ドラゴンクエスト〜2人と勇者達の冒険〜   作:スズ.H

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こんにちは!久しぶりですね!こちらが先にあげられそうだったので投稿しました。前話より前と少し違いますが、前話も今の形に近づけます。
いつも通り文章力は低めなので、嫌な方はブラウザバック!!


第二章2 旅立ち

レンは村の門の入り口でミルを待っていた。

 

「……そろそろ夜明けか」

 

 

外から声が聞こえなくなり、ミルと二人で地下から階段を登り上に上がると村は廃墟と化していた。レンとミルは亡骸を埋め墓を作り祈った。目を閉じて思いだす、綺麗な空気、よそ者の俺に優しかった村の人々。シンシアとミルテーブルを囲んで食事をとる光景。すべてを壊されてしまった。

かろうじて残っていた家にミルは入って行こうとした所でレンが引き止める

 

「ミル、シンシアから手紙を預かってる。それと夜明けとともに俺は旅に出る。魔王を倒すために、ミル……いや勇者、君に来てもらう」

 

以前シンシアから受け取った手紙をミルへと渡した。ミルは手紙を受け取り俺が言ったことに対し反応もなく家へ入っていった。レンは花畑があったはずの場所に座り込んだ

 

「無理もないか……あなたは勇者です、だからみんなは犠牲になってでも守った。ゲームをプレイする側としては『あー死んでしまった』で終わりだが……」

 

この世界はゲームの世界。だから死んでも仕方ない、そうプログラムされている。と考えられるほど俺のメンタルも強くないし、その場にいて体験すればそんな考えは吹っ飛んだ。

レンはそこでしばらく考えていた。これからのこと。魔王を倒すのは勇者。もしミルが旅立たないなら何か別の方法考えなければならない、そんなことを夜明けまでずっと考えていた

 

 

 

 

 

家に入っていったミルはたまたま残ってた倒れてたイスを戻して座り額に手を当て苦痛の表情を浮かべた

 

「あんなにもあっけなく人は死ぬんだね……シンシア」

 

そう呟き、少し震えている手でシンシアの手紙を開け読み始めた。

 

 

〜拝啓 ミル

ミルが読んでいる頃には多分私はいないのかもしれない。ある日あなたの両親からあなたが勇者って聞いた時、嬉しかった。魔王を止める唯一の人が現れた。平和になったらあなたと外へでもどこへとでもいける。それと同時に怖かった。あなたがもし死んだらと……たとえ勇者だとしても死んだら生き返れはしないのだと思うと……

今、この村の外で、勇者と思われる子供達を殺しているという噂が立っている。ここも知名度が低いにしてもいつかきっと現れる。村の人はあなたのために命をかける覚悟はできてる。それはもちろん私もその1人。あなたには本当に辛いことをやらせることになる。酷なことを言うようだけど私達の命は無駄にはしないで。ミル、あなたは勇者。ここでいつまでも私と過ごしている場合じゃないの。わたしの願い。世界に平和を……そしたらまたきっと遊びましょう

 

 

そこから先は水で少し濡れていた、手紙をしまって立ち上がって周りを見渡し、必要なものを手に取った。

 

「僕はそんな大層なものじゃない。僕はいつまでもここで、ここで死を選びたかった」

 

でもみんなの願いが世界平和なら僕はやりとげよう。

僕は君達に答えなければいけない。ここまで育ててくれた、皆への恩返し、僕が……みんなの後を追うのはそれからだ

ミルは扉を開けた。まだ気持ちの整理はつかないでもここにいてもしょうがない。僕はまだ1人じゃない。シンシア見ていて僕は……きっとやり遂げてみせる。夜は明け始めようとしていた。

 

 

 

「……」

 

そろそろ行こうか。

そのまま外へと向かう。そこに()()()()()()()()がない場所を見ながら門へ歩いていく。

自分の方がミルより早く着くと思っていたがそこにはさっき見たミルとは違う、覚悟を決めたミルがいた。それを見たレンは思わず呟く

 

「あれが勇者なのか」

 

レンに気づいたミルはニコリと笑い先を先導する。レンもそれを追いかけたレンの冒険が始まる

 

「まずは近いブランカだ。途中民家があるけどよる必要もないし、道中の魔物も大して強くないから2人ならすぐに着く。距離的に昼前には着くと思う」

 

レンが考えていた行き先と同じであった。道中何度か魔物とやりあったが、辛いことがあったというのに、何事もなかったことのように自分の力を発揮する。というよりは、さらに強くなっている気がする。何か壁を越えたのだろうか、こんな世界で生きて、この世界の人々は強いなと感じた。

 

 

 

 

ブランカ

 

なんの問題もなくたどり着いた、2人で分かれて情報を聞くことにしたがお互いに大した情報も得られない。レンはこれからどうするかをミルに聞いた。レンは他人頼りにはなってしまうが、できるだけ勇者に判断を委ねようと思っていた

しばらくミルが考えていた。砂漠を超えるのは難しいのでまずは洞窟を通りエンドールへと向かうことにした。エンドールの地域に行くまでやはりモンスターのレベルは低く苦戦することなくたどり着いたが、洞窟を出てさまようよろいと対峙する。

 

「ミル、こいつは回復系呪文を持つホイミスライムを呼び出すから速攻で肩をつけるぞ!」

 

ゲームでの事を思い出しながら発するレンの言葉にコクリとうなずき、素早い動きで敵を翻弄しつつ、攻撃していく、レンも同様に攻撃していく。

 

「……!!」

 

さまようよろいは叫んだ。仲間を呼んだと思ったレンは小さく舌打ちし、剣を持ってない方で魔法詠唱の準備にとりかかる

 

「ホイミスライムは俺に任せろ!」

 

ミルはわかったと叫び、同じよう素早い動きで斬撃を繰り出していく。

その近くにひょこっとホイミスライムが出てきたのをレンは見逃さず、力強く叫ぶ

 

「デイン!!」

 

ほとばしる稲妻がホイミスライムに当たりぴぎゃー!と叫びながら消滅し、さまようよろいもミルにより退治した。割と時間がかかり、仲間が欲しいとレンは感じた。特に回復役と魔法攻撃役。ただレンには心当たりがあった

 

「うっし、エンドールはもう目の前だ、行くか」

 

「そうだね」

 

そう会話しエンドールへ向かったが、道中同じようにさまようよろいと退治しさらに時間がかかってしまいついたのは夜になってしまった。

 

 

 

 

エンドール

 

 

街の中にはいったレンは宿に行くことを提案した。夜は人も少ないだろうから情報収集もはかどらないだろうと思って提案をした。

 

「こんな時間じゃ人も全然いないだろうからな、俺は風に当たってるから悪いが宿のことたのむ」

 

ミルはわかったといい宿屋へ入っていった。金を渡すのを忘れたが後でいいか、今日だけで気が滅入るような出来事が沢山あった。そんなレンの目に入ったのは掲示板の1角

 

「ん?これは……ユウ!」

 

そこに書いてあったものは先日の武闘家大会でピサロとユウ、アリーナペアの試合のことが書いてあった

アリーナ選手へピサロ選手の先制攻撃!そのあとユウ選手が善戦しピサロ選手の後ろからアリーナ選手が攻撃を仕掛けるも2人とも飛ばされてしまう。そのあと、魔物とピサロ選手が友好関係があることがわかり、王は兵を動かそうとしたがその前に魔法で飛んで行ってしまった。アリーナ、ユウ選手の命に別状はなかった。

 

「ピサロ……デスピサロのことか……」

 

いずれ対峙するデスピサロは今じゃ絶対勝てない。ただピサロと戦いユウが生きていただけでも良かった。導かれし者達を探し出し、そして俺も強くならなければと……そう思った。

 

 

「…………」

 

「もう……寝たのか」

 

宿に戻り、宿主が言っていた部屋に入るとすでにミルは寝ていた。やることもないので自分も布団へはいり、就寝した。その夜には不思議な夢を見た。

 

 

 

ーーーあれはゲームの世界だったはずだ。存在を消したなんてーーー

ーーー我も最初はそう思った。だがお前も気づいてるだろう?明らかにゲームの世界ではなく本物だと。我もお前もこの世界で魔法が使える。何より我の手元に天空の剣があることが、あの世界が本物だという証拠だーーー

 

 

 

 

「ん……夢……魔王とか言っているやつに見覚えが……」

 

ゲームの世界ではなく本物か……そう言った、自分の正面の玉座に座っていた、魔王と名乗る男。

証拠だと魔王が発した瞬間レンは目を覚ました。

目を覚ましたレンにミルがおはようといい、レンもこれにおはようと返した。

ベットから立ち上がりこれからどうするかレンは話した。

 

「俺はカジノにいく、お前は教会あたりにうろうろしてる占いをしてる女の人がいるはずだから占いしてもらえ、そのあとカジノにきてくれ」

 

「レン……カジノでなにするのさ?」

 

な、なにもないさと動揺しながら外へと出て行った。

考えなしにカジノに行くわけじゃない。ゲームとしての知識で1人の女の人がカジノで仲間になる、もちろんミルに任せた占いの女の人もだ。

ただ……ほんのちょっとだけ、カジノでなんかやってみたかった。ほんとだよ?

 

 

 

教会の外

 

レンに言われたとおり外に出たミルは占いをするための水晶であろうものを持ってる人を見つけ、話しかけた

 

「あなたも占いを所望ですか?10Gになりますが……?」

 

綺麗な女性だ。ただ純粋にそう思った。せっかくだからとミルはお金を支払い、占ってもらった。彼女は受け取ると目をつむり集中し水晶へと祈りを捧げた。

 

「あなたの周りには7つの光が見えます、まだ小さい光ですが、やがて大きく……えっ!?」

 

突然、彼女は驚いた。つられてミルもおどろいてしまった。占い師の彼女は続けて話し出す

 

「あなたを探していました!勇者様、邪悪なるものを倒せる力を秘めたあなたを!私も一緒に連れてってはくれないですか?」

 

ミルはしばらく考えたがこの先2人でやっていくのも辛いものがある。ミルはいいよと頷くと、彼女は喜びながら自己紹介をした。

 

「私の名前はミネアです、どうかよろしくお願いします。それと姉がいまして姉も連れていって欲しいのです、きっとカジノにいると思います」

 

自分の自己紹介もしてミネアとともにカジノへと歩き出す。ミネアは回復魔法が使えるらしいので頼もしい、それにしてもカジノと言ったらレンが向かった場所……?

 

 

 

カジノ

 

 

ミルとは別にカジノへ向かったレンはスロットをしていた

 

 

「ぜんっぜん当たんねぇ」

 

そう呟くと隣の女の人が反応した

 

「全然当たんないわよねぇ~壊れてるんじゃない」

 

露出が高い女の人がレンの探していた人。隣でやっていたのもわざとだ。決してスロットがやりたかった訳では無い。

レンは彼女に話しかけた。

 

「魔王討伐目指して、仲間集めてるんだけど仲間にならない?」

 

「なに?新手のナンパ?そんなんじゃ私は落ちないわよ」

 

失敗した……!ナンパだと思われた。ゲームの俺はどうやって仲間にしたんだ

そう思ってるとミルと女の人がこちらへと向かってきた。大きい声で女の人が叫んだ。

 

「姉さん!やっぱりここにいたのね!」

 

姉さんと呼ばれた女の人は口でギクッといいながらその女の人の方へ振り向く

ミルはうまく仲間にできたんだなと思い、ミルの方へと近づいた。

 

「レンはなぜミネアが仲間になると思ったの」

 

普通に聞かれたので誤魔化しながらそれっぽいこと言ったおいた。話が終わったのかミネアとその姉がこちらへ振り向き、姉がこちらの方は?と話した。

 

「私達が探していた勇者様よ!」

 

「なるほど……そこの男が言ってたのは本気だったのね」

 

ここにきてナンパなんかするわけないだろ。そう言いたいのをおさえ、自分の自己紹介をした。

 

「レンとミル……ね。私の名前はマーニャ、妹のミネア共々養ってね?」

 

養うとは一体。そんな考えを浮かべつつも、レンは順調に仲間が増えたのを喜ぶ。戦闘も楽になった。ルートとしては次はあの洞窟か……

みんなで宿をあとにし、城下町の外へ出て、砂漠を越える方法を探すことにした。勇者の旅はまだ始まったばかりだ。




ここまで読んでいただきありがとうございます。ドラクエは1話が短いようになってます。投稿も遅れすいませんでした。ではまた!

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