ハイスクールD×D~Stand up to~ 作:ライダーマスク
ありがとうございます!
今回はバトル前の閑話といった感じです。
〔語り部SIDE〕
イッセーがアーシア・アルジェントと接触した同じ時間。
[駒王町]にあるかつて[教会・天界]の活動拠点であった教会の跡地。
現在は管理人も不在の廃墟同然な見てくれとなっており、雑草は生え放題、木製の部分は風化してボロボロとなっており、ステンドグラスは曇りに曇っている。
そんな教会の地下深く。
異形の世界で活躍する教会所属の者たちの活動拠点となっていた場所は、駒王町でとある儀式を起こす為にレイナーレを筆頭に集まった[神の子を見張り者]の秘密基地となっていた。
その基地の一室―――レイナーレの私室となっいる場所にイッセーが行動不能にして、花京院とリアス・グレモリー達[グレモリー眷属]が拘束し専門の拘束施設で拘留していたレイナーレがバツが悪そうにその場に座っていた。
そしてそんなレイナーレの目の前には黒いローブを全身に纏った正体不明の存在がいた。
「まったく。折角僕がここまで来るのにお膳立てしてやったのに簡単につかまるなんて、無能にもほどがあるんじゃないか?」
黒いローブを着た存在は、10代後半から20代前半の男の声を発しながら目の前にいるレイナーレにそう問い詰めた。
「悪かったわね…。こっちも活動実績上げておかないと幹部の方々に色々と深堀されるのよ。最近私達の活動も色々と規則ができ始めて動きにくいのもあるから」
「失敗しておいて随分な物言いだね? 僕だって結構危ない橋を渡っているんだよ? それで僕の“アーシア”はどうなっているのかな?」
「首尾が良ければ今頃駒王町に着いているはずよ」
「へぇ~。誰か迎えに寄こしているんだろうね?」
「そ、それは…。私が活動している事が判明して部下は全く外に出られなくて…」
「そんな警戒状態で彼女を1人駒王町に取り残したと? 君、ずいぶんと考え無しだね。
「どういう事!! いくら協力者といえど侮辱はッ許さないわ!!」
黒ローブを着た謎の男は呆れるようにため息をつきながら話を返す。
「現在[日本神話]は他神話や異形組織に寛容になりすぎた影響で自ら滅びかけたことを教訓として、急速に外交問題や他異形への対策をやっている。そんな状況で元教会のシスターである彼女は教会所属の特徴を残している。そんな者が君が捕まり、組織的な犯行だと勘づかれて厳戒態勢の[駒王町]にほっぽり出したら直ぐに捕まるよ?」
「そ、そんなわけないわ! おそらく[日本神話]の奴等は我ら堕天使を狙っている! だからこそ人間であるアーシアには目もくれない―――」
「へぇ~ならこれはどういう事かな?」
黒いローブを着た存在が悪魔式の魔方陣を展開して映像を流す。
そこにはアーシア・アルジェントを問い詰めるように質問しているイッセー達のリアルタイム映像だった。
「こ、これは…ッ。アーシアにあの時邪魔してきた人間!!」
「どうやら別の異形と関わり合いがある者と接触したようだね。しかも君と敵対した人間に」
「どうすれば…ッ」
「どうするもこうもないよ。君がこの町で暴れてアーシアを奪還してくればいい」
「でも、下手に暴れると私の立場が―――え…?」
レイナーレがそう言い訳をすると、黒ローブの男の身体の隙間からウネウネとした先端がとがった触手が一本生えて来た。
「そ、それは…なんなの……ッ!?」
「君を僕に従順な下僕として働いてもらう為の芽かな? 自らの無能さの憤りを下等種族である人間へ憂さ晴らしたが為に恋人ごっこして、それを嘘だといって絶望させて殺す。趣味はまあ良いと思うけど、君は取り返しのつかない失敗をした。これは僕に対する裏切りに等しい。だから今か君は万年下っ端中級堕天使の無能から、僕の為に死ぬまで働く肉奴隷として生まれ変わるんだよ? さあ、ボクの寵愛をうけたまえ♪」
黒ローブの男が怪しげで妖艶な声音でそういうと、触手の先端が花開くように広がり、レイナーレの前頭葉を狙うかのように粘液を垂らした。
「い、イヤ―――」
レイナーレは黒ローブの男から逃れようとしたが、悲鳴を上げることなく、触手の先端がレイナーレの前頭部に刺さった。
刺さった触手の先端は変形し肉の芽に変身。
そして刺さったとがった部分はレイナーレの皮膚、頭蓋を貫通し精神を司る脳の一部に到達。
そして、到達した針はレイナーレの忠誠心を書き換え始めた。
己の所属する[神の子を見張る者]の総督である“アザゼル”への忠誠心は、
そしてレイナーレは、目の前の存在に忠誠心と支配されたい欲に―――あまつさえ肉欲で支配して欲しいと欲するがごとく下半身の女性たる恥部を濡らした!
「どうだい? 生まれ変わった気分は?」
「はぁい。今までの私は無能でありました。でもこの時から貴方に生まれ変わらせてもらいました。真の主であるご主人様に絶対な忠誠を誓います。どんな御命令でも従います~♥」
「まずは君の部下を全員僕の寵愛で支配しよう。そして全て支配下に置いたらこの場所にいるであろうアーシアを連れてこの場所においで。そして―――[日本神話]に所属する人間とリアス・グレモリーとその眷属達。全員殺してね?」
「はぁ~い~ご主人様ぁ~♥」
そして黒ローブの男によって支配されたレイナーレはかつての自分の部下達全員を、主人となった存在に捧げた。
そして出来上がったのは、精神的にも肉体的にも支配された軍団。
額には小さな気色悪い肉の芽が埋まっている。
「さぁ、僕の忠実なる隷達よ。僕が最も求める聖女を襲いたまえ。そして僕がその窮地を救う英雄となって彼女の心を永遠の者とする為に」
そう自分の都合のいい奴隷として改造したレイナーレ達を見下ろす黒ローブの男。
ローブの隙間から一瞬だけ見えた口元は―――悪意のこもった笑みであった。
〔語り部SIDE〕
◎
〔イッセーSIDE〕
「―――というわけで、レイナーレにつながる重傷な証人を連れて来たッスよ。花京院さん」
俺は駒王町にある日本神話の支部にアーシア・アルジェントを届けた。
「まさか、レイナーレの脱獄と同時に対象の関係者と出会うとはね。君は平穏から嫌われているんじゃあないか?」
「そう言わないでくださいよ~。最近じゃ、徐倫やエルメェス、FFにも言われているんですから」
「それは言われて当然だと思うがね―――さて、君がイッセー君が言っていたアーシア・アルジェントだね?」
花京院さんがアーシア・アルジェントにそう優しく問かけた。
「は、はい……あの、レイナーレ様が脱獄って…一体何が…あったのでしょうか?」
「そうだね。まずは君と件のレイナーレとの関係についてだが…そこにいる男、イッセー君に話した通りで間違いないか?」
「はい…」
「そうか。しかしこうも異形の境界線を容易くすり抜けられるとは―――これは内部に協力者というか裏切り者がいるね。絶対」
「そうッスね。ここまでやられると賄賂か洗脳とかありそうですね」
「流石に賄賂は無いね。件の事件で[日本神話]の神々やイッセー君とその仲間達を怒らせるという事は無いはずだ」
「俺や徐倫達ってそんなに怖がられているッスか?」
「怒らせたらね。グレモリー達も彼を怒らせるような行為はしない事を強く勧める。まあ、君達が億に一つでも身勝手な理由で彼と敵対した時―――私も敵になるがね?」
そうさわやかな笑みでグレモリー先輩たちに呼びかける花京院さん。
「グレモリー家の名に誓って、[日本神話]の方々を裏切るような行為は絶対にしないとこの業務に従事すると決めています」
「下僕を代表してリアス・グレモリー様の[
悪魔―――特に爵位持ちの悪魔が自らの家の名を誓いに出すという事は絶対にその誓いを破らないのと同義。
そもそも悪魔は契約や誓いを絶対に守る種族である。
破れば悪魔として今までもち続けた誇りとプライドを吐き捨てるとも同義。
まあ、一部の貴族悪魔は自分に有利な形に進めて相手を不利にさせる契約で随分と私腹を肥やしているがな。
まあ、それも2年前の事件である[大禍津日神]の封印解放、それによる[荒振神]の一斉顕現、[界厄禍津日大神]の顕現し世界崩壊の危機という大問題につながる要因の一つとなり、いまじゃ[日本神話]での勢力的活動は禁止されているがな。
「君たちの事は心の底から心配しているから、そう畏まらなくて大丈夫だ。一応イッセー君の前だからこういうのは[駒王町]の異形を管理する立場の者として示さなくちゃあいけないから言わせてもらたtだけだ」
「とかいって、グレモリー先輩たちに割とガチトーンで言っていたじゃあないですか」
「そうかね?」
まったく、花京院さんは基本真面目だが所々でお茶目なんだよな。
「とにかくこれでレイナーレにつながる手がかりは此方の手にあるという事だ。すまないがアーシア・アルジェントさん。今の君の立場は今この町で起きている事件の重要参考人だ。すまないが―――」
花京院さんがそうアーシア・アルジェントに問いかけた瞬間―――この事務所に強大な力が襲い掛かった。
ちなみにフリードはこの章では未登場となります。
理由に関しては敵側を一応強化していますし、彼はどちらかというと原作第三巻で一番輝くキャラなのでそこで活躍させます。
そして黒ローブは一体誰なんでしょうね~。
では!!
感想お待ちしております!