「っしゃ、もう何もないだろうし、後夜祭行こうぜ!!」
「……お兄ちゃん楽しそう」
「ただの締めくくりだろう?」
「いやいや、最後のひと盛り上がりなんだって! 喧嘩と花火と賭け食券は麻帆良祭の華って言うくらいだし、実際毎年大騒ぎしてるしな!」
「花火はともかく、他二つは良くないんじゃないかな?」
「それはそう。ま、とりあえず行こうぜ! まずはクラスに顔出してその後みんなでどんちゃんやりますかー」
下手したら女装姿でバカやってる可能性あるぞあいつら。
「……私も行っていい?」
「うーん……後夜祭テンションのあいつらに会わせたくないかも……ほむほむ達もな」
「「「「「え?」」」」」
「ふむ……いつも以上にアレな状態となると、確かに君達は会わない方が良いかも知れないね」
全員石化する羽目になりそう。マジで。
「フェイト様まで……」
「お二人がそこまで言う方達って一体……」
「見たいような見たくないような」
「でもそうなると私達はどうすれば?」
「リアについて行けばいいのか?」
「そうしてくれると助かる。リア、綾瀬達の所に行っててくれるか? 俺らも後で合流するから」
「……分かった。約束」
「ん、約束な」
リアと指切りを交わしてフェイトと一緒にバカ達の所に向かう。
「フェイト、一応電話して場所聞いといて。去年と同じ場所とは思うけど」
「分かった。タケムラ……は辞めておこう。ロリバヤシでいいか」
「さて、俺は俺で何か……お?」
あら目の前に自販機が。麻帆良祭限定あるかなー。時間的にこれが最後になりそうだしな!
「えーと、麻帆良祭限定麻帆良祭限定……おっ『麻帆良祭限定! 〆にピッタリ、炭酸花火梅茶漬け』か。後夜祭でこれを見つけるとは運がいいな! よし、全員分買っといて、と」
「フタミン、場所が分かったよ……おや、ドリンクかい? ほう、『麻帆良祭限定! 〆にピッタリ、炭酸花火梅茶漬け』とはタイミング的に丁度いいじゃないか」
「だろー? さ、とっとと顔見せしてリア達のところいこーぜ」
「そうだね。まぁロリバヤシの話だと僕らの事は放って既に始めてるらしいけど」
「あいつら……。でも顔出さなかったら出さなかったでうるさそうだからとりあえず行くか」
「大いにあり得るね。面倒だから手早く済ませよう」
そうしてフェイトと共にみんなの場所に行くと……
「ヒャッハァアアアアアア!!! まだまだ騒ぐぜ野郎共ォオオオオオオ!!!」
「「「「「「「イェエエエエエエイ!!!!」」」」」」」
「「うわぁ……」」
まさかマジで女装したままって……。こいつら大丈夫か? いや元から頭おかしかったけどさ。
「おや、2人とも来たんだね。てっきり別行動かと思ったよ」
「ま、一応顔見せくらいはね。で、あいつらなんでまだ女装してんの?」
「さぁ……流石に理解しかねるよ。理解したいとも思わないけど。しかも、一部はあのまま超さんの出し物に参加してたみたいだよ」
「マジかよ……。ちなみにロリ林君は?」
「食券は凄く魅力的だったけど、僕はああ言うのはどうにも苦手だからね。観客として楽しませてもらったかな。ロリみん君は?」
「俺は参加賞がギリギリだったなー。ロボが暴走したおかげって感じだけど」
だってそもそも正規の手順で参加してないからな! とは言えない。あと呼び方にはついてはもうお互い気にしない事にした……。じゃないと話進まねーもん。
「ああ……あの暴走を見て尚更参加しなくてよかったと思ったよ。フェイト君は……確か武道会にも出たって話だからその辺は問題ないのかな?」
「そうだね。ランキング入賞したかどうかは分からないけど」
「それなら世界樹広場の近くでランキング発表してるらしいから見てきたらどうかな? 見ての通り彼らは僕らの事眼中になさそうだし」
「オラオラオラー!! 食え! 飲め! 脱げーっ!!」
「「「「「「ヤッフゥウウウウウウウッ!!!!」」」」」」
武村と鷲崎が扇動してヤバい事になってる。これ、あとでグラヒゲ先生から粛清されそうじゃね……? 俺らは大丈夫だよな? 巻き添え喰らわないよな? な?
「……アレに巻き込まれたくないし、僕達はこの場から退散させてもらうよ」
「うん、そうした方が良いよ。僕も部活の仲間の方に移動するつもりだし」
「そか。それじゃまた振替休日明けにー」
「ああ、また休み明けに」
さて、これであいつらとは無関係になれた。と思いたい。
「んじゃ、リア達と合流すっかー」
「そうだね。リア君に連絡しておくよ」
「頼んだー」
「リア君、今どこかな?」
『……3本くらい柱みたいなのがあるところ。ユエ達も、いる』
「えーと……ああ、あそこか。こっから場所は見えてるからすぐ着くと思う」
「だそうだ」
『……うん、待ってる』
変なとこで騒いでるんだなー。もっと世界樹広場とか色々あるだろうに。リアがうるさすぎるのが嫌で移動した可能性もあるけど。
「お、いたいた。おーい、リアーあぷっ!? なにこれ本……」
「見るなぁーッ!!!」
「ほんぎゃぁあああああっ!?」
目、目ぇっ!? いきなり突かれたんだけど!? どこのどいつだ!?
「……アスナ」
「ひぇっ!? いやっ、その、でもこれはほら、ね!? 超さんが原因ってゆーか!」
「私は面白そうだったからアレを出しただけヨ。別に悪くないネ」
「いや悪いですよ!? なに言ってるですか!?」
「さて、五月に今後の超包子についての話とかハカセのバカに私が部活禁止期間中についての話しとかないとナー」
「超さん!? 自由人ですかあなた!?」
「いってぇ……ようやく見えてきた。んで何があったんだよ……」
なんで俺はこう、目を突かれるの? 何か悪い事した?
「えーと、私達も良く分からないんですけど、何やらネギさんの家系図がどうとか」
「正確にはチャオさんという方の家系図らしいです。どうやらあの人はネギさんの子孫とか」
「何それ初耳。あ、でも未来から来た火星人とか言ってたな……。じゃあそれくらいは不思議じゃないのか……?」
「相変わらず君の順応性は気持ち悪いね」
「やかましいわ」
「それであの子の結婚相手がどうとかで大騒ぎって感じですー」
「大惨事」
「まさかここまで大騒ぎになるとは……」
「まぁハルナがいる時点で……まさかいいんちょさん達まで聞きつけて来るとは思いませんでしたが」
「ふむ、確かに気にはなるが未来の事を知っても良い事などないからね。『石化の霧・範囲縮小』」
「「「「あああああああっ!!??」」」」
良く分からんけど、フェイトの魔法で家系図とやらが石化してそのまま崩れ去った。そしてパルとかいいんちょーとかがショックで崩れ落ちてた。
「あらあらネギのお嫁さんは分からなかったわね~」
「ネカネお姉ちゃん! だからそれはマズいってば!」
「そ、そうだよお姉ちゃん!」
「そうよね~。ネギのお嫁さんはふたみんさんよね~?」
「「待って!!??」」
このお姉さん何言ってんだ!! せめて性別は分けて!
「……ネギ、お兄ちゃんは、ダメ」
「いやいやいやいや、大丈夫だから。全然そんな事ないから」
「そうですよリアさん……」
「待ってください! 全然とかそんな事あり得ませんわ! 何事にも例外はつきもの!」
「リア、しおりん黙らせといて」
「……分かった」
「ぴゃっ!?」
氷のオブジェが2つ目、と。……ん? 2つ目?
「あれ、アスナさん!? 魔法効かないはずなのに!?」
「……周囲を凍らせてるから問題ない」
「ほう、その手があったか」
「やっちゃダメだからね!?」
「しないよ」
「そうだ綾瀬、リア、これドリンク」
「この流れで良く出せましたね……。まぁ頂きますけれど」
「……お兄ちゃんありがとう」
「僕の分も貰えるかな」
「ほいよ。さて、それじゃあ飲みますかー」
さてさて、どんな面白い味かなー!
「あら、皆さん何を飲んでるのかしら」
「お、お姉ちゃん他の皆さんにも紹介するから! あっちに! ね! アーニャも!」
「あ、あらー?」
「ちょ、なによネギ!」
なんかネギ君がネカネさんとアーニャん連れてパル達の方行っちゃった。いやその辺にはもう紹介終わってるだろ絶対。ドリンクの何が嫌なんだよ!
「ほぅ……この『麻帆良祭限定! 〆にピッタリ、炭酸花火梅茶漬け』、炭酸が花火のように激しくハジケ、そこに梅茶漬けの味が混ざり更にハジケてとんでもない事になっているね。実に面白い」
「フェイト様、その……いつも思うんですけど、それ本当に面白いんですか……?」
「面白いよ? 君達も飲んでみるかい?」
「「「「いえ大丈夫です」」」」
何だその真顔。みんなして嫌がりやがって……!
「ですが、ここまで激しくハジケているのに後味は驚くほど爽やかですね。まさに〆にピッタリと言う言葉が相応しいです」
「……ん、美味しい」
「だよなぁ。このハジケ具合が最高に面白いってのに……」
「分かる人だけ分かればいいと思うですよ。無理強いするものでもないですしね」
「そりゃまぁ、そうだな」
綾瀬の言う通りだな! 現にリアとフェイトは面白いって言ってるし!
「っぷはっ!! で、出れたー!」
「……流石アスナ」
「あ、あははー……その、ふたみんごめんね。ちょっと頭に血が上ってたから……」
「え? ああ、うん。だいぶ揉めてたようで」
話聞いてるとある意味ヤバそうな状況だったし。とは言えいきなり目を突くのはやめてほしいけど。
「ネギ先生の子孫という超さんの家系図ですし、真偽の程はさておき気にならない。と言えば嘘になりますからね……」
「あっ、そうよね……本物じゃない可能性もあった」
「けれど本物と言う可能性もあるから処分、が妥当だと思うけれどね。僕がしたように」
「あー、あんたがやってくれたんだ? ありがとね」
「構わないよ。……さて、もうここには僕らしかいないけれど、どうしようか?」
「え? ……嘘マジじゃん! 人が氷漬けにされてるってのにあいつら……!」
「ゴミの後始末もありますし、そろそろ戻った方が良さそうですね」
「それならここで一旦お別れかな?」
「そうなるね。調君達は家の方に戻っていてくれるかい? 僕らもなるべく早く戻るよ」
「あ、はい分かりました。ええと、栞はどうすれば……」
そういやさっき氷漬けにしてもらったまんまだったな。解除してもらっとこう。
「リア、解除してくれるか?」
「……うん。はい」
「あばばばば、さ、寒いですわ……」
「帰ってお風呂に入りましょう。それではフェイト様、お先に失礼いたします」
「ああ。みんなも気を付けるように」
「はいっ!」
「あ、ありがとうございますっ!」
「気を付けます」
ふと思ったんだけど、ここで俺ら戻ったらまた面倒な事に……いや、逆に後始末してないって事でまた反省文とか書かされそうだな。大人しく戻って後始末だけしよう。
「それではアスナさん、リアさん、私達も戻りましょう」
「そうね~」
「……お兄ちゃん……」
「後始末終わったら来て良いよ」
「……すぐ終わらせるね」
これマジですぐ終わらせるやつだ。まぁあいつらももう騒ぎ疲れてるだろうから大丈夫だろ。
「あ、そうだ。綾瀬、ネギ君にネカネさん達が泊まるとこないならうち使って良いって言っといてくれない? 麻帆良祭中は使ってもらってたし」
「そう言えばネギ先生がそのような事を言ってたですね。とにかく了解です」
「ネギが凄く感謝してたわよ? やっぱり知り合いの家だと安心できるしね」
「なら良かったよ。俺、フェイト、リア、調、暦、環、しおりん、ほむほむ、すらいむ達入れてもまだ部屋余ってるしなぁ」
「どんだけよ」
「所謂一等地、という奴だろうね。自分で言うのもなんだけど強大な力持った者達を一まとめにしておくのは監視という面では非常に合理的だよ」
「セキュリティ面でも安心ですね……」
「……任せて」
フェイトもリアも超強いもんなー。俺もクーネルさんに修行つけてもらうし、魔改造は怖いけど出来るだけ頑張るぞー。
「うーん……ねぇ、もし良かったらなんだけど、ネギをそっちに泊まらせてやることって出来る?」
「ん? まぁ部屋は余ってるから大丈夫だけど……あ、ネカネさん?」
「そ。久しぶりにお姉さんに会えたんだし、お姉さんが帰るまでくらいはね」
「確かに、ネギ先生は色々出ずっぱりで中々お姉さんと居られなかった様ですしね。二見さん、如何でしょう?」
「さっきも言ったけど部屋は余裕あるから大丈夫だぞ。一応確認だけどお前らも良いよな?」
「ああ。構わないよ」
「……うん。家族と一緒なのは良い事」
調達にはフェイトから連絡してもらっておこう。
「ありがとね! じゃ、ネギにもそうするよう言っておくから! じゃまたねー!」
「あ、アスナさんいきなり走らないでほしいです!」
「……お兄ちゃん、すぐいくね?」
「おう、待ってるぞ」
「それじゃ僕達も戻るとしようか」
「だな」
いざ終わるとなると、寂しいもんだなー。数日なのにもう8年以上やってた気がする。
「フタミン、メタ発言は良くないよ」
「心読んでんじゃねぇよ。あ、それより調達にネカネさん、アーニャん、ネギ君が来る事伝えといてくれよな」
「ああ、さっき念話を送っておいたから大丈夫さ」
「サンキュー」
次回、ネギ君お泊り編(