新エリー都のお馬鹿達   作:富竹14号

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 なんか乗った…掲示板形式の練習にもなるかなこれは?




非日常から日常へ、日常から非日常へ

 

 

 カランコロンとベルが鳴る、開いた扉から聞こえる聞き慣れた音を横に男は…ゼクスは頭を屈めて扉を潜った、なまじ背が高いせいで頭をぶつけるということが多発しているからだ。

 

 新エリー都市内ヤヌス区六分街、ビデオ屋『Random Play』…ゼクスが行きつけにしているビデオ屋であり、この六分街唯一のビデオ専門店でもある。

 

 

「いらっしゃい、ゼクスさん」

 

 のっそりと入店してきた巨体の男、人が人であれば驚き怯えた様子を見せるということもままある中で、聞こえてきたのは入店を歓迎する男の声だった。

 

 

「うん…来たよ、アキラくん」

 

 何処とかく儚さのようなものを感じさせる男、この男こそがゼクス行きつけの『Random Play』の経営者にして社長であるアキラである…知ってる人は、もうとっくに知っているのだろうが。

 

 売り物ビデオの整理をしていたのだろう、その手に抱えた複数のビデオをそれぞれの指定位置へと手早く納めていく、時間にしても数秒と掛かっていまい。

 

 手早く仕事を終わらせ、改めてゼクスへと向き合うアキラ、今から口を開いて雑談話やら世間話でも始めようとていたと…そんなタイミングでのことだった。

 

 

「あっ、おはようゼクスさん!」

 

 明るい声が響き渡った、視線を向ければビデオ屋の隅に階段から身体を覗かせる少女が一人、トタトタと足音を立てて軽快に此方へと駆け寄って来るその姿に愛嬌を感じさせられる。

 

 ビデオ屋『Random Play』のもう一人の社長ことリン…アキラの実の妹でありこのビデオ屋はこの二人の兄妹によって経営されている。

 

 そんな二人へとさっそく本題と言わんばかりにゼクスは膨らんだ封筒を差し出した。

 

 

「今月の分、社長のツケの」

 

 

 言葉少なく差し出された茶色い封筒、その中身に察しが付いているが故にアキラは何処か困ったように口を開いた。

 

 

「ゼクスさん…そろそろニコ本人に払わせた方が良いと僕は思うんだけど」

 

 

 封筒を受け取り、そこから感じる物理的な重さを実感しながらアキラはその言葉を口にする…散財失財やりたい放題、()()()である自分達に借金したかと思えばそれを忘れたように宴を開き、ある時は仕事が上手くいって調子に乗った結果、せっかくの儲けをスるという大ボカをやらかしたことは記憶に新しい。

 

 それでも潰れないのは単にやりくりが上手いから…というのもあるが、一番の理由はこうして目の間で封筒を差し出してきているゼクスの存在もあるのだろうと、アキラは考えた。

 

「うん、分かってる…だから、報酬山分けの時に社長の分をある程度削って持ってきた」

 

「それ、ニコに文句言われたんじゃないかい?」

 

「納得してもらった…借金あるんだから文句言える立場じゃない、ここで返さないならいつ返すんだって…渋々だったけど、許可は貰えたよ」

 

 

 淡々粛々とビデオ屋にやって来た経由を語るゼクス、こともなさげに言ってのけるその姿には疲れなど欠片も見えず、言っている言葉に嘘も遠慮も無いことが良く分かる。

 

 こう言う所が強いのだ、この男は…毎回毎回なぁなぁで済まされてきた事柄全てにストップを掛けられる、宴を開こうとしたニコやビリー達を相手キチンとNOを突きつけられる…それがあるから、こうしてニコの借金は減ってきているのだ。

 

 封筒を受け取り、懐へと仕舞う…アキラが封筒を受け取ったことを確認するや否や、最早用は終わったと言わんばかりにゼクスは勝手口目掛けて足を進めた…そんなゼクスにリンが言葉を投げ掛ける。

 

 

「お疲れ様、ゼクスさん! また来てね!」

 

 リンの言葉に僅かに振り向き、軽く会釈だけしてゼクスは店の外へと足を踏み出す、カランコロンと再び鳴ったベルの音が店内に響き渡り…その直ぐ後に、ゴスっという痛々しい音が微かに響いた…ゼクスが、扉の天井付近に頭をぶつけた音だった。

 

 

「…今日は何時もより疲れてそうだったね、ゼクスさん」

 

「仕事が大変だったんだろうね」

 

 退店していったゼクスの背中が消えると共にリンのそんなことを言い出し、アキラもそれに頷くのだった。

 

 そこまで喋らないのは何時ものことであったが、帰り際にビデオを借りていかないのは珍しいことだった…それなりに付き合いの長いビデオ屋兄妹の所感で言えば、そういう時は決まって急ぎの用事があるか、或いはとてつもなく疲れている日に限られた。

 

 早く寝たい、早く帰って休みたい…そういう日に限って、ゼクス・ガーランドと言う男は有無も言わさず帰宅する…そういう人間なのだ、そしてそれをアキラもリンも不快には思わない、そういう時があるということを単純に知っているからだ。

 

 

「今度はビデオ借りてくれると良いね」

 

「あぁ、そうだね」

 

 

 互いにクスリと微笑みあって、兄妹はビデオ屋としての仕事に戻り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24:黒犬監督

 

 誰か助けてぇぇぇっ!! 刀持ったお狐様に追いかけ回されてるよぉぉぉぉッッッ!!! 私死んじゃうぅぅぅっっ!!!!

 

 

25:白猫治安官

 

 何やってんだお前ェェェェェェエッッッ!!?

 

 

26:便利屋おじさん

 

 待て待て待て待て、待ってくれ、話が見えない。

 

 

27:黒犬監督

 

 諸事情的に零号ホロウにエーテリアスを観察及びスケッチしに行きました→出来ればロボット相手に戦うようなデカいのが欲しかったので二ネヴェを探しに行きました→ホロウ六課に遭遇、あの手この手で誤魔化し騙くらかそうとしたら全部柳さんに論破されました→全力逃走開始(今ここ)

 

 

28:白猫治安官

 

 おかしい、事情を説明されたはずなのに何一つとして理解出来ない…いや、本当に何をやってるの? バカなの? 死ぬの?

 

 

29:黒犬監督

 

 今現在社会的にも肉体的にも死にかけています、だから助けてくださいまだ作りかけの映画完成させられてないんです。

 

 

30:一般通過アイドルオタク

 

 諦めたら? 安西先生もきっと許してくれるよ。

 

 

31:黒犬監督

 

 ちょぉっ!? 今掠った!? 尻尾の先端チリってなったぁぁっ!!?

 

 

32:黒犬監督

 

>>30 なんでそんなこと言うの?

 

 

 

33:一般通過アイドルオタク

 

 いや…だって全部お前さんの自業自得やし、ウチらからしたら他人事やし…というか口ぶり的にお前のこと追っかけ回しとるの雅さんやろ? 言っても悪即斬されるに決まっとろうが。

 

 

34:白猫治安官

 

 ごめん、ボク治安官だから零号ホロウに入るだけの客観的な理由を持てない、下手にやったらボクも豚箱だし急すぎてアリバイ作りも出来ないから…ごめん、自力でどうにかして。

 

 

35:兎伯爵(笑)

 

 う〜ん、顔出してみたら愉快なことになってますなぁ〜……あっ、当然私も無理だよ? というか雅さんに捕捉されてる時点で顔バレしてるんだからさっさと諦めて捕まれば? 死ぬよりかはマシでしょ?

 

 

36:黒犬監督

 

 いいやまだだ、まだ顔バレはしてないから逃げ切れればまだどうにかなる、というか顔が隠れるような服装していったから今もバレてないまであるぅぅぅぅぅうぁぁぁぁぁ足斬られかけたぁぁぁッッッ!!!??

 

 

37:一般通過アイドルオタク

 

 いや、そんだけ追い詰められといてなんで顔バレしてないねん、どんだけ運いいねん。

 

 

38:兎伯爵(笑)

 

 ……いや、これもしかしてあたしがみんなにあげた装備使ってない? ほら、前に作った認識を阻害するやつ。

 

 

38:白猫治安官

 

 あぁ〜、もしかしてアレかな? どうせなら秘密結社っぽくしようって言ってふざけて作ったXIII機関のみたいなやつ……えっ、アレ着て行ってるの?

 

 

39:黒犬監督

 

 そりゃ着てくに決まってるでしょ!? 零号ホロウとか言う災害まみれの地域に行くんだったらそりゃ万全の装備で出向くに決まってるでしょうが!!? と言うかそういうのは良いから早く誰か来てよ本当に死んじゃうってばぁぁっ!!!?

 

 

40:白猫治安官

 

 …クロちゃん、それは怪しまれるって…全身黒尽くめな上に顔隠してて、しかも零号ホロウの中でなんかコソコソしてる人って…アウトだよ、スリーアウトだよ、法的機関に属する人間なら誰だって即連行の構えに入るよソレは。

 

 

41:兎伯爵(笑)

 

 あらら、白猫ちゃんにまでそう言われちゃもうおしまいだね…じゃあね黒犬ちゃん、面会には行くから。

 

 

42:黒犬監督

 

 嫌だぁぁぁぁっ!! 見捨てないでぇぇなんでもするからぁぁぁっ!!

 

 

43:一般通過アイドルオタク

 

 

 ん? 今、なんでもするって……いや、やっぱやめとく。

 

 

 

44:便利屋おじさん

 

 …見つけた…ごめん、遅れた。

 

 

 

45:シザーマン(仮)

 

 なんか急に来て攫ってきたと思ったらこういうことね、寝起きだからびっくりした……あぁ、大丈夫だぞクロちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今から、そっちに行く。

 

 

 

 

 

 

 




 
作者がゼンゼロ書きたくなった経由

 二足のわらじを見たせい。

 
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