念能力者の青春   作:七篠ライア

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天童アリス

今日も今日とてトレーニング

少し前に部活の存続に関する規定が変わり、部員が四人以上で実績を出さないと廃部になるようになった

トレーニング部は一応四人以上いる*1し、部長をはじめトレーナーとしての活動なども行っているため問題はなかった

そういえばゲーム開発部がセミナーに襲撃かましたって聞いたけど大丈夫だったんだろうか

ネルに呼ばれて一緒に仕事した後、念ありの組手して帰ってきたらなんか騒がしかったけど

なんか新入りに喧嘩売りに行ったみたいだし、トラウマになってないといいけど

 

……さて、なんでそんなことを考えているかというと

 

「うわーん!いつまでやるんですか!?いい加減おなかがすきました!」

「あと3セットで一度終わりにしましょうか、1セット目開始!」

「アリス知ってます!これは3セットで終わらないか1セットがすごく長いやつです!」

 

隣で件の新入りが部長に付き合わされているからだ

いやまあ出てくる文句が「疲れた」じゃあなくて「おなかすいた」なのはすごいと思うが

ちなみに今は12時半、飯時だ

 

……ただ、気になるのはそこじゃない

こいつ、本当に人間か?

 

オーラのないヘイロー持ちなんて初めて見たぞ

 

オーラがないってことは生物じゃないってことだ

絶をしている可能性はあるがおそらく違う

最近変化系の修行もかねて能力者探しを始めたのだ

方法はトレーニング部以外で暇しているときに"トレーニング部に来てくれ"とオーラで書く

トレーニング部では"読めるか?"と書く

見える奴は能力者で、疚しいことがなければ反応をするだろう

偶然目覚めた能力者がいる可能性は0じゃないからな

彼女は見えていないようだ

つまりヘイロー持ちのアンドロイドかなんかということになる

部長はその辺疑問に思うこともなさそうだが

 

……ミレニアムに作れそうなのがいたか?

確か黒服が一度やろうとして失敗したらしいが

「生徒というテクストを貼るのが難しい」とかなんとかいってたけど、その辺の研究をしてる部活があったか?

 

「やっと終わりました!アリスは食堂に行きます!」

 

……せっかくだし、一緒に飯食って話を聞いてみるか

 

____

___

__

 

飯を食いながら会話した結果、いくつかのことが分かった

名前は天童アリス、1年

会話内容的に重度のゲーム脳

正確にはAIをゲームで学習させたというほうが近いだろうが

勇者を目指しているらしい

身体能力はトレーニングを見る限りかなり高い

……ミレニアムで発表された最新の2足歩行ロボットと比較してもぶっちぎりの性能差がある

さっき適当に作った透視能力で見てもミレニアムの物とは規格が違いそうだ

というかなんか無限湧きロボに似てるパーツがあるような気が……

 

「どうかしましたか?アリスの顔に何かついていますか?」

 

おっと、じっくり見過ぎたらしい

 

「何でもないさ、勇者ロボ」

「ならいいです、戦士よ!」

「戦士ってよりはマジックユーザー、魔術師だけどな私」

 

確かにトレーニングしてたからそういったのだろうか

魔法でもないけど、わかりやすく近いのは魔術師だろう

 

「魔術師ですか!どんなことができますか?」

 

……どうしようか、それっぽくいい感じのあったかな

 

「じゃあ占いでもしてあげよう、シャッフルして1枚引いてくれ」

 

ぽっけに手を突っ込み、そこから取り出すふりをしてカードを具現化し、束にして伏せる

『12時の鐘が鳴るまでに』(ワンタイムパスコード)で具現化するカードは絵柄などを変えることができ、さらに絵柄をランダムにもできる

今回は引いた瞬間相手に合わせてそれっぽく絵柄が出るようにした

いろいろ実験していた時に気付いたのだがこの占い、割と当たる

黒服とかのゲマトリア曰く、「占いという行為によって"1枚選ぶ"などの動作が儀式に近い働きをしているのではないか」とかなんとか

完全にランダムであるというのも関係するらしい

ランダムのくせに同じ絵柄が三枚連続とかもよくあるのだが、めだかボックスのサイコロみたいなものだろうか

ともかく、アリスがわくわくした顔でシャッフルを始める

 

「ショットガンシャッフルはカードを痛めるZE☆まあいいけど」

「……引きました!これは?」

「見せてくれ……"運命の分かれ道"?」

 

そこにあったのは、カードゲームのような絵柄

カード名に"運命の分かれ道"

そしてアリスらしきドット絵のキャラと

 

魔王になる

    ➤はい

     いいえ

 

というウィンドウが書かれていた

 

アリスは明らかに不安そうだ

あまりいい結果じゃなさそうなのは見てわかるから

 

「これは……どういう意味ですか?」

「そのうち、大事な分岐があるってことじゃないかなぁ……それこそ勇者になるか魔王になるか」

 

目の前のモノが兵器として作られた可能性はなくならない

 

「うぅ……魔王になんてなりたくないです」

 

魔王になんて、か

 

「魔王って何だと思う?」

「え……?わるいやつですか?」

 

RPG中心に学習されてそうだし、やったゲームはそうだったんだろう

 

「個人的にはあくまでも王様だと思う。魔物、魔族の王様」

「『魔王』が悪いんじゃなくて、『悪い魔王』がいるだけ」

「まあ何をもって魔王と呼ばれてるかにもよるけど」

 

それを聞いて彼女は眼をぱちくりとさせ、その後喜びを隠すことなく口を開く

 

「そうなんですか!これはゲームに使えそうです!」

「そりゃあよかった」

「それではさっそくモモイに教えに行きます!」

「ちょっとまった」

 

駆けだそうとするアリスを引き留め、先ほど引いたカードを渡す

 

「持っていてくれ、多分なにかの役に立つ」

 

占いをするときに使うカードには自由に能力を込められない

系統も能力も、発動条件も

引いた瞬間に決定され、引いた者にしか使えない

私が確認することもできない

 

「一回限りの使いきりだが、ラストエリクサーなんてことにならないようにしてくれたまえ」

「?はい、ありがとうございます!」

 

それでも彼女が勇者になれるなら

それくらいの奇跡は起こしてくれるだろう

*1
部長のトレーニングに巻き込まれないためか、あまり部室やトレーニング室に来ないので正確に何人いるかわかってない




渡したカードは使われない可能性があります
なぜなら具体的なプロットを作らず書いているので
なんなら占い能力もこの話書いてるときに思いついたので

……使うなら最終編かなぁ

参考までにうちの子がブルアカに実装された場合の性能、いる?

  • いる
  • いらない
  • 変化した生徒の分も考えろ
  • ばなな
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