特訓、特訓、特訓だ!
総火演の見て俺は自分のする事を決めた。早乙女研究所に入るにはそれなりの知識と、強靭な身体が必要だ。いずれ来るであろう地獄のような時代に備える為に俺はとにかく自分を鍛える事にした。
まずは勉学だ…電子書籍で買おうと思ったがまだ働ける年ではないのでお金の節約の為、公立図書館に行きロボット工学、装甲材質、エネルギー学、早乙女研究所が出してる本を載っている事をノートで予習している。
ゲッター線の発見の歴史を見ている。当時、核融合炉が世界の電力を担っており当初は核融合エネルギーにより電力不足やインフラの過疎化の問題を解決できるかと思われていた。しかし核融合炉は国によって配備が遅れていたり、元々その国が担っていたエネルギー資源の完全な代替による経済の破綻などの国家間の事情によって普及が遅れている事もあり、世界のエネルギー問題は期待されたほどの成果は見られなかった。日本で当時次世代エネルギー研究の権威だった早乙女賢は宇宙から採取するエネルギーに目を向けた。早乙女賢は地上のいかなる場所からでもエネルギーを供給できる構想を作ろうとした。少しづつだが浅間山で研究機関を設立し、宇宙線の採取に尽力していた。そして長い時間をかけて人も、予算も集まっていきようやく自分の構想が形になっていく。
そして2150年、発見された宇宙線はゲッター線と名付けられた。微量で莫大なエネルギーを持つこの抗体の発見は、核融合エネルギーに次ぐ新しいこのエネルギーに人類は希望を持った。そしてこのエネルギーを他の何かに利用できないかと早乙女賢が当時日本の枯れた技術だったロボット技術に目を向ける。宇宙から降り注ぐこのエネルギーを使い、宇宙で活動するロボットは実質半永久的に動ける人類の新しい力として新たにゲッター計画を構想した。しかしその実用は容易な物ではなかった、初期にゲッター計画に費やした10年は失敗の連続だった。最初は人間サイズのロボットを実用化したものの、莫大なエネルギーに耐えられず爆発する事故が起きた。さらに当時の人工知能の技術がまだそれほど成熟してはいない物でゲッター計画は、重機の様に大型友人機として変更されることとなった。試作機も徐々に大型化されてゆき、現在稼働している38mクラスにまで大型化されていった。そしてゲッター線の莫大なエネルギーは当初アニメでしか見られなかった、バリアや光学兵器の実用化などこれらの開発を担当した早乙女賢と敷島博士などの共同制作の功績にゲッター線の軍事利用に一部不安な声が上がった。こうして一歩ずつだが実用化に進んでいた。
そして2160年、運命の夜、実験が進んでいた頃その日もゲッター線のショートが起きた。この時早乙女賢はエネルギーを調整する指示を研究員に指示して休憩に入っていたが、火星にて、人類以外の知的生命体の建造物が発見された事が早乙女賢の耳に入った同時に、ゲッター線の回路が次々と開いていったという、今までの失敗が嘘の様な出来事が起きた。
一連の奇妙な出来事を目の当たりにした早乙女賢はこう語っている。
「ゲッター線にはまるで自ら意志があるかのように試作機の身体に回り回っている。もしかしたらこの実験の成功は人類に何か不吉な事が起きる前触れなのかもしれない。」
と語っている。ゲッター線を利用したロボット、ゲッターロボ にはこれらの不安に備えるかの如く、光学兵器に白兵戦の装備などゲッターロボは当初の用途とは離れた形になり、一部批判が集まっていったが。早乙女賢の不安が現実となる。
ポンポンと、誰かが自分の肩を叩く。振り向いてみるとそこには守兄がいた。思わず声が出そうになるが守兄が口に指を立ててしーっと言った。
守兄はジェスチャーで外に出ないかと誘ってきた。誘われて図書館の外に出てきて、ようやく大声で喋れる様になった。
「守兄どうしてここに?」
「なに…お前が熱心に勉強していたからな…息抜きも大事だろ?この近くに美味い中華定食があるんだ。俺の奢りだ」
「そっか…ありがたくいただきます。お兄様。」
「おいおいよせよなんだが気持ち悪い」「ハハハ」
そう他愛のない話をしていくうちに、中華定食の店に着いた。
「おやっさん」
「お〜守の坊っちゃん、いらっしゃいんでこの子が話に聞く」
「はい、弟の勝です。ほら勝おやっさんに挨拶」
「初めまして古代勝です。」
そう挨拶した。
「まぁまぁ、そんな硬くなるなよ、子供は元気がなくちゃあな。」
定食の親父さんは元気よくそう言ってくれた。
「親父さん。こいつにチャーシューメン一つ、俺にラーメン一つで。」
「おう待ってな今作ってやる。」
親父さんが早速料理を作り始める。俺達は席に座って料理ができるのを待つ。相当期待されている様だなんだが少しプレッシャーを感じる。
「勝、いいか、人生なんてどうなるか分からないものだ、もしかしたら失敗するかも知れない。けど望まぬにしてももしかしたらいいところに行くかも知れない、とにかく勉強して得た知識は自分を裏切らないんだ。」
と守兄は俺の緊張をほぐす様に言ってくる。なんだか気が楽になった。でも俺はやる。やってゲッターロボの開発に貢献したいと決意は固くなった。
「はいお待ちぃ!」
チャーシューメンとラーメンが来た。家族と食べるラーメンは美味かったが、原作のことを知っていると手放しで喜べなかった、いつか時が来て兄との…家族の時間を永遠に奪ってしまうのがこの残酷な世界なのだ。この時間を大事にしようとラーメンの味をゆっくりと味わったのであった。
知識も大事だが、ゲッターロボのパイロットとしてなくてはならないのが肉体の方である。ある意味こっちの方がハードルが高い。何せ生半可な体力をつけてゲッターロボに乗ったら顔が崩れ、内臓が飛び出るわ、サンドイッチになるわで悲惨な事になる。繊維は負担を掛けなければ鍛えられない。その為俺は死ぬ気で自分を苦しめられなければならない。だから俺は死ぬ気で鍛えた。ただ家族にバレたらやばい、下手をしたら早乙女研究所で働くことを反対するかも知れないから、隠れてコソコソと隠れながらやる事にした。かなり厳しかったが、これくらい事を成し遂げなければこの先生き残れないだろう。
その後13歳になるまで、俺は鍛え、鍛え、勉強して文武両道の名に恥じぬ様に自分を酷使した。俺は万が一に備えて、ゲッターロボの乗れる人材を増やす為に強化服の研究を独学で行っていた。
西暦2181年4月太陽系に侵入するなぞの艦隊を捉えた。だが自分にどうやら残された時間はない様だ。
ゲッター線の詳しい歴史とオリ主がゲッターロボに乗れるように布石を書いてみました。ちなみに中華定食は新ゲッターロボに出てくるラーメン屋のイメージで書きました。