皆さん誤字報告ありがとうございます。
ここ最近死ぬほど誤字ってたみたいでたくさんの誤字報告通知をいただきました。
多分これからも死ぬほど誤字るのでよろしくお願いします。
Q.どのくらいでワンパンできるの?
A.この時点だと轟か緑谷くらいしか無理。爆豪は汗の量が十分にある状態の
Q.こいつオニ〇ーリより酷くない?
A.オニ〇ーリが訴訟を起こすくらいには酷いクソボス。有罪、没収、死刑。
やあ。瀬呂に次ぐドンマイを生み出してきた森岸だよ。今は試合が終わって休憩&観戦中。
飯田とサポート科の女子発目さんの試合を途中から見ていたのだが……何か通販の商品紹介みたいになってた。
『うわぁ……』みたいな顔をしていた緑谷に何が起こっているのかを尋ねてみると、どうもあの発目という人が飯田にこう持ちかけたらしい。
──ここまで来た以上対等だと思うし、対等に戦いたい、と。
その言葉と共にサポートアイテムを渡し、ミッドナイトもそれを認めいざ試合開始。飯田が【エンジン】の個性で一気に速度を詰めようとした瞬間、拡声器を使って高らかに商品紹介を始めた。
飯田に渡した分と自分が使用しているサポートアイテムを説明しながら、飯田のハイスピードな攻撃を躱し続けている。
で、今開始から七、八分は経過しているらしく、その間ずーっとこの調子。あのスピードを捌きながらあの喋りを継続しているんだと。マジで?
そうこうしているうちに試合開始から10分が経過し──
「ふー……もう思い残すことはありません!」
「騙したなあああああ!!?」
──発目さんは自らステージ場外へと出ていった。
……うん、まあそういう人もいるよね。これもドンマイ枠に入れてあげた方がいいのかしら。
流石にこの空気のままにしておくのはマズいと思ったのか、或いはステージの損耗が少なかったからか。慌てるように次の試合のアナウンスが始まった。
『次! 次いこう! 第五試合いくぞ!』
芦戸さんと葉隠さんの試合は芦戸さんの勝利に終わった。
見えないから、といっそ探すのを諦めた芦戸さんはステージ全体にとても微弱な【酸】を撒き、ステージが濡れなかった場所にいた葉隠さんを発見。
ついでにステージ全体が【酸】でヌルヌルしていたらしく、芦戸さんが体当たりをぶちかますとそのまま場外まですっ転んでしまっていた。
続く第六試合は常闇と八百万さん。【
理由は常闇が先手必勝で攻めきったこと。八百万さんが【創造】したものを使わせないよう、速度と手数で攻めきって勝利した。
そして今から第七試合。響香と切島の試合だ。
「ねえねえ! 森岸くんはどっちが勝つと思う!?」
「んー……順当にいけば切島じゃね?」
「え、意外」
試合が終わった葉隠さんに尋ねられそう返すと、予想外の返答だったらしくそんな風な反応をされた。
とは言ってもなあ……響香の【イヤホンジャック】がマトモに決まれば可能性はあるけど、逆に言えばそれ以外の勝ち目がない。
当然切島も警戒しているだろうし、一発を通せるかどうかになりそうではある。
「だってほら、幼馴染だし『響香が勝つに決まってる』くらい言うのかなあって……」
「だからって何でもかんでも肯定するわけじゃないよ。ダメならダメって言うし勝てなさそうなら無理だろとも言うさ」
「おお……なんかそっちの方がそれっぽい……!」
それっぽいって何っぽいんだ。
でも実際どうするつもりなんだろうか。俺のトレーニングに付き合ってたから力負けはしても体力やらスピードやらは負けないだろうし。
とかなんとか言ってるとそろそろ始まりそうだな。頑張れー響香。
◇
さーて……どうしよう。
どうやって切島の【硬化】に勝てばいいのやら。少なくとも真っ向勝負じゃ絶対殴り負けるし、切島も『女子殴るのはちょっと……』とか思ってそうだ。
となると向こうは押し出しか投げ飛ばすしかしてこない……という前提で行くしかない。殴りかかられたら回避に徹するしかないしそれはもう考慮しない。
『さあ第七試合だ!! カッチカチの騎馬で魅せた漢気! ヒーロー科、切島鋭児郎!!』
『キュートボイス! 想像以上に動ける奴だぜ! 同じくヒーロー科、耳郎響香!!』
もう始まっちゃうか。仕方ない、どの道【イヤホンジャック】以外の勝ち筋はないんだ。色々考えて足を止めるくらいならそれを通すことだけを考えろ。
「あー……その、俺……あんま女子と殴り合いとか……」
「言わなくてもいいって。切島ならそんな事考えてそうだなーって思ってたし」
「お、おう……そうか」
……あ、そうだ。それならこうしようか。
「だからさ、こうしない?」
「?」
「ウチの攻撃を……三分くらいでいいかな。三分間受け切ったら切島の勝ち。倒れたらそっちの負け」
「……おう、それでいこう!」
よし、いけた。これなら全然可能性がある。
チラ、とミッドナイト先生に視線を向けると、ニヤッと笑って許可を出してくれた。多分ウチの勝ち目が薄いと分かった上で、なんだろうなあ……やっぱりプロにはバレちゃうか。
『おっとぉ!? 喜べ観客! 本人らの意向により、ルール変更だ! これより三分間、防御の切島と攻撃の耳郎による耐久勝負だ!!』
「伝わんの早いね……」
「っしゃ! 何時でもいいぜ!」
でも、チャンスが来たなら掴むしかない。自分から仕掛けた勝負くらい勝てなきゃね。
『レディィィ……START!!!』
「こいやァ!!」
試合開始。すぐに切島は全身を【硬化】させた。そりゃそうだよね。一番いいのはそうなる前に一発いれることだったんだけど……流石に間に合わないか。
あの状態だとプラグが刺さらないから内側からダメージを与えるのも不可能。かといって
だから、こうするしかない。
「……切島」
「ん?」
「我慢比べ、しよっか?」
【イヤホンジャック】を二本とも切島ではなく、ウチの右手に刺す。そしてその手を切島の頭に当てて──
ドクンッ!!!
「が、あっ……!?」
「っ……ぐ……!」
──全力の爆音をぶちかました。
『うおお!? 今何した!? いきなり切島がぐらついたぞ!?』
『……なるほど。しかし無茶をする』
相澤先生気づくの早いな。ミッドナイト先生……も気づいてるっぽい。
ウチがやった事はそんなに難しいことじゃない。
本来であれば相手にプラグを刺し、相手の内部へ爆音を放ってダメージを与えている。でも切島が【硬化】しているうちはプラグを刺すことができない。
だから、ウチの手にプラグを刺した。その手を切島にくっつければ爆音もある程度は伝わる。爆音が伝わるのならダメージも通る。
そんなことをすればウチの手もダメージを受ける。だからこれは我慢比べ。
「手が限界を迎えるか、それとも切島が倒れるか……そういう勝負だ!」
「ぐ、が……負け、ねェっ……!」
もう一発……っ……! ああもう痛いな! 二本同時に使ってるからそりゃそうか! 早く倒れてくんないかな!?
ぶっちゃけ滅茶苦茶痛い。普通ならまずやらない事だから知らなかったんだけど、この爆音自分にやると滅茶苦茶痛い。
多分、音の増幅が普段より大きいんだと思う。明らかにいつもより威力が大きいし。
その上でこの勝負、切島よりもこっちが有利だ。
こっちは何回やっても右手だけ。右手がダメになったら今度は左手を使えばいい。
対する切島がダメージを受けているのは頭。思い切り頭を揺らされている以上はどこかで必ず限界がくる。
安心しなよ切島。詠士の【魔法】なら後遺症なくしっかり治してくれるからさ。
「3っ……回、目ェ!!」
「ぐ───そ……がぁ……っ」
ドクン、と三発目の爆音が鳴った瞬間、切島の身体が大きく揺れた。
それがノックアウトのゴングとなった。
『た、倒れたァァァ! 耳郎響香、二回戦進出決定ェェッ!!!』
はー……しんど。この次誰だっけ……?
◇
「わー! 耳郎ちゃん勝った! 凄い!」
観客席。耳郎の勝負を見届けたA組。葉隠が手をブンブンと振って彼女を褒め讃えている横。森岸は頭を抱えていた。
一通り喜んだあと、葉隠も森岸の様子に気づいたのかキョトンとした風に声をかけた。
「どしたの?」
「……アレ絶対痛い」
「へ?」
「響香がやってたヤツ、アレ絶対響香の方が痛い」
森岸曰く、ただでさえ【イヤホンジャック】の二本同時は結構な威力がある。それを自分の身体でやる場合、おそらく波長が合いすぎるらしい。
「音の波ってあるじゃん。アレがビタッと重なるともっと音の波が大きくなるんだけど……」
「……音が大きくなると、ダメージも大きくなるってこと?」
「そ。だから今響香の手、滅茶苦茶ボロボロだと思う」
「……どのくらい?」
「緑谷が暴発させた時くらい」
「ヤバいじゃん!?」
そう。つまりあれは【イヤホンジャック】を意図的に暴発させたようなもの。遠くて見えにくいが彼女の手は酷い有様で、所々黒ずんで変色している程だ。
今すぐにでも意識を手放してもおかしくない激痛だろうに、耳郎はA組に左手で作ったピースサインを見せつけている。うーん、これは主人公。
あの怪我をリカバリーガールに治癒してもらえば体力をごっそり持っていかれてしまうだろう。森岸はため息をつきながら立ち上がると、控え室の方へと走っていった。
「おめでとう……と言いたいところだけど、手ェ見せなさい」
「うげ、バレてた」
「死ぬほど痛いでしょうに。ほら、はよ」
その後隠していたイタズラがバレたような表情で治療を受ける耳郎がいたとか。
耳郎「マジ痛い。キツイ。泣きそう」
森岸「はいはいハンカチ。あと【ベホイム】」
耳郎「ん」
森岸「もう痛くないか? 他は?」
耳郎「だいじょぶ……」
葉隠(あやされてる子供みたい)
芦戸(お母さんかな?)