転生特典が『SAO』なんですが上位互換機?があったのでアインクラッドを実装しようと思う 作:ケツ命騎士団
「実は、そのぉ〜〜もう一つお願いがあってぇ〜〜」
遠慮がちにおずおずと頼み事があると告げるヤチヨ。その隣で合掌しながら拝むように頭を下げるユナ。
「まだ何か問題があるのか? ……まぁ良いけど。乗りかかった船だし言うだけ言ってみなよ」
今度は一体何を言うのかと身構えてみれば次の瞬間脱力することになった。
「チートを使って料理作って食べさせてください!」
「どうか、どうかお恵みを〜〜! お頼み申しまする〜〜〜!」
「……は?」
「「お願い、明日奈……」」
涙を浮かべて、祈るかのように両手を組んでこちらを見つめる2人に思わず頷いてしまう。
いや作るのは別に構わないが何故に? と思考したのが見て取れたのか理由を説明しだす腹ペコ2人。……なるほど、電子体ゆえの弊害か。その上ツクヨミとリンクしているから五感の内未実装な嗅覚と味覚。そして温度は感じられないと。
嗚呼、だからあの時五感データを真っ先に欲したのか。とは言え味覚再生エンジン*1は『ザ・シード*2』を用いて作られた仮想空間世界でなければそのままの運用は出来ない。とてつもないデバッグ作業が必要になるだろう。
あるいはツクヨミに新しくザ・シード由来のワールドでも作った方が早いかもしれない。
だからこそのチートを使用して
「わかった分かった。でも、代金はちゃんと払ってもらうぞ」
「えー! 鬼! 悪魔! ドケチ! 減るもんじゃないんだし良いじゃん!」
「そうだそうだー! 独占を許すな〜〜」
「別に嫌なら良いんだぞ」
対価は既に決めていた。後は如何にして要求を飲ませるか。
「うぐっ、弱みにつけ込むなんてひどいや!」
「ちなみに、おいくら万円? ふじゅ〜pay支払いは出来る?」
「別に金で払えとは言って無いぞ。…………欲しいのはお前たちの記憶だ。約8000年分の記憶。2人合わせて16000年分を見せてくれ。そうしたらいくらでもなんでも好きなだけ食わせてやる」
「!! 何を馬鹿なことを言うかと思えばそんな事をしたらたとえキミでも精神が壊れちゃうよ!」
「そうだよ明日奈! いくらなんでも無茶だよ!」
「チート持ちを舐めるな。と言いたいところだが流石に俺もそこまで無謀じゃあない。何回かに小分けして見るさ。幸いまだまだ時間はある。それに少なくとも一回200年くらいまでは行けるって先輩たち*4が教えてくれてるしな。まぁもし無理そうなら不必要な記憶は後から消せば良い。なぁに80回ほど見るだけだ問題ない」
万が一にも失敗する気はさらさらないが、それでも不測の事態に備える必要がある。そうはならないだろうと確信に近いものはあるが、ユナと同じ末路を辿るかもしれない可能性もあるのだからその対策を練るためにも無理だろうが無謀だろうがなんだろうがやるしかない。
それに、純粋に興味もあった。彼女たちが今までどれほど険しい道程を歩いてきたのか。その頑張りを1人くらいは知っててやる奴がいた方が良いに決まってる。ハッピーエンドを目指す仲間だと言うなら尚更のことだ。
引く気が無いと理解したのかユナとヤチヨは揃って深くため息を吐いて交渉が成立した。
その後の俺は、8000年分の飢えと渇きを癒すがごとく暴食の化身へと変貌し作った側からその口に競うように運び、滝のように涙を流しながら口いっぱいに頬張りつつ咀嚼して『美味い』と連呼するBotとなった彼女たちに思いつくままの料理を言われるがまま、めちゃくちゃ大量に料理を作り続けることになる。
しかし、合間にとても嬉しそうに泣き笑いながら『ありがとう』と言われれば文句の言葉なんて出てくるはずも無かった。
そうして、食いしん坊どもが一息ついたところでつい魔が差した。激レア食材を使ったらどんな反応になるのか気になってしまったのだ。
あの閃光のアスナが囚われの身となったSAO内で調理し、完食した後「生き残ってて良かった」とまで言うほどの食材。その味がいかほどのものかを。
「さて、とっておきを出してやるよ。かなりレアな食材だから今のキミらにはちょっと刺激が強いかもな」
「おぉ!! アレかな? 楽しみだねヤチヨ!」
「アレって、もしかして……!」
期待に瞳を輝かせてこちらを見る2人。知っているなら早いか。贅沢にS級食材である『ラグー・ラビットの肉*5』を分厚くスライスしステーキとして焼いてやった。最初の味付けはシンプルに塩。後はお好みで胡椒やソース各種をかけて召し上がれ。
「「…………」」
両者無言。黙々と完食すると素早く皿を差し出して来た。どうやらおかわりが欲しいらしい。俺も食べてみたいんだけど。とはとてもではないが言える雰囲気では無かった。再び俺は肉を焼き続けるマシーンと化すことになる。
ちょっと早まったかもしれん。と少しだけ後悔するもまぁ今日くらいは良いか。と苦笑して幸せそうに食べる2人を眺めながら手を休めることはなかった。
食後のデザートまできっちり要求され、満足げにお腹を擦る姿は外見相応だった。お粗末様でした。
リアルが忙しくなって来たのでひょっとするとこれ以降の更新が滞るかもしれません。
申し訳ありません。
流れ星()に願いをかける際にか、金……となった彩葉ちゃんは間違ってないよ……
今後の展開(あくまで集計分析)
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このままじっくりコトコト牛歩進行
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ある程度飛ばして原作に突入