新エリー都のお馬鹿達   作:富竹14号

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なんかゼンゼロ書きたくなった、続くかは未定。



プロローグ

 

 

 この世には、悲劇が溢れている。

 

 当たり前に、残酷に、残忍に…数えるのも馬鹿らしくなるくらいの悲劇が、この世界には広がっている。

 

 零号ホロウ、通常ホロウ、エーテリアス、讃頌会、サクリファイス、TOPSと言った企業による暗闘陰謀なんでもござれ…キリが無い。

 

 何時滅ぶとも知れない世界、何時消し飛ぶかも分からない日常…それを怖がって震えて眠る人間なんてものも、決して少なくはない。

 

 …でも、それでも生きている、それでもこの世界の人々は生きている…必死に、精一杯に、全身全霊を懸けて…汗水どころか血すらも垂れ流して……当たり前のことすぎて、誰もが気が付かず忘れてしまったことではあるけれど。

 

 これは、そんな日常と非日常を行き来する一幕。

 

 この世界に迷い込んだ、愉快でお間抜けで滑稽で…時々シリアスな一面を見せるお馬鹿達の織り成す、奇妙な奇妙な物語。

 

 

 ……まぁ、言うほど愉快でも無いし、面白くも無いかもしれないが…という注釈を、ここに置いておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜空が、瞬いていた。

 

 夜空の元に輝く星空達、ホロウという埒外の災害に見舞われたこんな世界でも星空というものは変わらず綺麗なものであるらしい。

 

 静かに響くエンジン音、何処から聞こえる音かと問われれば、それは側に置いてあるバイクから鳴っている音だった。

 

 黒い車体に大きめな図体、通常のものよりも遥かに大きいソレからはドドドッと静かなエンジン音が響き渡る…きっと、スロットルを捻れば獣が如き咆哮を聞かせてくれるのだろう漆黒の鉄馬は、静かにその時を待ち侘びていた。

 

 そんな車体に身体を預けるのは一人の男だった…見上げるほどの身長にゴツゴツとした筋肉質な肉体にその身を包む黒いコート、鋭い目付きを何も映らない高速道路の向こうへと向けるその様は傍から見れば通報案件待った無しである、まずカタギには見られないことだろう。

 

 腕時計へと目をやる、カチカチと音を立てて針を進めるそこに時間は既に深夜を回っていた、良い子は寝て夢を見る時間である。

 

 

「…遅いなぁ」

 

 低い声だった、その見た目の雰囲気にそぐわない様な低い声…しかし、その声色はその様子とは裏腹に酷く穏やかだった。

 

 優しげと言うべきか、何処かぽやっとしているように思えるとでも言うべきか、その様相から出たとは思えない程に穏やかで優しげで、何処か子供が寄ってきそうな雰囲気を男は醸し出していた。

 

 

『───聞こえる()()()ッ!? そろそろそっちに行くわっ、準備してッ!』

 

 

 まぁ、それも一瞬のことではあったが。

 

 ザザッとノイズと共に聞こえてくる通信音、鬼気迫るようにそこから聞こえてくるその声にゼクスと呼ばれた男の気配が切り替わる。

 

 穏やかでぽやっとしたものから重厚なソレへと身体を預けていた車体へと身体を跨がらせ、手慣れた手付きでエンジンを動かしスロットルを捻くり回す。

 

 

 

───ガオンッ…!!

 

 

 鳴り響く鉄馬の咆哮、獣が如きエキゾースト、唸り声のように響くエンジンの音が獣の目覚めを宣告する…それと同時に、高速道路の向こう側から聞こえてくる無数のエンジン音と銃撃音、それに紛れて微かに聞こえてくる人の声。

 

 来た…そう感じ取るには充分だった。

 

 ガンッ…と、その鉄の塊を…所謂大剣と呼ばれる代物を地面へと叩きつける。

 

 肉厚で重厚さを感じさせる片刃の刃…装飾らしい装飾は一切見受けられず、あるのはただただ対象を叩き斬るという目的に終始したが故に生じた圧倒的無骨さのみ。

 

 響くエンジン音、静かなものと大きなモノ、夜中の高速道路に点々と点滅する無数のライトの明かりが眩しく男の…ゼクスの瞳に焼き付き始める。

 

 ガオンッガオンッとエンジンを唸らせる、漆黒の獣は今か今かと言わんばかりにその唸り声を金切り出し、獲物は何処だと点滅したライトが遂に標的を映し出す。

 

 

『───よろしくっ!! あとはお願いっ!!!』

 

 

 それは、合図だった。

 

 スロットルを全開まで捻る、待ち侘びたぜと言わんばかりに吹かされたエンジンが咆哮を上げてその足を一気に駆動させる。

 

 キュルルルルッという甲高い音を煙と共に巻き上げながら道路を猛スピードで走り出す鉄の馬、通常品とは到底思えない程の圧倒的加速性で以ってものの数秒で前方の車両と擦れ違う。

 

 視界の端に映るピンクの髪、赤い服装が特徴的な知能構造体と何やらバッグのチャックを弄くり倒している白髪の少女…それら全てを横目に納めながら大物片手に男は行く。

 

 

「あっ!? なんだテメェ───」

 

 

 まず一つ。

 

 ズガンッという音と共にカチ上げられる車体の一つ、無造作に振り上げられた大剣による一撃が装甲車ばりにカスタマイズされた車体を宙に打ち上げる。

 

 続けて二撃目…打ち上げた車体の向こう側間髪入れずにやってきた複数の車両…目視で確認する限りその数は大凡4台、どれも前方車輌並のカスタマイズが施された一品…知ったことかと横薙ぎに剣を振り被る。

 

 体重を乗せ、バイクごと身体を回転させながら放たれる回転斬り…スロットルを振り絞ったまま放たれたその一撃は、その漆黒の車体から放たれる爆発的な加速度によって速さを保ちながら前方四台の前輪後輪を粉砕し、容易くその車体を転がすに至る。

 

 ゴロゴロと背後を勢いよく転がっていく四台の車両…脇目も振らずに三撃目、真正面から猛スピードで突っ込んでくる装甲車を大上段から叩き切る。

 

 火花と共に真っ二つに切断される装甲車、車両の隅に身体を寄せてギャグ漫画のような驚愕顔を晒した男の姿が一瞬だけ視界に映った…少し、吹き出しそうになった。

 

 ならばならばと続けての四撃目、一際大きい装甲車が視界に映る、何やら喚き散らしながら大口径の銃を取り出し此方へと向けているその姿に、ゼクスはペロリと舌を舐めた。

 

 スロットルを更に捻る、爆発的な加速共に一気に肉薄する漆黒と装甲、大剣を地面に擦り付け火花を撒き散らしながら迫るソレはさぞや恐ろしいことだろう…事実、それを見た相手は恐ろしかったらしい。

 

 来るんじゃねぇと言わんばかりに…否、実際言ったのだろう、迫真の表情で以って放たれた大口径…所謂バズーカと呼ばれるソレがゼクスへと迫る…が───

 

 

「───判断が遅い」

 

 

 呟かれた言葉は、それに至るまでの速度を叱責する言葉…放たれたバズーカの弾頭をバイクごと身体を下へとズラす事で躱し、そこから更にバイクを回転させ大剣を引き摺りながら、車体の下から上へと速度と重さの乗った一撃を叩き込む。

 

 ガンッという音と共に浮き上がる車体、最初のソレよりも遥かに重く遥かに頑丈に仕上げられたはずのそれは容易く宙へとその身を晒し、重力に従って落下を開始する……そこへ滑り込む、漆黒の鉄馬。

 

 

「───さようなら」

 

 

 そんな言葉と共に振り抜かれた大剣による一撃、スロットルから手を離し、両手を思い切り振り被った末に放たれた大剣の一撃はいとも容易くその重圧な装甲を引き裂き切断し、夜空の元に爆散させるに至る。

 

 時間にして僅か十秒と少し、全七台に渡る装甲車に等しい車両の破壊に掛けた、暴虐にも等しい蹂躙が行われた時間だった。

 

 

 

 

 炎が映る、破壊した車両から発火したものと先程爆散した物の残骸だ。

 

 重々しい音を立てて落ちてくる車両であったもの、ギャグ時空よろしくどういうわけか無事なままだった人間複数名が悲鳴を上げて道路の上へと落下していくのを横目に捉えながら、ゼクスはスロットルを回してその場からの離脱を開始する。

 

 

 ザザッと、ノイズの音が響き渡った。

 

 

 

「───終わったよ、社長」

 

 

 息一つ乱すことなく、淡々というには少しばかり感情が乗ったような曖昧な声色で通信機にそう呼びかけたゼクスの言葉に、思いの外早くその言葉は返ってくる。

 

 

『りょーかい、こっちもアジトに付いたわ…フッフーンッ、今回は何時もの倍の儲けよ儲け〜♪』

 

 

 聞こえてくるのは機嫌の良さそうな社長の声、今頃ピンク髪を揺らして小躍りでもしているのではないだろうかと、少し困ったように男は笑みを浮かべた。

 

 

『アンタも早く帰ってきなさいよゼクスっ! 早くしないと分け前の分別から外しちゃうんだからっ!』

 

 

 その言葉にそれは嫌だと静かに返した後、ゼクスはスロットルを引き絞る。

 

 あの人ならやりかねないなぁ…なんて、自分の雇い主に対して随分と失礼なことを頭の隅に浮かべながら。

 

 

 

 

 撒き散らされた炎の匂いは、妙にむせるような気がした。

 

 

 

 

 

 

38:便利屋おじさん

 

 ───ってことがあった。

 

 

39:一般通過アイドルオタク

 

 何やってんのおじさん!? というかあん時の爆発アンタが原因かい、お陰で飛び起きてもうたやないかい!

 

 

 

40:白猫治安官

 

 ねぇ…どうして仕事増やすの? さっきようやく仕事終わったばっかりだよボク? これで今から出勤ってなったらどうしてくれるの?

 

 

 

41:便利屋おじさん

 

 それはもう……諦めてもらうしか。

 

 

42:白猫治安官

 

 最近色々と仕事増えてきたし、相変わらず近所の老害さん方はうるさいし…ちかれたよボクぁ…。

 

 

43:白猫治安官

 

>>41 殺してやるぅぅ!!

 

 

44:バイク&車大好き女社長

 

 私もそれは目視で確認しました…ビルの上からでも良く見えたので花火か何かと思っていたのですが…なるほど、車両の爆発痕だったんですね。

 

 

45:一般通過アイドルオタク

 

 出たなリアルサクラコ様、今度はどんな企みごとをしているんた。

 

 

46:バイク&車大好き女社長

 

>>2あの…そのリアルサクラコ様という呼び方はいい加減やめてもらえませんか? 元ネタも確かめようがありませんし、知らない呼称で呼ばれ続けるのは少し違和感が…

 

 

47:一般通過アイドルオタク

 

 うるせぇ、リアルでサクラコ様してるあーたが悪い。

 

 

48:白猫治安官

 

 まぁ、それはそう

 

 

49:便利屋おじさん

 

 バイクくれたのは感謝してるけど、それはそれだから。

 

 

50:バイク&車大好き女社長

 

 どうして…?

 

 

51:シザーマン(仮)

 

 おっ〜す、今回は結構集まってんのな、おひさ。

 

 

52:一般通過アイドルオタク

 

 おっ? 豆粒ニキやないか、顔見せたの結構久しぶりなんちゃう?

 

 

53:バイク&車大好き女社長

 

 お久しぶりです、息災そうで何よりです。

 

 

54:シザーマン(仮)

 

 うん、久しぶりアルちゃん…相変わらずイジられてんのね。

 

 

55:シザーマン(仮)

 

>>52 お前後で殺しに行くから覚悟しとけよ。

 

 

56:一般通過アイドルオタク

 

 

 ヒェッ

 

 

 

 

 





 とりあえず見切り発車で書いたので続きは未定、気分が乗ったら書いていきます。
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