MAHORA不思議ドリンク研究会   作:ヨシュア13世

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56時間目 堕ちる日は近い

フェイトが開いてはいけない扉を開いてしまったので、とりあえずもう一度殴ってみたら……

 

「……おや? 僕は一体?」

 

「ホッ」

 

どうやら治ったようだ。どうなってんだコイツ。あ、服はとっくに着替えました。

 

「フフ、フェイト君のは仮性ドM。真性ドMの私には遠く及びませんよ」

 

「あ、クーネルさん! テメェ、リアに何しやがった!!」

 

「? ただこの猫耳と尻尾とセーラー服を装着してもらおうと思っただけですが?」

 

「おまわりさん、この人です」

 

「ロリコンマスターには言われたくありませんね」

 

この変態野郎……! 自分の変態性を棚にあげて人を蔑むなんて何て人なんだ!

 

「フタミン、僕は一体どうしたんだい? 何故だかとても気持ちいい夢を見ていた気がするんだけれど」

 

「白昼夢だから気にすんな。それより、武道会は終わったようなもんだし、俺達は応援とかに回ろうぜ」

 

「フム、そうだね。そうするとしよう。それではクウネル、また」

 

「ええ♪」

 

ちなみに俺達が今までいたのは控え室。何故か俺達には誰も近づいて来なかった。……そりゃ極度の変態が2人もいたんだもんなぁ。

 

「……お兄ちゃん、だっこ」

 

「え」

 

「ふふ、リアさん。お兄ちゃんと離れないってずっと言ってたんですよ?」

 

「……だっこ」

 

……あの、10歳の女の子抱えて歩けるほど俺力ないよ……?

 

「えーっと、リア? おんぶとかは……?」

 

「……OK」

 

「ぬぅ、まさか道に迷ってフェイト様の勇姿が見られなかったなんて……」

 

「ほむほむがあそこで道を間違えてなきゃたどり着いてた」

 

「ですぅ」

 

「確かに……」

 

ほむほむフルボッコだった。あ、若干涙目だ。可哀想に……。女装晒されて笑いものになった挙句、貞操狙われてる俺よりマシだけど。

 

「安心していいよ。フタミンに代わりを務めてもらったから僕は戦ってない」

 

「さすがフタミン様! フェイト様の代わりにもなれるなんてさすがですわ!」

 

「ハハハ……」

 

撮影とか録画禁止で本当に良かった。もし写真とかビデオがOKだったなら俺はエヴァに殺してもらっていただろう。

 

「……おんぶ」

 

「ああ、ごめんごめん。ほら」

 

「……ん」

 

しゃがんでリアに背中を向け、リアが乗った事を確認して立ち上がる。

 

「よっ、と」

 

「……お兄ちゃん、暖かい」

 

「そいつは良かった」

 

「それでもまだロリコンじゃないと言い切れる君には畏怖の念すら抱くよ」

 

「うっせ、黙ってろ」

 

だってリア妹だし? だから問題ないし?

 

「見ろ、何の躊躇いもなく幼女をおんぶしたぜ……」

 

「ああ。あれがロリコンマスター様……!」

 

「さすがロリコンマスター! 俺達に出来ない事を平然とやってのける、そこにシビれる憧れるゥ!!」

 

「……フェイト、泣いてもいいか?」

 

「ご自由に」

 

てゆーか、綾瀬好きな時点で俺ロリコンなのかな? なら、もうさっきの言い分翻して一気にその方向に突っ切った方が色々と楽になれるのかな……? どうせもう顔もバレたんだし……。

 

「……お兄ちゃん、泣いてるの……?」

 

「大丈夫だよー。ちょーっと自分の性癖について考えてたところだから」

 

「……元気、出して? これ、あげる……」

 

背中のリアが差し出してきたのは『傷心ジュース―人生こんなもん味―』だった。ネーミングからして今の俺にピッタリだな。

 

「そう言えば、ネカネ・スプリングフィールドとアーニャんはどうしたんだい?」

 

「えっと、途中まで一緒に来ていたのですがはぐれてしまって……」

 

「私達も自分達がはぐれない様にするのが精一杯でネカネさん達がはぐれた事に気づかず……」

 

「面目ないデス」

 

「いや、それなら全員で手分けして探そう。見つかったら僕に念話を入れてくれ。集合場所はここで固定する。良いね?」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「んじゃ、俺達も行くか。リア、念話は任せたぞ?」

 

「……どんとこい」

 

リアも頷いてくれたのではぐれたネカネさん達を探すべく歩き始める。道中ロリコンマスターやら、教祖様だのと言われまくったのは言うまでもない……。

 

「あ、フタミンさん!」

 

「ひぃっ!? ロリコンに"自主規制"されるぅーっ!!」

 

「するか!! あ、ネカネさん。そこのバカニャんは放っておいて、ネギ君の試合見に行きますよね? ひょっとしたらもう終わってるかもですけど……」

 

「え、ええ……でもあの子が武道大会だなんて……大丈夫なんですか?」

 

「うーん……俺も見てたわけじゃないので詳しくはちょっと。でも修業してるみたいだし大丈夫かと」

 

何度か見た事あるけど、俺から見たらエヴァの修業なんて拷問みたいなもんだけどな。楽な修業なんてないだろうけど、アレは流石に……。

 

「……ネギは、強い。私程じゃないけど」

 

「張り合うなよ」

 

「くす、あらあら」

 

「ふ、ふーん……? ま、まぁ? あのチビでボケのネギがどれくらい強くなってるかは見に行ってやってもいいけどね?」

 

その直後、なんか物凄い音を立てて図書館島の湖に何かが着弾して爆発を引き起こした。……なんぞ?

 

「賑やかですね~」

 

「工学研がまた変なの作ったのかな?」

 

「……『雷の暴風』。撃った人、バカ魔力」

 

「『雷の暴風』って混成魔法の?」

 

「……それ以外に何が? 方角的に、武道会会場から」

 

そういや、武道会どうなったんだ? まさか終わったとか言うなよ……? 俺全く見てないんだけど。

 

「ま、とりあえず会場行きましょう! リア、念話頼むぞ!」

 

「……任された。フェイト、アーニャん達見つけた。……うん、分かった。お兄ちゃん」

 

「ん? どうした?」

 

「……決勝戦、終わったって」

 

「……oh」

 

ここまで来てそりゃねぇよ……どのみちネカネさん達はネギ君の所に連れて行った方が良いだろうけど。

 

「その心配には及びませんよ」

 

「クーネルさん?」

 

「……近寄るな」

 

「「?」」

 

「あんたこんなとこで何してんの?」

 

決勝終わってすぐ来るとか暇人すぎるだろ。

 

「いえ、ネギ君のお姉さんにお話がありましてね」

 

「私ですか?」

 

「はい♪ ネギ君は当分は戻らないので少しそっとしておいてあげてください。直に家族の力が必要になる時は来るでしょうが」

 

「……分かりました。それじゃ、少しぶらぶらしましょうかアーニャん」

 

「……ま、ネカネお姉ちゃんが言うなら仕方ないわね!」

 

「同志ふたみん君」

 

「おい、その同志ってどんな意味で使ってやがる? 意味次第じゃあんたも殴んぞ!」

 

ネカネさん達がその場から去った事を確認してから変態野郎が何故か近づいてきた。え、何この人まさかガチ!? そしてリアさん、いくら顔見たくないからって背中に顔埋めるの止めてもらえませんかね?

 

「フフ、今回はドリンク的な意味で、とお答えしておきましょう。最も、こちら側へ堕ちてくる日も近そうですが」

 

「否定出来ない自分が悔しい。で、なんか用?」

 

「いえいえ、取り立てて用と言う程でもありませんが、この後はどう動くご予定で?」

 

「えーっと確か午後からはリアのお化け屋敷と綾瀬の図書館探検部の活動、だったかな」

 

「ほぅ♪ では、存分に楽しんできてください。ああ、学祭中でしたら表立って活動できますのでいつでも呼んでくださいね。マスターの君のお呼びとあらば数秒で駆けつけましょう」

 

「ヘルマンとおんなじ臭いがするこの人!!」

 

やっぱり、開き直ってロリコンになった方が全てが楽になる気がする……。

 

「呼んだかねマスターフタミン!」

 

「いつの間にか後ろにいるぅううううう!!」

 

「!」

 

「ほぅ……!」

 

「どうです? 向こうで『二次元と三次元における理想のロリ像の違い』について語り合いませんか?」

 

「むしろこちらからお願いしたいくらいだよ。天使達が別行動を取って暇になってしまったのでね」

 

そうして肩を組みながら去っていく変態×2。

 

「……ロリコンになったとしてもああはなりたくねーな」

 

「おや、ついにロリコンである事を認めたですか?」

 

「あの、お願いですからみんなして俺の後ろから声かけるの止めてくれます?」

 

「……ユエだ。おはよう」

 

「おはようございますリアさん。貴女にもお兄さんの勇姿を見せてあげたかったですよ」

 

「待てやコラ」

 

可愛い顔してエグい事言いやがる……! リアにバレたら……あれ? 既に女装姿(チャイナ服)見られてるから何の問題もなくね?

 

「……そろそろ、お化け屋敷の時間だから、戻る。降りるね……?」

 

「あ、もうそんな時間か。……なぁ綾瀬」

 

「なんですか?」

 

こ、これくらい誘ってもいいよな? リアをダシにするようで気が引けるけど……生憎そうでもしないとまともに誘えないようなチキンなもんでな! 

 

「せっかくだし、このまま一緒にリアの様子見に行かないか?」

 

「ええ、いいですよ」

 

「ありがとな。なんとなく一人で行くのもアレだし」

 

おい俺、アレってなんだよ。このヘタレ野郎が。

 

「…………まったく、真正面から誘ってくださっても良いですのに」

 

「え、何か言った?」

 

「いえ、特に何も。では、行きましょうか」

 

「あ、おう!」

 

そうして二人並んで3-Aの教室に行くために歩き出すのだが

 

「……」

 

「……」

 

会話が、ないっっ!! あ、あれ? 俺達いつもどんな会話してたっけ?

 

「な、何か変ですね!」

 

「そ、そうだな!」

 

「あぅ……」

 

「……」

 

何これ! 何だこの気恥かしさは! 綾瀬は綾瀬で少し顔赤くしながらこっちチラ見してきてるし! 何その顔! 可愛すぎて困るんですけど!!

 

「と、ところで! 学祭限定ジュースは集まりました!?」

 

「え、あ、お、おう! 結構集まったと思うぜよ!?」

 

「そ、それは良かったです! この調子でガンガン行きましょう!!」

 

「そうだな! ガンガンいこうぜ!!」

 

うん、俺達ホント何やってんだろうな? 綾瀬がどう思っているかは分からないけど、俺はこの友人関係でのんびりやっていきたいと思う反面、もっと綾瀬に踏み込みたいとも思ってる。……どうも、上手くいかないもんだよねぇ、恋愛って。後で宮崎さんに告白の秘訣でも聞いてみるか。話はそれからでも遅くはないよな!

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