ハイスクールD×D~Stand up to~   作:ライダーマスク

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今回はRPGゲームで言うところの主人公とのキャラエピソードであるアーシア編となります。

どうぞ!


幕間:元聖女とイッセーその①

〔イッセーSIDE〕

 

 

 

 

 

今日は休日。

俺は自宅の地下に設けられた波紋戦士専用の修業部屋―――というよりもほぼ俺専用の修業部屋で日課の修業をしていた。

 

「グッ…」

 

俺が今やっている修業はヴェネツィアにある波紋の修行地[エア・サプレーナ島]の数ある修業設備でも死人が出る前提の修業である地獄昇柱(ヘルクライムピラー)をちょっと難しくしたバージョンだ。

 

通常の[地獄昇柱]は深さ24mの穴に落ちて、中央にある油まみれの中央にある円柱形状の塔を波紋を使って上ると言った修業。

 

数多の波紋戦士はこの修行で命を落とした逸話が遺されているほど過酷であり、まず上る方法は波紋のみ。

そして上る際の柱は上へ行けば行くほどオーバーハング―――判り易く言えば逆円錐形状になっていて超常に近づけば近づくほど波紋の強度と体をさせる筋力と体幹が要求される。

 

登頂には平然と3日目までかかると言われている。

 

だが、俺としては油有でありオーバーハングも生ぬるいと感じるレベルまで鍛えてしまった影響で通常の[地獄昇柱]では意味がない。

なんなら1日で何度も往復しても平気なレベルだし、大量の油があるなら、それを使って波紋で階段作って登れる。

 

という事で俺はそんな[地獄昇柱]を割と難しくしたバージョンの施設で波紋と体の基礎トレーニングをやっている。

 

内容としては、まず波紋を通しやすい物資の使用禁止。

オーバーハングは通常の[地獄昇柱]の3倍。

そして身体中には波紋のエネルギーを外に拡散させやすく製造された[サティポロジアビートル]を素材に使用した修業着を着つつ、一回上ると塔全体の重力が二倍化していく魔法を施してもらっている。

 

極めつけは、塔の内部に完全ランダムで柱から巨大な刃や、異形でも殺せる重機関銃の弾幕、C4の数十倍の威力の爆発、異形世界の魔法などが襲ってくる仕掛けだ。

 

日常の修業にしてはやりすぎだと思うが、これくらいしないと俺に取って修行にはならないし、あの戦いで倒した奴以上の脅威が出てこないとは限らない。

 

なにより俺は今に至るまで大切な人を失ってきた。

 

両親、師匠、仲間達、親友。

 

大切な人達を失いたくない。

二度と大切な人の戦死での葬式に出たくない。

 

だからこそ俺は今日も自分に厳しく修業を科していく。

こうした毎日の積み重ねが今日の自分よりも明日の自分を強くするのだから。

 

「本当の近道は遠回りだった。そうだよな―――ジャイロ」

 

俺は親友の最後の教えである[LESSON5]を胸に修業に励んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は2時間で2往復か…。中々伸びないもんだな」

 

俺は日課の修業のルーティンを終わらせて駒王町を散歩していた。

 

本当はもっと修業をしていたいが、師匠や親友との約束でちゃんとした平和な生活を送るというのもある。

 

こうやって散歩したり趣味をしたりして普通の日常に溶け込むことで自分では気づけない何かがある。

 

こういうのも立派な修行ってやつだ。

 

そんなこんなで駒王町にある繁華街である[駒王駅]周辺をうろついていると―――

 

「あぅ…どうすればいいのでしょうか…?」

 

少し前にレイナーレによってこの町に呼ばれ、そのまま事件に巻き込まれた元シスター。

今は悪魔に転生してグレモリー先輩の眷属悪魔であり同じ学園の同級生であるアーシア・アルジェントがいた。

 

見ると、ハンバーガーチェーン店の前で立ち往生していた。

 

どうしたんだ?

 

「アーシア。どうしたんだ?」

 

「はぅ!? あ、イッセーさん!」

 

驚きながらも俺に気づくアーシア。

 

「店の前で立ち往生してどうしたんだ?」

 

「あ、いえ…その……お昼ご飯を食べに行こうと気になっていたお店に来ていたのですが―――メニューが全く読めなくて…」

 

「あー」

 

そういえばアーシアはイタリア出身で日本語は全くの素人だったな。

悪魔は人間異形問わず多言語は話せはするが、読み書きに関してはそういった恩恵はなかったな。

 

「グレモリー先輩たちにまだ教わっていなかったのか?」

 

「ちゃんと教わっているのですが、日本語は英語よりも難しくて…。発音は同じでも意味は違うとかありますし…」

 

「そうだったな。なにせ日本語は世界でも習得難易度は最上位に入るくらいだからな―――ここであったのも何かの縁だ。俺が翻訳して奢ってやるから気になったヤツを頼みな」

 

「え、悪いですよ!」

 

「良いからこういうのは甘えておきな。俺に取っちゃ同じ学園の同級生のよしみって奴だ」

 

「そうですね。折角の好意を無下にするのは失礼ですし甘えさせてもらいます」

 

「ああ。遠慮なく甘えてくれ」

 

というわけで、アーシアと昼ご飯を一緒に食べる事になった。

 

場所は全世界に展開しているハンバーガーチェーン店。

 

アーシアは店でもオーソドックスなメニューを注文。

俺は何時も頼んでいる日本限定メニューの照り焼きバーガーと海老カツバーガー、和風ダブルビーフバーガー、チキンナゲット15ピース、ポテトLサイズ

だ。

 

「んじゃ、いただきます」

 

「いただきます」

 

こうして俺とアーシアは昼食を食べていく。

 

「!? 美味しいです!」

 

「教会じゃ質素な食事が毎日だろう? 味が濃すぎてキツイとかなくてよかったよ」

 

「そうですね。基本はスープとパン、くらいでしらから」

 

「そうなのか…その割にはミスターバチカンみたいな筋肉爺さんが生まれるのか不思議だな」

 

「ミスターバチカン? もしかして“ストラーダ猊下”の事ですか?」

 

「アーシアは会った事があるのか?」

 

「はい。教会で[聖女]と呼ばれていた頃に一度だけお会いしたことがあります。体は大きく厳格な雰囲気でしたがとても優しいお方でしたよ」

 

「へぇ~」

 

「もしかしてイッセーさんは猊下にお会いしたことがあるのですか?」

 

「まあな。といってもその時は普通に敵対したけど」

 

「猊下と敵対ですか!?―――グフムッ!?」

 

アーシア食べながら驚きむせた。

 

「ほらほら、食べながら驚くんじゃあないぜ…。ほらお茶を飲みな」

 

「ふぁ、ふぁい…ありがとうございまひゅ…」

 

俺が渡したお茶を飲んで落ち着くアーシア。

 

「大丈夫か?」

 

「は、はい。ありがとうございます。そ、それで猊下と敵対していたとは…」

 

「まあ1年前にちょっとした事件に巻き込まれてな。それで色々と活動していた時に、同じ事件に関わっていたヴァスコ・ストラーダとエンカウントしてな。俺と本人は争う気はなかったんだが、そん時ストラーダと一緒にいた弟子であろう蒼髪の女聖剣使いが問答無用に斬りかかってきて応戦して無力化。それが原因でストラーダも立場上戦わなくっちゃあいけなくなった」

 

「大変でしたね…。元教会に籍を置いた身として申し訳ありません」

 

「良いんだよ。戦いながらストラーダが「弟子が申し訳ない…。私も立場がある故しばし付き合ってくれ…本当に申し訳ない」ってマジで申し訳なさそうにしていたからな。まるで孫のやらかしで謝るおじいちゃんだったな」

 

まあ、ある程度体裁を保つために全力で戦ったがマジで強かったな。

たぶん時間停止使った承太郎さんとタメ張れるくらい。

しかもあれで波紋無しの87歳という還暦越えってヤバいな。

俺達波紋使いは自称人間っていわているけど、俺からしてみればあの爺さんこそ自称人間だ。

 

ちなみに俺が教会で認めている数少ない存在の1人でもある。

他に認めているのは2人で1人は[神滅具]所持者の同年代っぽい男、もう1人は北欧出身のシスターだな。

 

あ、[神滅具]所持者に貸した10万返してもらっていなかったな。

最初に出会った時も「お腹…すいた…助けて…」っ言われたのがきっかけだな。

 

シスターの方は普通に俺が怪しい存在判定受けて、追いかけられることになって戦ったのが出会いのきっかけだな。

 

こう思うと教会の女って皆好戦的だよな。

もっと、アーシアみたいな優し気なシスターとかいないのかね?

 

「猊下とイッセーさんの間にそんなことがあったとは…主よどうかイッセーさんに―――あぅ!?」

 

アーシアが祈りを捧げかけると頭痛がしたように痛がった。

 

「アーシア。まだ祈る癖は治らないのか?」

 

「は、はい…。ずっと信仰してきたもので…今でも信仰に関してどう向き合えば良いのか踏ん切りがついていないのです…」

 

「そうか…」

 

まあ、アーシアが教会から追放された理由は[教会・天界]の絶対なる敵であり滅ぼすべき存在である悪魔を治療した事だからな。

 

死にかけている敵を治療するのはフィクション作品では美談だが、組織的に見れば裏切りに等しい行為。

寧ろ処刑じゃあなくて追放で済んだのは、アーシアが教会にこれまで惜しみなく尽力してきた積み重ねといっていい。

 

悪魔になったのも自分の意思だし、この現状を俺は憐れむことも心配する気も無い。

これは彼女自身が向き合い、乗り越えなければいけない問題なのだから。

 

「ま、悪魔の人生はほぼ無限だ。その長い時間でゆっくり自分の過去と向き合っていけばいい」

 

「ありがとうございます。最初は少し怖かったですが、イッセーさんは優しいですね」

 

「そうか? まあ甘すぎて色々と迷惑を掛けちまったこともあるがな」

 

「そうなんですか?」

 

「ああ。もう大丈夫………多分大丈夫だ」

 

「なら良いのですが…。あ、この細長いホクホクした揚げ物美味しいです!」

 

「それはフライドポテトだな。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「え!? そうなんですか!?」

 

「冗談だ」

 

「うぅ…イッセーさん。やっぱり少しだけ意地悪です」

 

「学生同士の飯なんてこんなもんだ。冗談言いあってバカみたいに笑いあって、そんで飯食った後は遊んだり買い物したりして束の間の休日を楽しむもんだ」

 

「そうなんですね。あ、もしよろしければこの後生活用品を買いたいので付き合ってもらっても良いですか? まだ日本語に不慣れでして…」

 

「暇だし良いぜ。そういえば手持ちはあるのか?」

 

「はい。リアスさんからこのクレジットカードを好きに使っていいと貰っています」

 

そういってアーシアが出して来たのは限度額無しの最高ランクのクレジットカードだった。

 

うわぁ…流石侯爵家の令嬢、眷属にこのクレジットカードを手渡しできる財力を持っているとは…。

 

だとしても学生が持つにしてはそのクレジットカードはダメだろ!?

 

「アーシアそれを使った事は?」

 

「いえ。今日使おうと思いまして」

 

「アーシア。今日の買い物は全部奢る。取り敢えずそのカードは使わない方が良い。色んな意味で…」

 

「で、ですが…」

 

「良いか? 学生は普通そんなクレジットカードは持てないんだ。ていうか使ったら色々とアレだから、今度から普通の口座作ってもらって一般的な社会人の給料分貰っておくようにした方が良い」

 

「そうなんですか?」

 

「これは冗談じゃあないぜ。これはアーシアの将来の為でもあるからな―――金銭感覚はとても大事だぜ」

 

「わかりました。折角なのでイッセーさんの好意に甘えさせていただきますね。ああ、主よ―――あぅ!?」

 

「やれやれだな…」

 

アーシアの新たな生活は前途多難だな。

本人の過去もそうだが、グレモリー先輩の金銭感覚もだが。

 

あとでグレモリー先輩には注意しておこう。

 

まあ、そんなこんなでアーシアと一緒にショック時をした後は彼女の買い物に付き合った。

 

雑貨から私服まで買い物に行ったが、私服を買いに行った際に知り合いの店員から「ついにイッセー君に彼女が!?」「というか父親と娘見たいだねw」「まさか隠し子!?」とか言いたい放題言われた。

 

因みにアーシアの生活必需品や私服などもろもろ奢ってトータル10万いかないくらいだった。




次回は原作第二巻[戦闘校舎のフェニックス編]となります。

この作品では第二章[黄金回転のフェニックス]です!

では!

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