底辺Vtuber昔やり込んだロボゲーの続編でバズり散らかす 作:ロボワン
敵、敵、敵敵敵敵敵――全てが敵だ。
どす黒い機体の群れであり、その武装に統一感は無い。
ブレードに銃に、エネルギー系統の兵装など。
多種多様なアセンの機体が存在する。
が、共通している点が一つあり――獰猛だ。
血に飢えた獣、腹を空かせた肉食獣。
それらの類であり、どんなに機体が破損しようとも奴らは飛び掛かって来る。
死を恐れない兵士たちで……いや、中身は無いか。
ただの屍で、ただの闘争本能の塊だ。
だったら、何一つとして――恐れる事は無い。
「さぁ――盛り上がって来たァ!!!」
【ひぎゃぁぁぁぁ!!?】
【雑兵だらけ――いや、敵しか見えねぇぇ!!?】
俺はレバーを操作し、機体をローリングさせる。
そうして、銃弾を放って来る敵の群れへと――突っ込む。
ガガガと音がし、先端の装甲に敵の機体がぶち当たる。
オイルやら何やらでカメラが汚れるがすぐに汚れは消える。
複数の衝撃音を感じながらも、俺はペダルを踏みこみ加速し――突き抜けた。
旋回し、視界一杯に敵を収めて――リンクシステムによってビットたちを操る。
この両目に映る景色。
それとは別の景色が同時に70展開されて――俺は全てに指示を送る。
全てのビットが精確に俺の思考を読み取り。
敵へと向かって飛翔する。
縦横無尽にビットは駆け抜けて、敵の攻撃を回避し背後から迫り――貫通。
切れ味は最高、ノイズは全くない――パーフェクトだぜ、竜一!!
「やっぱ、お前の作るもんは――最高だな!!」
俺は笑う。
そうして、機体を操作し側面から迫って来た敵の攻撃を回避。
無数のエネルギー砲が俺へと向けられていた。
一斉に放たれたそれらが俺の通った軌跡を彩っていく。
そうして、眼前にて十体の敵が同時にミサイルを放ち――急旋回。
「――ぐ、あぁ!!」
九十度の旋回であり、体には凄まじい負荷掛る。
骨が軋む音を聞きながらも俺は歯を食いしばり無理矢理に機体を曲がらせる。
そして、そのままトップスピードで空を翔ける。
100を超える小型のミサイルが俺の機体に迫る。
俺は機体を回転させて、攻撃を回避。
減速と加速を不規則に行い、敵の狙いを外させて。
そのまま連続ブーストによって一気に加速し――全てを回避した。
マッハで飛行。
そのまま戦場の全体を見下ろしながら、ビットたちを操り次々と敵を仕留めて行く。
ちらりと視界の端に表示させたポイントを見れば……はは!
「千、二千……三千を超えてるな!!」
【さ、三千ポイントを……たった、一度の、出撃、で?】
【ば、化け物がぁよぉぉ】
【こ、怖いよぉぉ何この人?】
雑魚だけでも千を超えていただろうが。
中には隊長クラスも紛れていた筈だ。
動きからして、慣れている奴はちらちらいた気がする。
が、そういう存在は優先的に潰した。
無数のビットによる四方八方からの攻撃だ。
オート何てほとんど使っていないからこそ、制限だってあまり無いんだ。
此方のビットにディレイは無い。
だからこそ、隊長でも雑魚でも――狩れる事実に変わりはない。
ビットたちの動きを更に加速させる。
そして、俺自身も再び降下し戦場へと舞い戻る。
青白い光の軌跡が黒煙の中で煌めき線となる。
まるで、彗星のようなそれらを綺麗だと思いながら、俺は笑みを深めて敵の死角から――突撃。
強い衝撃と同時に、敵の機体がバラバラに砕ける。
そのまま敵共を蹴散らしながら、俺はビットを前方に展開。
そのまま眼前に見える敵を次々と仕留めて行く。
10、100、300、500――もっと喰わせてくれよォ!!!
足りない、足りない、足りない足りない足りない足りない――デザートならより上等なもんだろうよ!!
俺は笑う。
鼻から何かが垂れて口に入る。
舌で感じたのは鉄錆の味であり……限界が来てるか。
流石に、ビット70基の同時操作は脳への負荷が半端ない。
慣れてはいるが、それでも体はリスクを俺に知らせて来る。
俺は敵の数が減ったタイミングでビットたちを拡張兵装の中に戻す。
充電であり、それはものの数分で完了する。
限界は近いが、幾らでもごまかしは効く。
耐えられる苦しみだ。
俺はそう自分に言い聞かせながら、そのままレバーを強く握り――レーダーが敵の増援を知らせる。
「……! ラストだな! なら――アレか!!」
見えたもの、それは大型のシップだった。
軍用モデルであり、戦艦のようなそれ。
ボロボロであり、黒い瘴気のようなものを発している。
その中から無数のメックが飛び立ち、俺たちが守る基地を落とそうとして来ていた。
それを見ながらも、俺はシップの先頭にて実体剣を両手で杖のように持ちながらたたずむ存在に目を奪われた。
ボロボロの黒い外套を纏い。
外套から覗く装甲には無数の傷が刻まれていた。
どす黒い装甲に、金のラインが走っていて鬼のようなフェイスをしていた。
角のように伸びたブレードアンテナに、特徴的な外装。
まるで、昔の時代に存在した武者……いや、将軍のようないで立ちだ。
本能でアレの強さを理解した。
確実に他とは比べ物にならないほどに強い。
そして、強いのであれば――ポイントも高い筈だ。
俺はにやりと笑って――機体の進行方向を変える。
《おじさん!? 何処に行くの!! 待ちなさい!!》
「すみません!! ちょっくら――ボスの首を獲ってきます!!」
《は、はぁ!? 何言って!! ちょっとぉぉ!!!》
先輩が叫んでいる。
が、迫りくる敵たちを見て他の傭兵と共に基地への防衛に向かう。
彼らはそれでいい。
基地の周りにも少ないながらも敵は残っている。
彼らの力量なら十分に狩り切れる筈だ。
だからこそ、俺は――アイツらに集中できる。
シップから飛び出した無数のメック。
それらがミサイルを放ってきた。
レーザーも使用して、俺へと狙いをつけてくる。
俺は機体を回転させながら、敵の攻撃を回避。
ミサイルの雨すらも、ブーストによる加速で突き抜ける。
近くでミサイルが爆ぜて、衝撃で機体が揺れる。
無数の爆風であり、熱気ですらもコックピッドまで入って来る。
どんなに耐久力があろうとも、側面や後部への攻撃には弱いんだ。
当たれば致命傷になりえる攻撃で、視界全てが敵の攻撃だ。
汗がたらりと流れて、心臓がどくどくと鼓動する。
呼吸すらも忘れるほどに集中。
シップへと近づけば近づくほどに敵の攻撃は苛烈さを増し。
シップの弾幕も増えて、一ミリの誤差であろうともお陀仏だ。
常に眼球は動き続けて、手足はミリ単位で揺れていた。
少しの力加減もミスれない状況。
ノーミスでの突入で――溜まらねぇ!!
この緊張、ストレスこそが――ゲームの醍醐味だ!!
俺は滝のような汗を掻きながら、笑みを深める。
そうして、鼻血を垂らしながら更に加速。
加速、加速、加速加速加速加速加速加速――突破ッ!!!
瞬間、全ての敵が俺に襲い掛かって来た。
俺は一気にビットを射出し、戦闘状態に再突入する。
俺は邪魔だと叫び、視界を塞ぐ敵だけを攻撃していく。
無数のビットが俺の障害を破壊し、生き残りは俺の体当たりで粉砕。
何度目かの衝撃に体を揺らしながら、俺はシップへと接近。
そうして、敵の包囲網を突破し――見えた!!
《――――》
「さぁ――踊ろうぜ!!!」
俺はダンスを誘う。
瞬間、敵は俺の言葉を理解した様に――飛び立つ。
俺はビットたちに指示を出し、奴を追わせた。
ブーストによってビットは一瞬で奴を取り囲む。
そうして、雑魚の時のように攻撃を開始し――奴はブーストによって回避した。
「おぉ!?」
奴へと連続して攻撃を仕掛ける。
が、奴は巧みな動きで全ての攻撃を回避。
避けられなければ、手に持つ実体剣で軌道を逸らして強引に回避していた。
上手い。凄まじい技量で――嬉しくなった。
俺は奴を追う。
雑魚共が襲い来るが全て無視。
奴だけを視界に収めて、俺はブーストによって迫る。
奴は俺の接近に気づき――此方へと向かってきた。
「速い!!」
《――――!》
奴がブレードを構える。
瞬間、悪寒が走り――下へと機体を流す。
奴は目に見えない速さでブレードを振るう。
瞬間、斬撃のようなものが飛び。
僅かに俺の機体の装甲を削っていった。
その斬撃は遥か遠くにまで飛び、奴の仲間すらも巻き込んでいた。
何という切れ味。
あんなものは一撃でも真面に喰らえない。
それほどの威力で、心臓の鼓動が早まる。
俺は奴の攻撃を警戒しながら、ビットを操作し――攻撃パターンを変更する。
《――――!》
「セカンドプランだ――楽しんでくれよ!!」
俺は笑みを深める。
そうして、ビットはエネルギブレードからエネルギー弾にチェンジした。
威力では落ちるだろう。
が、攻撃の速度と変則性は此方が上だ。
俺はビットを操作し、変則攻撃を仕掛ける。
奴は先ほどよりも大きな動きで回避を始めた。
俺のビットが放つエネルギー弾は光の弾だ。
その速度は速く、見てからでの反応では回避は難しいだろう。
それも高機動状態での戦闘により、死角からの攻撃だ。
如何に優れたAIを搭載していようとも――警戒するよな!!
俺は笑った。
瞬間、奴の纏う空気が一変し――機体の像がブレた。
「――!?」
俺は一瞬面食らう。
が、嫌な気配を感じて反射的にブーストする。
瞬間、下から何かが飛んできて、今度は翼の装甲が薄く斬られた。
カメラで確認する。
すると、アイツであり――一瞬でどうやって?
ブースト、ゴーストジャンプ――いや、どれも違う。
アレはもはや転移の類だ。
それほどの速さだった。
恐らくは、新しい技術によるものだろうが……妙だ。
設定では、戦場にて死に絶えたメックの筈。
そんな高度な技術力の機体が存在したのか……いや、いい。
今は兎に角、奴を仕留めなければならない。
奴は再び空を舞いながら、ブレードを構えて――斬撃を放つ。
同時に五つの斬撃が飛ぶ。
俺はそれら全てをブーストで回避。
ビットを向合わせて奴へと攻撃を――また、奴の像がブレた。
「――!」
俺は一瞬の判断で機体を減速。
瞬間、今度は上から下に向かって斬撃が飛んだ。
今のは奴の予測による攻撃だ。
ブーストしていれば死んでいただろう。
厄介な奴であり、俺はにやりと笑って――上昇する。
全てのビットを周囲に配置。
奴は俺を追い掛けて来た。
他の雑魚たちも俺たちを追って来るが、速度が遅い。
俺たちは雑魚たちを置き去りにし、そのまま空を舞う。
奴は斬撃を繰り出し、俺はそれを全て回避。
そうして、雲を突き抜けたタイミングで――逆噴射。
《――――!!》
奴が狼狽えたような気がした。
咄嗟にブレードを構えたのが分かったが。
その前に俺のビットが奴の眼前を塞ぎ、同時に攻撃を放つ。
すると、バックカメラで奴の像がブレて――俺は逆噴射によって奴へと一気に迫る。
瞬間、奴は俺がいた場所でブレードを振っていた。
俺はそれを待っていたと全てのビットで奴の周囲を包囲した。
そうして、タイミングを開けながら奴へと攻撃を仕掛ける。
奴は全ての攻撃を回避――出来なかった。
《――――!?》
「ビットによるエネルギー弾の攻撃。その変則性は――反射だッ!」
回避したと思った弾。
それが奴の背中を撃ち抜いた。
奴は面食らっていたかもしれない。
奴はそれでも、残りを回避し包囲網を突破しようとする。
が、完全にビットは奴を捉えていて奴の周りを飛び続けた。
俺は奴が慣れる前に勝負を決めると――ビットによる連続攻撃を開始した。
全てのビットがタイミングをずらして攻撃。
奴は攻撃を巧みにかわすが。
避けた先にあったビットの装甲にエネルギー弾が触れれば――弾が反射された。
弾は無数のビットに弾かれて加速。
そのまま包囲網の中にいる奴の死角から――直撃。
奴の機体に傷が増える。
外套も焼け焦げて、奴はブレードを振るってビットへと攻撃する。
が、俺が切られる直前にビットに回避行動を取らせる――見えるぜ!
奴の動きが、奴の考えが。
全て俺の目に、頭の中に――映っている!!
「ハハハ!!!」
【ば、バーサーカー!!】
【正気になってくれぇぇ!!!】
【死んじまうぞ!!?】
俺は声に出して笑う。
リスナーさんたちが俺を心配していたが。
楽し過ぎて――ハイになっていた。
敵は俺の攻撃を回避。
此方にも攻撃を放つが――既に回避行動は終わっている。
予測だ。未来予知にも等しい――新たな技だ。
ハイになり、トリップする事で俺の目には――全てが見えるのかぁ!?
俺は笑う。
そうして、更にビットの動きを速める。
瞬間、ぶしゅりと鼻から音がし血がだらだらと流れて行くのが分かった。
俺は鬱陶しいからとヘルメットを脱ぎ捨てる。
すると、リスナーさんたちが絶叫するのは自動音声で分かった。
「さぁさぁさぁ――フィナーレだァ!!!」
【ひぃぃぃぃぃ!!!】
【バンされちゃうぅぅぅぅぅ!!?】
俺は血まみれの中で笑う。
そうして、リミッターを解除し――限界を超えた。
全てのビットの動きが速まり。
脳内に流れて来る情報量が増大する。
敵の動きも命の危機で洗練されて行き、互いに殻を破って――降下する。
互いに一進一退。
離れて近づき、互いの機体に攻撃。
奴の斬撃がこちらの装甲を薄く削り。
俺のビットによる攻撃が奴の外套諸共装甲を焼く。
互いに止まらない。
トップスピードであり、地上の景色が鮮明になっていく。
止まらない。否、止まれない。
互いを見つめ合い、純粋な殺意が混じり合って――絶叫。
「はああああああああ!!!!」
《――――!!!!!》
俺たちは音を置き去りにし――奴の像がブレた。
瞬間、俺の手足は勝手に動く。
機体は百八十度縦に持ち上がる。
一瞬での逆噴射をしながらの急降下からの急上昇で。
凄まじいGによって体から骨が折れる音が響く。
眼球が飛び出しそうになりながら、血反吐を吐いて――笑え!!
「クハッ!!!」
そこに――いるんだろう!!!
俺は一気に機体をブースト。
瞬間、敵の機体はブレードを上げた状態で前方に現れていた。
奴は攻撃を仕掛ける。
が、此方は気づいていた。
互いに攻撃態勢で、何方が速いかは――知らねぇよォ!!!!
「ストレートォォォォ!!!!」
《――――!!!!!」
俺は血にまみれながら叫ぶ。
奴もノイズのようなものを発して――奴がブレードを振るう。
斬撃が飛び、俺の拡張装甲の前面に当たり――装甲に亀裂が走った。
大きな亀裂、次の衝撃で砕ける。
が、俺の頭にリスク何てありはしない。
俺はそのままペダルを踏みこみ加速して――奴の機体を突く。
《――――!!?》
「死ねやァァァァァ!!!!!」
俺は叫ぶ。
奴の機体は辛うじて原型が残っていた。
奴はブレードで俺の機体を刺そうとし――更に俺は加速した。
奴の手からブレードが落ちる。
俺はブーストを繰り返す。
連続の連続であり、エネルギー残量がごりごりと削れて行く。
地上スレレスから再び上へと上昇。
耳が痛くなり、意識が一気に遠のいていく。
見れば、敵の装甲がバラバラと砕けて行っていた。
もう少し、後少し、もうちょっと、あと、すこ――――…………
…………――――意識が覚醒した。
「……!!」
俺は瞬時にレバーを操作。
機体を旋回させて、そのまま濃い青の空を飛ぶ。
何が起きた、何があった。
システムは警告を発していて、網膜にはゲームシステムからの警告があった。
「意識の、喪失……は、はは、やり過ぎ、たなぁ」
【お、お前さぁ!? な、なぁ!? い、意識が飛ぶってさぁ――なぁ!?】
【意識飛ぶ瞬間って色々あるけど……まぁ今までも飛ばなかったのが不思議だけどさ】
【い、異常っすよ。あ、アンタ、本当に、人間っすか?】
【……根黒万太郎。テメェを殺すには……俺もその領域に入らねぇといけねぇってか……やってやるよ】
俺は笑う。
心臓がバクバクと鼓動していて。
呼吸がし辛くなっているが。
それでも生きていて、強制ログアウトは免れた。
それに安堵し――聖天から通信が入る。
《傭兵の皆さま、お疲れ様です。敵残存部隊の撤退を確認――ミッション達成です》
「……敵が、撤退? どういう事だ」
設定では、リビングデッドは闘争本能の塊だと書かれていた。
つまり、死ぬまで戦いを辞めないんじゃないのか。
俺は少しだけ疑問を浮かべて――リスナーさんの一人が呟く。
【いや、でも……何か、此処だけ、様子がおかしかったよ?】
「……? 様子がおかしい? それってどういう事ですか?」
【……うーん、何というか。異常なほどの敵が出て来たっていうかさ……まるで、何かに引き寄せられるようにっていうのか……で、でも! ボスっぽい敵を倒したから、逃げて行ったんじゃないかな?】
「……そう、なんでしょうか……よく分かりませんが……まぁ! 取り敢えず、ミッションは達成ですね!」
俺は笑みを浮かべる。
そうして、後で報酬と獲得したアイテムを確認しようと伝えて――リスナーさんたちが怒りだす。
【休め!!!】
「え、で、でも」
【休めっての!!! 明らかにやべぇ状態だから!!! これ絶対だからな!!】
「え、あ、はい……別に、ゲームなんだから」
【あぁぁん!!?】
「す、すみません」
リスナーさんたちがぷんぷんと怒っている。
俺は戻ったら休むと彼らに約束した。
そうして、後はいいからと配信をさっさと終えるように指示されて……お、俺の配信なのに。
俺は激しく困惑しながらも、手短に終了の挨拶をし。
そのまま配信を閉じて……静かに息を吐く。
「ふぅ……いてて、薬薬……あぁぁ効くぅぅ」
応急処置用の薬を体に打ち込む。
瞬間、あばらなどの痛みが和らいだ。
後は帰ってからであり、言われた通りさっさとベッドに――通信が入る。
《おじ――ひぃ》
「ん? 先輩? どうかしましたか?」
《え、あ、そ、の……きょ、今日はいいから……あ、明日、ちょっとだけ、時間……ない?》
「ん? まぁ別に構いませんけど……何か?」
《……っ。えっとね、その……色々と聞きたい事とかあって……じゃ、じゃあね!》
「え、あ……切れた」
先輩からの話とは何だろうか。
俺はそんな事を考えながらも、今日はノルマを遥かに超える収穫があった事に喜ぶ。
一回の出撃で、ポイントは五千近くになっており、恐らくは100位以内には入れただろう。
先輩との時間も余裕であるので何も問題は無い。後は……ぐふふ。
「ボスも倒したしぃ……レアアイテムはドロップしたかなぁ。ぐふ、ぐふふ」
俺は笑う。
良い事尽くしであり、幸先が良い事このうえない。
この調子でランキング一位を目指して――頑張るぞぉぉ!!