのが作れますかね?」

「ええ……マジかよ。そうだなぁ……クーデリアの嬢ちゃんの装備を小さめにサイズダウンすればできなくはねえと思うが」

「となると……やっぱり服素材かなぁ。間違っても鎧は無理だと思うし」

「そりゃそうだろ。重くて動けん。服だって装飾を減らして軽い素材の物になるな」

「うーん……」

 

ロロナとハゲルが思案する。

 

「あたしの服なら……防御力よりもグラビ石組み込んで重さをなくせば、多少はカバーできると思うよ」

「うーん……重量軽減の効果を組み込んだ布かぁ。ちょっと考えないと難しいね」

「アードラ系での軽い効果とか、ゴーストや闇の力を使った神秘系でもいいけど」

「うーん……ネイロンフェザーか、新しい素材の布になりそうだなぁ」

「新レシピになるかもね」

「おいおい、よくわからねぇ話はよそでやってくれよ」

 

 

 

   ―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――

 

 

 

「ロロナ。とりあえずホムたち借りていい?」

「え? うん、いいけど……どうするの?」

「まずは武器を作る」

「武器? 鍛冶屋でなくて?」

 

家へと帰ってきたロロナとマリーはホム達を呼び出した。

 

「「 お呼びですか、仮マスター 」」

「うん。ええと……名前が同じだとやりにくいなぁ。ホムちゃんはアイフェとグラビ石、鎖グモの巣とスティム鉱石とあとは……いいや、まずは試作だからそれを用意して」

「はい」

「あ、試作だから低品質のやつね。あとホムくんは持ってきたスティム鉱石を小さく砕いて。あとアイフェをこういう形に切って……」

「はい」

「あ、あの、マリーちゃん? 私も手伝おうか?」

「あ、ううん。ロロナは通常業務やってて。王国依頼あるんでしょ?」

「え、あ……うん」

 

そうして3人が忙しそうに何かを作り始めた。

 

「……なんだろう。凄い疎外感。私だけのけ者にされてる気がする……」

 

 

 

   ―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――

 

 

 

「で、依頼を見に王城に来たってわけね」

「はい……」

 

ロロナは王城受付でエスティに会っていた。

 

「報告は受けていたけど……あの子がねえ」

「私、なんかもう自信がなくなっちゃって……」

「相手が幼児じゃねえ。でもロロナちゃんだってしっかり話についていけてるんでしょ」

「それはそうですけど……」

「自信を持ちなさいな。たった2年でイチから錬金術を実践していろんなものを作ってきたんだから」

「はい……」

「あらあら……そうだ。そういえばこういう依頼があるんだけど」

 

そう言って一枚の紙をロロナに見せる。

 

「ウサギのシッポ……?」

「そう、装飾品ね。これの戦利品特性Lv上昇が付いたのが欲しいの」

「いつものお願いですか?」

「そう。お願いできる?」

「うーん……ちょうど高品質なぷにぷに玉が手に入ったので、たぶん出来ると思います」

「そ。ならお願いね。報酬を用意しておくわ」

「わかりました。じゃあ作ってきますね」

 

 

 

   ―――― ★ 神さまの贈り物 ★ ――――

 

 

 

「ただい……」

 

ドォーーーーーン!

 

「まりー!?」

 

アトリエのドアを開けた瞬間、出た煙と音に叫ぶロロナ。

 

「ななななな、なにー!?」

「あちゃあ……威力ありすぎかあ」

 

家の中では、マリーとホムたちが何かの実験をしていた。

 

「マリーちゃん! なにしてたの!」

「ああ、ごめん、ロロナ。ちょっと弾の威力の調整」

「弾!?」

 

マリーの目の前にあるのは、大小さまざまな球だった。

 

「うーん……半分でもこの威力だと、コストも威力もあるかあ。通常攻撃にするとなると、十分の一にして大量にした方がいいかなぁ」

「なんなのー!?」

「あとは打ちだす時の抵抗を軽減させるものにしないと……やっぱ誤作動が怖いかなぁ。ホムちゃん、確か虹の精油あったよね。それ持ってきて。ホムくんは在庫なくなるから精油作ってくれる?」

「「 はい 」」

「ちょっとー! 話を聞いてー!」

「そうだ。防具に使う布の開発もしなきゃなぁ。夜の貴婦人に……グラビ石と中和剤と、緩衝材に虹珊瑚や輝く砂も混ぜてみようかなぁ」

「………………」

 

パタン。

アトリエの扉を閉めたロロナはその場でしゃがみこんだ。

 

「なんかもう……アトリエの主人はマリーちゃんでいいんじゃないかなあ」

 

……がんばれロロナ!

レベル99の知識を持つマリーに負けるな!




幼女、新装備を開発中……
データを作るのはめんどくさくもあり楽しくもあります
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