The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition発売記念プレイログ小説   作:裸男祭

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第13話

翌朝、ハチミツ酒の残響が心地よい重みとなって頭に残っていたが、ノルドの冷気が窓から差し込むと同時に俺の意識は鮮明に切り替わった。

 

「ふん、昨夜はいい飲みっぷりだったな、ヨルン」

 

宿屋の隅で腕組みをしていたのは、重厚な鋼鉄の鎧に身を包んだ女戦士、不滅のウスガルドだ。以前、酔った勢いで挑んだ殴り合い(酒場名物の拳闘だ)で、俺の拳をまともに食らってなお不敵に笑っていた女だ。

 

「そろそろ街で燻ってるのも飽きてきたところだ。私の剣、あんたのために振るってやるよ」

「……頼もしいな。だが、旅に出る前に片付ける用事ができた」

 

俺は店主のフルダから聞いた話を思い出す。西のロリクステッド付近で、巨人が家畜を襲い、農民たちが震え上がっているという。ドラゴンの魂を宿し、同胞団を率いる俺が、近隣の窮地を見過ごすわけにはいかない。

 

ホワイトランの西門を抜け、ウスガルドと共に黄金色の草原をひた走る。

背後で彼女の鎧がガシャガシャと音を立てる。一人で歩くよりも、誰かの足音が響く道中というのは悪くないものだ。

 

「見てみな、ヨルン。あそこの焚き火の煙……巨人のキャンプだ」

 

ウスガルドが指差した先には、巨大なマンモスの骨で組まれたテントと、空を突くような巨体が二つ、ゆらゆらと揺れていた。巨人は本来温厚だが、一度怒らせればその棍棒一振りで人間を雲の上まで吹き飛ばす怪力の持ち主だ。

 

「作戦は?」とウスガルド。

「正面突破だ。あんたが注意を引け、俺が『声』で隙を作る」

 

「オォォォォーッ!!」

 

ウスガルドが咆哮と共に突っ込み、巨人の足元で剣を振るう。巨人は怒りの咆哮を上げ、山のような棍棒を振り上げた。地面が鳴動し、土煙が舞う。

 

「今だ! FUS(フス)!!」

 

俺の喉から放たれた「揺るぎなき力」が、空気そのものを弾丸に変えて巨人の巨体に叩きつけられた。

いかな巨人といえど、この衝撃には耐えられない。膝をつき、大きくよろめく。

 

「食らえッ!」

 

俺は戦斧を構え、巨人の懐へ飛び込んだ。

デス・ロードよりも、人狼の宿敵よりも、こいつの皮膚は硬く分厚い。だが、今の俺には「ウースラド」の加護と、内なる獣の膂力がある。

 

ドォォォォン!!

 

戦斧が巨人の膝を砕き、倒れ込んだその頭部へ、二撃、三撃と鋼鉄の雨を降らせる。

最後の一撃が、巨人の断末魔と共に決まった。

 

「ふぅ……。相変わらず、こいつらの相手は骨が折れるね」

 

ウスガルドが剣の血を拭いながら、巨人の宝箱――巨大な石の器――の中身を漁り始めた。

中からは大量の金貨、精巧な宝石細工、そして……「大きなチーズの塊」が出てきた。

 

「これは道中の酒の肴にでもしてやるとしよう。金貨は……俺たちの旅費だな」

 

ロリクステッドの村に戻ると、村長たちは涙を流して感謝した。

名声、金、そして信頼できる仲間。

俺は自分の背に負った戦斧と、隣に立つウスガルドを見た。

 

「さて、ウスガルド。寄り道はここまでだ」

 

俺は視線を、常にそこにある巨大な山、世界のノドへと向けた。

雲に隠れた山頂には、俺を呼ぶ老人たちが待っている。そして、俺の血に眠る本当の運命が。

 

「ハイ・フロスガーへ向かう。七千階段を登る準備はいいか?」

「……ああ、あそこの風は冷たいって聞くよ。だが、あんたとなら凍えずに済みそうだ」

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