『虚飾』から始めるヒーローアカデミア 作:百合カプはいいぞ
書きたいところだけ書けるし、失踪しても罪悪感が少ない
って知り合いが言ってたので投稿です
地雷要素マシマシの作品故自衛推奨
「留年……ですか?」
「ああ、本当に申し訳ないと思っている」
背景、私を育ててくれた前世のお母様。親孝行はしてきたつもりでしたが、事故とはいえ先立ってしまう親不孝をお許しください。
「……どうにも、ならないのですか……?」
「…………すまない」
それはそうと、運良く手にした二度目の人生で待っていたのは――高校入学二日目で留年が決定してしまうという、幸か不幸かわからないものでした。
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最早読者の方も見慣れたであろう、転生物。時に憧れ、時に妄想し、時に執筆するのは、最早人類全員が共感できることだろう――え?言い過ぎ?うるさいなぁ殺すよ?
……確かに、その昔ロシアでは転生物が若者の自殺を促進するとして規制された時期もあるけどさ。それとこれとは話が違う。
気を取り直して、どうやら私はその転生をしてしまったらしい。しかも、『ヒロアカ』の世界に。
「……転生した、それ自体は許容しましょう」
そう、そこまでなら納得できた……いや、無理やりしたとも言うけど。けど、それ以上に――
「なんで、よりにも寄って『虚飾の魔女』になってしまったのですか……」
成り代わりなんて、聞いてないよ…………。
『成り代わり』というジャンルは、転生物においてもそれなりに大きい島を築いていた。好き嫌いの差は激しいものの、成り代わって四苦八苦したり、逆に楽しんだり……そんな主人公の様子を見て楽しめる。かく言う私もそれなりに楽しんでいた側の人間だ。塩梅が難しいジャンルだからこそいい作品を見つけた時の興奮は今でも思い出せる。
しかし、自分がなると言ったら話は別だ。
「……これは、確かに魅了されますね。全体が一種の芸術のようです」
鏡で自分の姿を見ながらそう呟く。そこに映るのは白金の髪に深い青色の双眸と、見る者全てが震えるのではと錯覚してしまう程の美貌を持った一人の少女。自身が記憶しているよりもかなり幼いものの、その姿には大いに見覚えがあった。
『虚飾』の魔女、パンドラ。
『Re:ゼロから始める異世界生活』という作品に登場する魔女の一人であり、魔女・魔人の唯一と言ってもいい生き残り。強欲の魔女エキドナから『生き残ることに突出した魔女』と評される程に、その力は凄まじい。
彼女が扱う『虚飾』の権能は、簡単な話現実改変能力だ。例え彼女が死のうが、彼女がそれを『見間違え』だと思えばなかったことになる。他にも彼女が『○○がこの場所にいるはずがない』といえば、その人物はどこか別の場所へ行き、その人物によって起こった行いの結果もなかったことになったり、加えて他者の記憶を都合のいいものに書き換えたりといったようにある程度の応用も効くのだ。
彼女自身は常に穏やかで友好的な態度を崩さず、誰に対しても敬語を使い丁寧に接する――
「それにしても……困りましたね」
しかし
それは――私自身が、リゼロ未履修の民であるということだ。
正確に言えば、二次創作とかMADとかは軽く見てたからある程度の情報は知ってるが、原作に関しては書籍版はおろかWeb版すら読んだことがない。私が頼れるのは記憶にある僅かな二次創作とピク○ブ大百科の情報だけ。詰んだ。
なんでよりにも寄って未履修のキャラになるのかな……なろうはなろうでも転○ラとか、オーバー○ードとかのキャラならここまで悩む必要もなかったのに。未履修のキャラに成り代わるのは、『キャラを守れるのか』という不安とファンに対する罪悪感が酷い。
「……こうなってしまっては仕方ありません。幸い権能はきちんと機能するようですし、生きるくらいなら問題ないでしょう」
なんでヒロアカの世界なのにパンドラなのか、という疑問は永遠に残るだろうが、とりあえず忘れよう。
一先ず、様式美を。
この物語は、パンドラに成り代わってしまった私が、不安と罪悪感を抱えながらもパンドラになり切ってヒロアカの世界を楽しもうとする物語である。
・パンドラ成り主
パンドラに成ってしまった一般人。Re:ゼロはアニメをちょっとだけ見たり某大百科で仕入れた知識しかない故パンドラを演じきれるか不安になっている。
自分らしさよりもキャラの解釈を優先するタイプ。