ハイスクールD×D~Stand up to~   作:ライダーマスク

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まずは前哨戦編です!


悪魔の遊戯―――前哨戦

〔語り部SIDE〕

 

 

 

 

リアス・グレモリーの将来を賭けた[レーティングゲーム]が開戦してから数分後。

 

ライザー・フェニックス率いる[フェニックス眷属]チームは、いつも通りの攻略手順として[戦車]1名、[兵士]3名を相手陣地攻略拠点確保要員。

 

そして、それを防ぐリアス・グレモリー率いる[グレモリー眷属]チームの戦力分散を行う為に囮侵攻チーム要員として[騎士]1名[兵士]3名を敵陣地である旧校舎に直接侵攻をしていた。

 

そんな状況下、リアス・グレモリーは相手の攻略になりながらも相手の人数を確実に減らす作戦を打ち立てた。

 

そして、現在はリアス・グレモリーの本陣を侵攻する為の拠点となる体育館。

 

そこにはライザー・フェニックスの眷属、中華風の少女である[戦車]の雪蘭(シュエラン)和服を着て棍棒を携えた[兵士]の“ミラ”、一昔前の小学校の体操服を着てチェーンソーを携えた双子の少女の“イル”“ネル”が、まるでここを取り戻しに来ると言わんばかりに待ち構えていた。

 

そしてそれをわかっているかのように、壇上に現れたのは―――イッセーと塔城小猫だった。

 

「やっぱり来たようね」

 

「…そういう想定で指示を受けていますので」

 

雪蘭の問いかけに応える塔城小猫。

 

イッセーは冷静に体育館にいるライザー・フェニックスの眷属達を生で観測した。

 

「(まあ、戦い慣れているしそれなりに戦えるな―――まあ、グレモリー先輩の想定通り捨て駒だろうが)」

 

そう判断した。

 

「わかっているなら始めましょうか。ミラ、イル、ネル。私はあの戦車のちびっ子をやるわ。3人はライザー様が絶対に殺す様に言っている人間の相手をして」

 

「はい」

「「はーい」」

 

雪蘭の指示でライザー・フェニックスの[兵士]3人はイッセーに敵意を向けた。

 

そんな状況に塔城小猫がイッセーに問いかける。

 

「…兵藤先輩。どうしましょうか? このままだと私が貴方を護る形になります」

 

「まあ、ライザー以外は俺からは攻めないって約束しただけだ。降りかかる火の粉は払うぜ」

 

「わかりました。出来る限りあの[戦車]を速攻でぶっ飛ばしていきます―――チビと呼んだ相手には容赦しません」

 

ライザーの[戦車]に言われたことをマジで根に持っているとイッセーは思いつつ壇上に腰かけた。

 

「ああ。そんじゃ速攻でそいつ倒して残りも頼むぜ」

 

「はい」

 

そして塔城小猫はライザーの[戦車]である雪蘭に向かって駆けだした。

 

「早っ!?」

 

雪蘭は塔城小猫の想定外の速さに驚きつつも戦闘態勢を取り構えを取る。

 

「…チビといった人は全員ぶっ飛ばします」

 

そう言いながらコンプレックスを言われた怒りを込めたパンチを雪蘭に繰り出す塔城小猫。

 

雪欄はその攻撃を回避した瞬間―――

 

「ガハッ!?」

 

回避と同時に塔城小猫の左フックが雪欄の左脇腹を捕えていた。

 

「(なんで…ッ!? 連続攻撃の兆候が…一切感じられなかった!?)」

 

「…修業…いえ、地獄を味わった成果です」

 

過去の塔城小猫なら雪欄にそうそう攻撃を当てるのは難しかった。

 

しかし、イッセーのほぼリンチに等しい模擬戦を1週間以上叩き込まれた影響で、攻撃をかわされても1秒以内に次の攻撃に入る技術と身体能力を得る事を可能にした。

 

「だけど!!」

 

雪蘭はダメージを受けつつも歴戦の経験から直ぐに立て直すと同時に両手両足に魔力で生成した炎をまとって塔城小猫にカウンターを放った。

 

「…映像で見た通りですね」

 

しかし、塔城小猫は雪蘭の炎を纏った余波も含めて回避しながら、あらゆる箇所にカウンター攻撃を葉なっていく。

 

そして―――

 

《〘ライザー・フェニックス様陣営。[兵士]3名、[騎士]1名、再起不能(リタイア)です〙》

 

雪蘭にとって無慈悲に流れる4人の味方の再起不能アナウンス。

そして、塔城小猫から受けていたカウンター攻撃の数々により体勢を大きく崩した。

 

この状況下において相手に体勢を大きく崩す事はすなわち己も再起不能を意味する。

 

そして、それをイッセーに散々相手の好きを見てあらゆる攻撃をしろと言われ続けてきた塔城小猫は見逃さずに右拳に魔力を攻撃的な形状に変化させて右拳に纏った。

 

「…終わりです」

 

塔城小猫がそういうと同時に魔力のこもった一撃をノーガードで胸部に受けた雪蘭。

 

彼女は一秒の間で消えゆく意識の中、口の中にある血の味と相手の強さに感服しながら心の中でこうつぶやいた。

 

「(変わって…しまった……ライザー様…どうか……止め…て)」

 

《〘ライザー・フェニックス様陣営。[戦車]1名、再起不能〙》

 

再起不能によってゲームフィールドから消えゆく相手の戦車を見届けた塔城小猫はライザー・フェニックスの[兵士]を相手にしているイッセーの方を見た塔城小猫。

 

彼女の目に映っていたのは―――

 

「う、うごけ…ない…ッ!?」

 

「ど、どうして…うごけ…ないの!?」

 

「あの、へんな…ボールに…あたってから…うごけ…ないよ…ッ!?」

 

そこには地面に倒れているライザー・フェニックスの[兵士]であるミラ、イル、ネル。

 

そして近くで[鉄球]2つを右手で遊ばせて、塔城小猫の戦いを見ていたイッセーの姿であった。

 

「修業の成果がでているじゃあねーか。塔城」

 

「…はい。兵藤先輩は3人をいつ無力化したんですか?」

 

「塔城が再起不能にさせた戦車に向かうと同時に[鉄球]の回転で動けなくした。ちなみに1日はこのままだぜ」

 

「…レイナーレとの戦いや修業の時でもそうですが、兵藤先輩は規格外ですね」

 

「まあ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。俺としちゃあ、お前より実戦経験豊富なライザーフェニックスの[戦車]相手に無傷無消耗で倒せたことが良い成長っぷりだ」

 

「…ありがとうございます。それじゃあこのまま私が止めを刺しちゃっていいですよね?」

 

「ああ」

 

「…卑怯とは言わないでください」

 

塔城小猫はイッセーの[鉄球]による回転で動こけなくなったライザー・フェニックスの[兵士]3人にそう言いつつ止めを刺した。

 

《〘ライザー・フェニックス様陣営。[兵士]3名、再起不能〙》

 

正式に体育館を占拠していたライザー・フェニックスの眷属達が全滅したのをアナウンスで確認すると同時にイッセーと塔城小猫は体育館を出た。

 

そして、2人が完全に体育館を離れたと同時にイッセーと塔城小猫に爆撃が放たれた。

 

「予測通りあの娘達を倒させてこちらの陣地に向かうなんて絵にかいた素人ね。狩を終えた存在は狩りやすい獲物に早変わり。そちらは[駒]1つ失うには大打撃に対して、こちらは多少の[駒]を失ってもレイヴェル様と私、そしてライザー様が残れば十分なのだから」

 

そうイッセーと塔城小猫を爆撃した地点を見下ろす紫色の魔法使いのような恰好をした美女。

 

ライザー・フェニックスの[女王]の“ユーベルーナ”

ライザー・フェニックスの眷属において唯一二つ名―――爆弾女王(ボム・クィーン)と呼ばれる上級クラスの実力者である。

 

「さて、私を狙っているのはわかっているわよ―――リアス・グレモリー様の[女王]さん?」

 

「あらあら。流石はレーティングゲームを戦い抜いた強者ですわね」

 

そう言いながら森の中から、巫女装束姿の姫島朱乃が悪魔の翼を生やしながらユーベルーナと対峙した。

 

「褒めても何も出ないわよ? それに貴女のお仲間とせっかくの助っ人さんはもうリタイアしてしまったわ」

 

「あらあら。今の攻撃で私の後輩2人がリタイアするなんてありえませんわ」

 

「強がりは止しなさい。もうじきアナウンスで私が撃破(テイク)した、そちらの[戦車]とライザー様に恥をかかせた人間のリタイアアナウンスが―――」

 

ユーベルーナなそう勝ち誇った瞬間。

 

「姫島先輩ー。後は任せましたよー」

 

「…ライザーの[女王]撃破。よろしくお願いします」

 

イッセーと塔城小猫がライザー・フェニックスの本陣がある新校舎へと走っていく姿があった。

 

「なっ!? 確かに2人をリタイアさせる威力の爆撃を放ったはず! どうして!?」

 

驚愕する表情のユーベルーナに対して、姫島朱乃は警戒しながらも余裕そうな態度を装って語り始めた。

 

「レーティングゲーム常連であるあなた達に無策で挑むほど私達の[王]はバカではありません。この一連の行動自体、リアス様は予見していましたから」

 

「ッ!?」

 

「意外という表情ですわね。修業期間の間、リアス様はライザー様のレーティングゲーム映像を見て戦略やら戦い方を研究していましたわ。もちろん()()()()b()()()()()()()()()()()()()/()b()()()()()()()()()()()()

 

「そこまで…ッ!?」

 

ユーベルーナは姫島朱乃が言い当てた[フェニックスの涙]を入れてある懐に手を添えた。

 

「あら? やっぱり貴女が持ってようですわね。どうやらリアス様の予見は悉く当たっていたようですわ」

 

「まさか…ッ。貴女が先ほど言ったのも[フェニックス涙]の所持者をあぶりだすブラフ!?」

 

「はい。ここまでブラフにのっていただけるなんて感謝しかありませんわ。強者故の驕りを堪能させていただきました」

 

そういうと同時に姫島朱乃の右手が一瞬雷を帯びた瞬間―――

 

ズドォォォォォォォン!!

 

同時にユーベルーナに大きい雷撃が襲った!

 

「それと、奇襲の予兆もブラフですわ」

 

「ガッ…グッ……よくも…やってくれた…わね!!」

 

ユーベルーナはとっさに魔力で体を覆いつつ、不完全ながらも防御魔法を展開した影響でリタイア寸前の状態まで攻撃を軽減しつつ飛行を維持していた。

 

そして彼女はライザー・フェニックスから預けられた回復アイテムである[フェニックスの涙]が入った小瓶を開封し自身に投与。

 

すると、先ほど姫島朱乃によって与えられたダメージが何事も無かったかのように回復した。

 

「こんな序盤で使う事になるとわね…ッ。本来であれば貴女を撃破した際のダメージ回復用に使う予定だったのに…ッ」

 

「リアス様は凄いですわね。今さっき貴女が言った事も全て想定内ですわ」

 

「…ッ!? どこまで私達を読んでいるというの…ッ」

 

「それは出来る限りですわ。貴女やライザー様にとっては約束された八百長ですが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。このゲームに挑むにあたって自分の将来やグレモリー家の名に傷をつける事も承知で挑んでいますわ。故に出来る準備は全てしてきたつもりです」

 

「でも、不死の特性を持つライザー様に勝つことなど不可能! ここで[雷の巫女]と称された貴女を倒して、このゲームの勝利をライザー様に捧げるわ!」

 

魔力を全力で放出したぎらせるユーベルーナ。

 

大して姫島朱乃は―――

 

「(私は…未だに過去を引きずり本来の力を振るえない愚者。こんな私でもリアスは全てを受け入れてくれた。だからこそ今できる私の全力をぶつけて[爆弾女王]と称された彼女を打ち負かし、兵藤君に私たちの覚悟を魅せて勝利に繋げるわッ!)」

 

己の弱さを自覚しつつもこのレーティングゲームに勝つための鍵を動かす為に、自分よりも戦闘経験豊富なライザー・フェニックスの[女王]に真正面から戦いを始めた。




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