【TS】兄だった人は姉になりました。   作:R884

73 / 79
チャラ、チャ!チャンチャ、チャチャラ、チャラッチャン♪

芸能人の活動は映像だけでは無い。

 

さて、皆さんはラジオと言えばどんな印象をお持ちだろうか。

昭和の人間や会社でラジオを流している方なら好きな方も多く馴染み深いかもしれない、ちなみに内海の勤めるスタジオエムでも1日中FM長野を流している、伊織さんの番組が好き。

あ、でも今はスマホにラジコのアプリを入れてる人もいるのか?

 

芸能人でもラジオ番組を持つ者は多い、UTUMIとのデュエットで紅白のトリを飾った福山雅春もデビュー時からラジオ番組を持っている一人だ。

 

「東京FM 福のレディオ!」土曜の14時からの55分番組

 

そして福山雅春のファンである内海春夏もイケボイスを聴くために、毎週欠かさずに拝聴しているのだ。

 

「くそぅ、お兄ぃのくせに、またしても福山様の番組に呼ばれるとは生意気な!」

 

今日はお兄ぃが福山様の番組にゲストで出演するのだ、大丈夫か、アホな下ネタ言わないだろうな、あまり失礼なことを言ったらしばらく禁酒だな。うん、決定!

 

 

 

 

 

ONAIR中のランプが赤く灯る。

 

『福のレディオ!今週はゲストになんとあのUTUMIさんに来てもらいました〜』

 

「どうも〜お疲れ様ぁ、UTUMIです、呼ばれたので来ちゃいました〜♪」ピス、ピース

 

『いっつも楽しそうで良いね、UTUMIとは映画の主題歌を歌ってもらった時に出会ったんだけど、その曲がもの凄く良くてさ、紅白で無理言って一緒にやらしてもらったんですよね』

 

「映画の試写会でも、福山さん一緒に演奏してくれましたよね」

 

『そうそう、あの時は気持ちよかったなぁ、最高だった』

 

「あの時はチャンポンごちになりました、太麺でめっちゃ美味しかったです」

 

『UTUMIはこんなスタイル良いのに物凄く食べるんですよ、2杯もペロリと平らげるんだもんびっくりしたなぁ』

 

「ああっ、あれはあのお店の長崎チャンポンが激ウマだったから、白濁したスープにチュルチュルっと絡んで箸が止まんなかったんですよ」

 

『実は知ってるんですよ、各地の試写会で木村くんともふく鍋食べたり、南ちゃんと毛蟹も食べてること〜』

 

「ふく鍋めっちゃ美味しかったんですよ〜、締めの雑炊がこれまた絶品で〜、普段フグなんか食べれないから嬉しかったな、身体がすごく熱くなってポカポカしちゃいました」

 

『それだけ食べるのになんでその体型を保てるの?』

 

「体質が母親似なんですかね、お母さんも食べても太らないんですよ」

 

『あ〜〜っ!UTUMIのお母様って凄い美人だよね、試写会で挨拶した時あまりに綺麗でお姉さんかと思ったもの』

 

「子供の頃から変わってないんですよねあの人、UTUMI家の謎です、妹もそう言ってました」

 

『あぁ、そう言えば妹さんもいたね〜』

 

「妹は福山さんの大ファンなんですよ、今日だって失礼のないようにって念押されて、下ネタなんて話さないって言ってるのに」

 

『ハハ、下ネタは大歓迎ですよ』

 

「ほらぁ、ピーーッ、福山さんだってこう言ってるでしょ、ピーーッ君にオッパイ見られた話なんてしないっての」

 

『アハハハハ、やばいなぁ〜それじゃあ妹さんにこれ以上怒られないように曲に行きますか、今日はUTUMIが生であの映画の主題歌歌ってくれるんですよね、実は僕もギター持ち込んでるんです、一緒にやりますか』

 

「こう言う所で生でするの初めてだから緊張するなぁ、恥ずかしいなぁ、でも私がリードしちゃっていいんですか、ではイキます、ワン、ツー」

 

ガッキャーーーーーーーーーーーーン!!

ジャガ、ジャガ、ジャルリラ♪

 

 

LaLaLa~~~~~~~~~~~~~♪

 

 

 

 

『ありがとう、凄い気持ちよかったぁ〜相変わらず鳥肌ものの歌声だね、ほら、サブイボ』

『やっぱUTUMIは、生の歌声が圧倒的に良いよ!』

 

「私もこの曲のギターは骨太な感じで好きなんですよ、なんかエロいメロディですよねアハハハ」

 

 

 

 

「それでこの前、撮影の時凄い速い車に乗せてもらったんです、こうバビューーンって感じでゾクゾクしました」

 

『へぇ、そりゃ凄いね、何、UTUMIは車が好きなの?』

 

「好きですよ、今も古いマニュアルのスポーツカーに乗ってて時々峠で走るんですよ、スコスコ挿入るシフトノブの感触が好きなんです」

 

『UTUMIってこうやって喋ってると男っぽいんだよね、男友達と喋ってるみたいだもん、見た目とのギャップがすごいよね』

 

『えぇ〜、そうですか、あぁでも女である自覚は薄いかも、家でもパンツ一丁で歩いてて妹に怒られることあるし』

 

『パンツ一丁で!家では裸族なの。でもそれは是非見てみたいな〜。ハハ、でもそれもUTUMIの魅力の一つだと思うよ』

 

「嫌な魅力だなぁ〜」

 

 

『では今日のゲストは〜、なんか会話がどことなくエロいUTUMIでした〜♪』

 

「ちょ、最後に何言ってんすか福山さん!誤解されるでしょ」

 

 

 

 

 

ブツン

 

ハァ〜、福山様渋くて良いお声だったわぁ〜。

それにしてもあのバカお兄ぃめ、最後にはしっかりエロいって言われちゃってるじゃない、言葉のチョイスと喋り方がエロいのよ。色々と切り抜いて使われるぞ。

後、私の印象薄くない!お母さんのインパクト強すぎでしょ、おのれぇ、あのデカパイ親子め、今度あいつらに胸が小さくなる呪いをかけてやるぅ。

 

あ、夕食はお兄ぃに長崎チンポン作ってもらおう、チュルチュルっと大盛りだなやっぱ。後でラ・ムーに買いに行ってこなくちゃ。

 

 

 

 

 

 

オンエアを終えたUTUMIさんと局のロビーで合流する。放送を聞いていたが、彼女はラジオでも意外とウケが良いと思ってしまった、今度は木村さんの番組にでもねじ込んでみるか。

 

「UTUMIさんお疲れ様でした、駅まで送りますよ」

 

「ありがとうございます中山さん。いや〜、ラジオってテレビより緊張しますね、いつも会社でラジオ流してるからテレビより身近で、リスナーとして憧れがあるんですよね」

 

「へぇ、あまり緊張してるようには思えなかったですがね」

 

コツッ、 ウイーーーン

 

玄関のドアが開いたその向こうに居たのは…

 

「……アッ!」

 

UTUMIさんがその姿を見て驚くと、慌てて駆け寄ってガバリと頭を下げる。

 

 

「あ、あの中嶋さん、ファンです!握手してください!」

 

「…………貴女は」

 

目の前で手を突き出すUTUMIさんをじっと見つめるのは中嶋みゆき(74)だった、今日はラジオの収録だろうか。

長年にわたりオリコンチャート1位に顔を出す、日本を代表する失恋歌の女王だが、彼女のラジオ番組は、情念がこもる迫力ある歌声に反して軽妙な喋りで非常に人気が高いのだ。

彼女と横に立つマネージャーのT氏に軽く会釈しておく、するとT氏は笑みを浮かべ私に頭を下げた。

 

「初めまして!内海です、子供の頃からみゆきさんの歌良く聴いてました、“一人お上手”とか“悪の女”大好きです!」

 

“一人お上手”って中嶋みゆきの80年代、随分初期の歌じゃなかったか?なんでその歳で知ってるんだ。

 

「あら、ありがと、私も貴女の歌大好きよ」ニコッ

 

「あ、アザーッス!いや、ありがとうございます!」

 

「うふふ」

 

 

嬉しそうに頬を赤らめて中嶋みゆきと握手しているUTUMI、芸能人と会ってこれほど過剰な反応を見せるのは初めての事だけに、ちょっと面食らってしまった、確かにUTUMIの迫力ある歌声は中嶋みゆきの歌い方と重なる部分があるかもしれない、それにしても中嶋みゆきほどの大物がUTUMIの事をご存知とは、紅白に出た影響はやはり大きかったな。

 

新旧の歌の女王の偶然な出会いに、どこか感慨深いものがある中山だった。

 




中島みゆきって70年代80年代90年代00年代と全ての年代で1位を取ってる化物なんですよね、私もオールナイトニッポンを聴いていた世代なもんで大好きなシンガーの一人です。ラジオって生活を邪魔しなくて良いですよね。

感想・評価・お気に入り登録お願いいたします、それが物語を書く創作の力になります。

と言いつつ次の投稿は来週後半になります、明日入る仕事がちょっと。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。