ハイスクールD×D~Stand up to~ 作:ライダーマスク
ありがとうございます!
今回が原作第一巻である[旧校舎のディアボロス]こと[廃墟教会のディアボロス]編最終回です!
どうぞ!
〔イッセーSIDE〕
俺の波紋技というよりは2人目の波紋の師匠であるウィル師匠から教わった[山吹色の波紋疾走]で[屍生人]化した堕天使レイナーレことクソアマを殲滅した。
といってもこれで終わりではなく、まずは重傷を負ったグレモリー先輩たちの治療をしなくちゃあいけない。
俺も治療関係は可能だが、波紋を使う以上悪魔であるグレモリー先輩たちには逆にダメージを与える事になる
状況的に詰みなようだが、俺としては運がいい。
あのレイナーレが十字架の機械に鎖で拘束されているアーシア・アルジェントが治癒系神器―――[
「グレモリー先輩や皆。もう少しだけ待ってくれよ」
俺はクソアマによって重傷を受けたグレモリー先輩達を近くの場所で安置して並べた。
そして、俺は拘束されているアーシア・アルジェントの方にジャンプして移動。
波紋で十字架の機械に張り付きアーシア・アルジェントの傍に寄った。
「大丈夫か? アーシア・アルジェント」
「はい…。その…申し訳―――」
「クソア―――レイナーレの事か? それはお前の責任じゃあない。全て奴と背後にいるクソ野郎がしでかしたことだ。お前はただ巻き込まれただけ。そういう事で納得しておいてくれ」
「良いのですか? 私が来たせいで多くの人達に迷惑が―――」
「くどいぞ。俺もグレモリー先輩達も花京院さん達もお前のせいでって思っちゃあいねぇよ。とにかく俺達に謝るよりも先にやってもらう事があるからな―――ドラゴニック・デスティニー」
俺は自分の[
「あ、あの時の―――」
そういえばアーシア・アルジェントは神器所持者だから[スタンド]が見えるんだった。
んじゃ、あの時も一瞬だが[ドラゴニック・デスティニー]の姿を見ていたか。
「
俺は[ドラゴニック・デスティニー]の能力の一つである[透過]を使用しながらアーシア・アルジェントを拘束していた装置と鎖を彼女から透過させて解放。
そのままグレモリー先輩たちを安置した近くのいすに座らせ、スタンドを引っ込める。
ぶっちゃけ力技で拘束していた鎖やこの十字架をかたどった装置を破壊してもいいが、破壊した影響でアーシア・アルジェントに何かあるとグレモリー先輩たちの治療が出来なくなるからな。
「え…拘束が……まるで通り抜けるように…? 何をしたんですか?」
「そこはノーコメントだ。とにかく拘束されて疲れているところ悪いが、アーシア・アルジェント。アンタは神器[聖母の微笑み]所持者で合っているよな?」
「は、はい!」
「だったら話が早い。すまないが仲間の部下であり同じ学校に通う彼女達をその神器を使って治療して欲しい。代わりにアンタの身柄や今後の処遇が良くなるように俺が話を付ける」
「は、はい! 私なら大丈夫です! 拘束されていた時に手首が痛かっただけなので!」
「そうか…ちょっと手首を出してみろ」
「? わかりました」
不思議そうに俺に両手首を魅せるアーシア・アルジェント。
そこには拘束されてうっ血した手首があった。
こんな状態を大丈夫って言わないだろう…。
ていうか、かなり痛く気分が悪い状態なのに真っ先に俺に問いかけた言葉が謝罪か。
この元シスター、もしかしてマジモンの聖人じゃあないか?
俺はそう思いつつもアーシア・アルジェントの両手首に治癒の波紋を当てて彼女の手首を普通の状態に治した。
「痛みが…それに痕もない…まさか貴方も私と同じ力を?」
「これは[神器]じゃあない。人間が生み出した技術の応用って奴だ。とにかくこれでアンタは万全のはず。すまないが彼女たちの治療を」
「わかりました。出てきてください―――[
アーシア・アルジェントが祈るようなポーズでそう唱えると、彼女の両手人差し指に白金のリングにエメラルドの宝石が特徴の指輪が出現。
彼女が顕現させた[聖母の微笑み]をグレモリー先輩たちにかざすと、そこから緑色の優しさを感じるオーラが光となって彼女達を包み込んだ。
するとグレモリー先輩たちのダメージや怪我があっという間に消えるように治癒。
数秒もかからない内にグレモリー先輩達は全快した。
「ふぅ~。これで大丈夫なはずです」
「すまないな」
「いえ。これも私なりの償いの一つですから。貴方は私に非はないと言ってくれましたが、それでも私はわずかな間とはいえレイナーレ様に使えていた身。当然のことをしただけですよ」
「………」
「あの? どうかしましたか?」
「いや…なんというかさ…。本当にアンタは俺とタメなのか?」
「私は今年で17歳になりますが?」
「マジか…」
ホント、この娘俺とタメにしては聖人過ぎないか?
まあ、レイナーレに騙されている以上は純粋すぎな気もするけど。
◎
俺が[屍生人]化したクソアマを倒してから一週間が経過した。
あの後、俺はグレモリー先輩達にアーシア・アルジェントを任せて現存している[波紋戦士]達にクソアマの[屍生人]化を報告。
すぐさまオンライン上で[波紋戦士]*1達による会議が開かれた。
結論としては少なくとも[異形世界]*2に[石仮面]が1つ存在している事が判明した。
幸いなことに石仮面を製造できる存在は完全に滅ぼしたため増える事は無いが[異形世界]に存在し、あまつさえそれを使った存在が異形である可能性がある事だ。
人間でさえ[石仮面]を使った際の脅威は計り知れないのに、異形が使えば最悪[柱の男]達かそれ以上の脅威になりかねない。
そんなことから[波紋戦士]は総員[異形世界]での[石仮面]とそれを使用した存在の捜索に注力する事になった。
俺や徐倫達も駆り出されると思ったが―――
―――「お前たちがいくら強かろうとはまだ学生だ。それにあの時の戦いで負担させてしまった。だから今回は俺達大人だけでやる」
―――「承太郎は全く不器用な言い方だね。ともかく今回の[石仮面]の件はあの戦いで活躍できなかった我々が主導となってやらせてもらう。イッセー君や徐倫ちゃん達は学生として過ごして欲しい。もちろん降りかかる火の粉が関係あるなら全力で関わって処理してくれよ?」
そう言われてしまった。
まあ、承太郎さんや花京院さんの言い分もあってるっちゃあってる。
あの戦いで承太郎さんや花京院さん達は、あの戦いを引き起こした存在達によって、あの戦いが終わるまで封印されていたからな。
ていうか承太郎さんや花京院さん世代が動けていればあの戦いはもっと早く収束したと確信できる強さだからな。
そんなこんなで俺と徐倫世代の[波紋戦士]はこれと言って日常に変化はない。
俺としては[石仮面]とそいつを被ったクソ野郎をぶちのめしたいところだが、ここは承太郎さんや花京院さんの言葉に甘えよう。
とまあ、回想はほどほどに今日は[日本神話駒王町支部]に来ていた。
[石仮面]案件で花京院さんは支部長の座を引いて今は別の[日本神話]所属の人が代理所長をしていて顔合わせは済んだが、新しい職員が来るので挨拶をと呼び出された。
そんなこんなで新しい職員がいるであろう会議室に入ると―――
「あ、お久しぶりです!」
そこには駒王学園高等部の学生服を着たアーシア・アルジェントが居た。
そして彼女の後ろにはグレモリー先輩たちだ。
「もしかして新しい職員ってのはアンタの事だったのか? でも駒王学園の制服を着ているのは?」
「それはですね。あの後私は[日本神話]の方々に聴取を受けたのですが状況証拠や皆さんの発言のお陰で無罪となったんです。ですが、私の上司であったレイナーレ様が迷惑をかけたのも事実です。なので少しでも迷惑をかけた[日本神話]の皆さんや[悪魔]のリアスさんに恩返しがしたくて、この度リアス・グレモリーさんの眷属悪魔の[
「―――え?」
アーシア・アルジェントから怒涛の情報を流されて一瞬思考がフリーズした。
えーと、つまりアーシア・アルジェントは[日本神話]とグレモリー先輩たちに迷惑をかけた事への贖罪と助けてもらった恩返しがしたい。
まずはグレモリー先輩の眷属悪魔の[僧侶]に転生しつつ[日本神話]の職員として働くってことか。
「なんか、色々と行動がぶっ飛びすぎてないか!?」
「それは私も同感よ。別に私の眷属悪魔にならなくても[日本神話]の職員として働けるって言ったのにね―――」
―――「人間の寿命ではこの度の贖罪と恩返しがしきれません。それに私は今まで敵であり人間の絶対なる敵として教わって来た悪魔さんが、今回の事件やリアスさん達をみて、教会の教えが全てではない事を私は知りました。だから私は自分の目や耳で[悪魔]さん知りたいんです!」
「―――って強くお願いされちゃったの。流石に[
そうグレモリー先輩が紹介するとアーシア・アルジェントは悪魔の翼を生やした。
そういえば気配も人間から悪魔に変わってるな。
色々と唐突すぎて気づけなかった。
「まあ、そういう訳でアーシアは私の眷属悪魔兼日本神話の職員として働くことになったの。これからよろしくね、兵藤君」
「ま、まあ…本人や周りの承認があるなら自分は文句無いッスけど…」
まあ、アーシア・アルジェント本人も自分で決めた事だし良いか。
「改めてよろしくお願いします! 兵藤一誠さん! 私の事はアーシアと呼んでください!」
そう明るく純粋な笑顔をしながらアーシアは、右手を出して握手を求めて来た。
ま、こうなったらなるようになれだ。
俺は波紋を抑えてアーシアに握手を返して、改めて自己紹介を始めた。
「よろしくな、アーシア。俺の名前は兵藤一誠っていうんだ。気軽に“イッセー”と呼んでくれ」
「はい!イッセーさん!」
こうして駒王町で起きた堕天使レイナーレによる事件は[石仮面]による運命が復活する、新たな運命の幕開けとなった。
せめて、グレモリー先輩たちが[石仮面]の運命に巻き込まれない様に。
いや、俺がいる以上は巻き込まれる可能性が高い。
ならば、彼女達から[石仮面]による運命から全力で護らないとな。
[波紋戦士]として、遠縁だがジョースター家の一員としてな。
さて次回は番外編を突っ込むか原作第二巻に入るか悩んでいます。
どうなるかはお楽しみに!
では!
感想お待ちしております!