騎士王は迷宮都市でひっそり暮らしたいけど、エクスカリバーのビームの撃ち方とかわかりません   作:meiTo

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第一章
プロローグ:目覚めたら青セイバーでした。


 

 

 

 

 

 

 

「……ん、あれ? ここどこだ?」

 

気がつくと、俺は石畳の路地裏に倒れていた。

 

 

 

昨日は確か…仕事帰りにコンビニでストロング系のチューハイと唐揚げ弁当を買って、アパートで動画を見ながら寝落ちしたはずだ。

 

頭を掻きむしろうとして、自分の視界に入った『手』に違和感を覚える。

 

白く細い華奢な手。

それに、腕には銀色に輝く立派な甲冑(ガントレット)が装着されていた。

 

 

 

 

 

「は?」

 

 

 

 

慌てて立ち上がり、建物の窓に映る自分の姿を覗き込む。

 

 

そこにいたのは、30代のくたびれた独身サラリーマンではなかった。

 

 

透き通るような白い肌

 

凛々しいエメラルドの瞳

 

きれいに結い上げられた金髪になぜかピンと一本だけ自己主張の激しいアホ毛。

 

 

 

そして……

 

青を基調としたドレスの上に白銀の鎧を纏った、息を呑むほどの美少女。

 

 

 

「これ……どっかで見たことあるぞ。話題になってたスマホゲームのアイコンの子じゃん! えっ、セイバー? アルトリア……なんとかさんだっけ!?なんでこの姿に!?」

 

 

そう、俺はなぜか某有名作品の看板キャラクターの姿になっていた。

 

胸にそっと手を当てる。

 

うん、無い。

思ってたより無い

いや、全く無いわけじゃないが俺の知っている女性の平均値よりは控えめだ。

 

慎ましいと言うべきか

 

今風で言うと骨格ナチュラルだろうか

 

 

 

次に下腹部に手を伸ばす。

 

 

 

 

 

……無い。

 

 

俺の30年間を共にした相棒が…跡形もなく消え去っていた。

 

 

 

 

 

「うおおおおおっ!?お、俺の、俺のエクスカリバーが!?使用前に使用不可になってるんですけど!!?」

 

 

 

 

絶望のあまり叫んだその時、チャリンと乾いた音がした。

 

 

 

音がした所を見ると一本の剣が転がっていた。

 

 

 

 

柄は青と金、刀身は息を呑むほどに美しく輝く神々しいまでの両刃の剣。

 

 

 

 

 

 

「……本物のエクスカリバー(物理)落ちてるやんけ……」

 

 

自分の活躍するような場面が無かった相棒を失い、代わりに神造兵装を手に入れた30代一般男性(無職・♀)。

 

 

混乱する頭を抱えたまま路地裏を抜ける

 

そこには中世ヨーロッパのような活気ある街並みと、エルフや獣人の耳を持った人々が行き交う光景が広がっていた。

 

 

 

街の中心に一際異彩を放つ建物。

 

天に向かってそびえ立ち、穿つほどの巨大な塔。

 

 

 

 

「あの塔……前にアニメで見たことあるぞ。ダンジョンに……出会いを……ってやつだ…。」

 

 

どうやら俺は、Fateの知識も殆どないのに

セイバーの姿でダンジョンがある異世界(ダンまち)に転生してしまったらしい。

 

 

「この身体の事もセイバーの事もわからないのに、更に碌に知らないアニメの世界って…マジかよ。」

 

 

 

 




※元々セイバーの甲冑(ガントレット)手首から着脱できますので、掌は露出状態、前腕部分に甲冑装着状態となっています。
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