『愛』はすべてに打ち克つ!   作:とかとか

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前回のシリアスから急転換します。


あと、フライパンが進化します(白目)。







※2/8 AM1:08 流石にタイトルが駄目だと思ったので変更しました。


第18話『フライパンの覚醒』

 ……ここは、どこ?

 ……周りは真っ暗闇。上や下どころか、右や左の感覚も分からない空間。

 ……確か、私はアースラから飛び降りて……それで、闇の書の管制人格(だったかな?)にやられそうになっているあおなを助ける為に飛び出して……。……あぁ、そうだ。私、闇の書に吸収……されたんだった……。

 …………私って、まだまだ弱い。なのはやあおなと違って、力になろうとしても、逆に負けちゃったりする……。

 こんなに非力なんじゃ、私誰も守れやしない。母さんの時だってそうだった。今さっきのあおなの時も……。

 こんなんじゃ、私がいる意味が分からなくなってくる………。

 

 

 

 

 

--そんな事は無いよ。フェイト

 

 

 

 

 

 声がした方向を向くと、そこに姉さん(アリシア)がいた。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

第18話『フライパンの覚醒』

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 …………あ、あぁ…………そんな……嘘だ……。俺の所為だ……。俺が、こんなに不甲斐ないから……フェイトさんが……。

 

「……やはり、どれだけ意外性のあるお前も人間か。心の拠り所を失えば、戦う力も出ない。……案外、つまらない結果になった事を残念に思う」

 

 …………取り返さなくちゃいけない。

 

「さて、今ならば楽に逝けるだろう。喜べ、少年。お前は死ぬが、彼女は生き残る。--永遠に闇の書の中でな」

 

 …………奪われたのなら力付くで、取り返なくちゃいけない……。

 

「せめて最後は最愛の人物の魔法で逝け。『フォトンランサー・ジェノサイドシフト』」

 

 フェイトさんが俺の所為であんな目にあったんだ。

 ……なら、いや、だからこそ、俺が責任取らないとフェイトさんや、フェイトさんの家族に合わす顔がない。

 

「……まだだ」

 

「…………何か、言ったか?」

 

 周囲一帯に展開される真っ黒な小さな(と言っても腕一本分の長さはある)槍が上右左真正面、後恐らく真後ろから俺と言う一点を狙って目の前が真っ暗になるくらい出てくる。……つか、フェイトさん、こんな魔法使ってたんだ。

 

「まだ、あの世なんかに逝く予定なんて無いって言ったんですよ。そもそもの話、このままで終われる訳が無い。それくらい、分かってください」

 

「ほう……なら、この状況から--」

 

 展開されていた真っ黒な槍達が一斉に震えだす。

 言うなれば『ひゃあ!我慢できねぇ!早く射出させてくれよぉ!ご主人!』とでと言いたげに。

 

「抜け出してみろ。少年」

 

 その一言で射出。

 まぁ、このままなら『「針串刺しの刑」の刑だッ!』って感じに身体中に穴が開く。

 ………………でも避ける手段が無ぇ。あれ?これ、詰んでね?

 ……さて、ここで厨二的高速思考を発動!

 流石の俺もスタンドなんて出せないし、こんなフライパンだけじゃオラオララッシュどころか柔らかくする事すら出来やしない。ならば逃げよと誰かが言うが、逃げ道なんて無い。

 マンホール?あぁ、そんなものはない。下は完全にコンクリートだ。このコンクリートをぶち破れってぇ?無理無理。

 ……本当、どうしよう。こんな所で死んだらフェイトさんを助ける事なんて夢のまた夢。ただの戯れ言になってしまう。

 

《困っておるようじゃのう。手を貸そう》

 

 ちくしょう。こんな厨二的高速思考だとしても何も思い付かないこの頭が恨めしい。

 ……あ、さっきの『デアボリッなんとかかんとか』を吹き飛ばしたようにしてみるとか?

 ……いや、あれは一方向だけだ。全方向は無理だ。腕が吹き飛ぶ。……いや、フェイトさんの為なら腕の一本や十本、大したこと無い。腕はたった2本しか無いけど、フェイトさんの為ならどこまでも伸ばせる!……気がする。

 

《…………あれ?聞いておらぬのか?》

 

 あぁくそ……。だんだん思考が元の世界に戻り始めやがった。……やるか。

 腕が吹き飛んでもいいと言う覚悟。

 

《無視をするな!》

 

 俺は、右手でフライパンを肩に担ぐ。

 ……ヌンチャクを使った事が無いからどうなるかは分からんが、少なくとも俺が知ってる全方向に対する処方はこれしか知らない。

 まぁ、フライパンをヌンチャクみたく扱えるかどうから知らないが。

 

《……せめて、せめて話だけでも……》

 

 何か聞こえるがきっと高町とゴスラビア君が会話してるんだろう。特に手元から聞こえてくるけどなんだろう。

 

「………とりあえずやれるだけ、やってみますか……。これは完全に賭け、ですが」

 

 ここで時は元の早さになる。……と言うか、思考速度が元に戻る。……これで身体を動かせれたらいいんだろうけどねぇ……。

 さて、そんな事を考えてる暇なんて無い。

 まずは縦に一閃。……あれ、消えない。

 ……もう一発……ってやってる(時間)が無い。

 

《えぇい!お主が話を聞かんからこうなったんじゃ!》

 

 すると突然フライパンが浮かび上がる。そしたら、フライパンが赤くなり、変形を始めた。……もう驚かないし驚けない。

 そしたらフライパンが鍋になる。いやまぁ、フライパンも鍋なんだが、それがよく炊き出しで使われる寸胴鍋になり、それがこちらに被さった。

 …………お陰で俺には一本も刺さらなかった。うるさかったけど。

 寸胴鍋が俺から離れると、元のフライパン(卵焼き専用)に戻り、銀髪さんを吹き飛ばし、こちらに戻ってくる。

 こんな便利な(変形する)機能があるんならいつもそうなればって違う今はそんな事はどうでもいい。

 いったい何が……。

 

《儂がやったんじゃよ。見れば分かるであろう?》

 

 だけど、ちょうどいい。今の内に守護騎士を助け《話を聞けぇぇぇぇぇっ!》

 

 うおっ!うるせぇっ!

 

「話を聞けって……どこにもいないじゃないですか」

 

《ここにおるぞ!》

 

「ここって…………はぁ?まさか、このフライパンが?」

 

《そうじゃよ。この戯けが》

 

「……………………き、きき……」

 

《どうした?今更驚いた、とか言わせんぞ?》

 

「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」

 

《そっち!?》

 

「マタシャベッタァアアァアァァアアァァァアァァ!!!」

 

 こんなん驚かない方が無理だっつの。

 ……つか、え?マジで?なんで喋れるの?

 

《……落ち着くの早いのう》

 

 ……しかも可愛い声だし。フライパンだけど。

 

《まぁ、理由を言うなれば儂は人間達で言う付喪神と言った所でのう》

 

 って事は……さっきの俺の厨二的シンキングタイム中に聞こえてた声ってこのフライパンから、だったのか。

 つまり、ちゃっかり俺の心読んでんじゃないかこのフライパン。俺のプライバシーは消えた、永遠に。……こうなったら、消すしか無いのか、このフライパンを。

 

《…………お主はまぬけか?ここで儂を手放すとあの娘を助けれんぞ?》

 

 ……まぁ、確かに。あんなチート染みた化けもん(銀髪さん)に勝つにはこのフライパンが必要っちゃ必要なんだが……。さっきの声が震えていたのは置いておくとしても。

 

「……でも、なんで今更出てきたんです?」

 

《……いや、その……。今までは動くだけしか出来んかったんじゃが……。お主があの『であぼりっくなんとか』を吹き飛ばした時に、面妖な力を儂に流し込んだじゃろう?その時から意識を表面に出せるようになったんじゃよ》

 

 ……面妖なって、俺、そんなの注いだ記憶が無いんだが。

 

《その時からかのう。儂自身も変形出来る、と》

 

 こんなの付喪神じゃないわ!原子操作(モーフィングパワー)を持った古代の戦士(アルティメットフォーム)よ!

 

《だったら儂に従えばいいじゃろう!》

 

 だが断る。

 

《即答!?仮にも神様じゃぞ!敬おうと言う気持ちは無いのか!》

 

 ……いや、神様と言うよりは、精霊とかそんな風に感じるんだが。




~その頃の銀髪さん(名前はまだない)~

(……いきなりフライパンが飛んで来ると思ったら、吹き飛ばされた……だと?しかも角だったから地味に痛い……)


◆◇◆◇◆◇◆◇


インテリジェントデバイス……?いえ、付喪神です。

お陰で出そう出そうと思っていた鍋を出せました。


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