ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!ウツミィ!
「うひぃ、ちかれた〜、流石に一人で出ずっぱりはキチィわ〜、今度はバンドにしてもらお」
「お疲れさま!めっちゃ良かったですよ」
「チェゴ!チェゴ!」
「グッジョブ!」
「感動しました」
「カムサハムニダ!」
「サンキュー、サンキュー!ありがとうございま〜す」
パン、パン、パン、パンッ!
鳴り止まぬ歓声をバックにステージバックに戻る、出迎えるスタッフ達とハイタッチを交わしながら歩いていると。
「ハ〜イ、UTUMIィ、ごっつーええパフォーマンスやったわぁ!!最高!」
「あ、アリアンティ、なんでここに?」
派手な金髪ヤンキーネーチャンがいきなりハグしてきた、なんでアメリカのギタークイーンが韓国に、出演予定あったっけ?
「さぁ、UTUMIィ次はウチのアメリィ〜カで派手にやってもらおか」
「はぁ?」
ズイ
「失礼、ロンドンでプロモーターをやっている者ですが、是非うちのフェスにもご参加を」
「いやいや、ここは是非ともロシアでも!」
アリアンティを皮切りになんか偉そうなおっちゃん達も次々と名刺を渡してくる。
いやいや、お仕事の依頼だったら中山さんを通してくれないと、私はただの会社員ギタリストなんで決定権はないですよ。
中山さんと李さんが駆け付けてくれて助かった。
日韓文化交流音楽フェスティバル「Xnterstellar Music Festival (インターステラミュージックフェスティバル))が終わった、地元のメディアでも大々的に報道されていたので、焼肉屋でも店のおばちゃんにも普通に声をかけられる。
「あんた、歌上手いねぇ!チャミスル飲むかい」
「ハハハ、一応プロなんで〜、奢りっすか?」
李さんの奢りで食べた壺漬けの骨つきカルビはマジでめっちゃ美味かった、これだけでも韓国に来た甲斐があると言うものだ。
後ろ髪を引かれる思いで日本行きの飛行機に乗り込めば、なぜか隣には金髪ヤンキーのアリエンティが座っている、暇なんかい?あんたギタークイーンで忙しいんじゃないんかい。
「わざわざ、UTUMIがどんなステージをやるかコリアにまで見に来たんやから、手ぶらでアメリカに帰れるかいな」
「中山さ〜ん」
その隣の中山さん達に助けを求める。
「彼女のオファーは前から頂いていたので、こうしてUTUMIさんが海外で活動が出来るようになった以上、前向きに検討したいと思っています」
「サンキュ♡ナカヤマァ」
アリアンティがバチンと中山さんにウインクする、サマになってるなぁ。
成田空港に到着、飛行機を降りてそのままアリエンティと並んでロビーに出れば。
「キャアーーーーーーーーーッ!UTUMIお姉様ぁ!」
「お帰りなさい!」
「なんでアリアンティと一緒?今度はアメリカなの!」
「韓国フェス凄かったぞぉー!」
「UTUMIさん、韓国フェス成功おめでとうございます、何か一言お願いします」
「今度はどこで演るんですか!」
「な、何事!」
空港に詰めかけた人達がわんさか居てビックリする、カメラマンも多い、凄いな〜まるで自分がスターになった気分だ。
韓国の仁川空港でも凄かったけど、まさか日本でもこんな歓迎を受ける日が来るなんて。
アリアンティと目があったのでお互い頷く、とりあえず二人で投げキッスでもしてみるか。
「ギャアーーーーーーーーーッ!UTUMIお姉様ぁ♡」
「アリエンティーーーッ!」
嬉しくなって、アリアンティと離れて詰めかけた人達とハイタッチをしに駆け寄るとさらに歓声が上がる、荒川さんや中山さんが慌てて止めに入る、空港が騒然となってしまった、いや〜警備員さんご迷惑おかけしてすいませんね。
アミュズプロダクションの会社に戻って早速次の打ち合わせ、アリアンティのゴリ押しでアメリカの音楽フェスに参加する事が決まってしまった、今度はハンバーガーとバーボンか、ん、ステーキもありか。
アメリカのフェスだったらブリトニー・スピアーズに会えるかな、あ、今は活動休止してるんだっけ、マドンナと一緒に歌ってた曲エロくて好きだったんだけど。
テイラー・スウィフトやガガ様でもいいか、でもガガ様は最近ファミマのCMで見たからなぁ、CMのギャラいくらだったんろう?ビリー・アイリッシュもいるか?アメリカは世界で有名な女性歌手がいっぱいいるよね。
「ほな、また〜!」
俺のフェス参加了承を取り付けてホクホク顔のアリアンティを見送る、このままオーストラリアに向かうらしい、なんつースケジュールや、本当に元気なネーチャンだな。
こう言う人にとっては世界が凄く狭く感じるんだろうな。
長野のアパート、春夏と朝飯を食べながら話す、やっぱ家が一番落ち着くね。
今日の朝食は、鯵の開きに味噌汁にご飯、沢庵と焼き海苔代わりに韓国海苔がテーブルに並んでいる。
「お兄ぃの事は日本でも結構報道されてたよ、ネットでもライブ配信してたしね、陽子がずっと騒いでてうるさかった」
春夏がお土産の一つである韓国海苔を齧りながら、話してくる。韓国海苔って本場の方が高いのね、大判だったからかな、日本の百均で買えばよかった。
「次はアメリカだっけ、パスポート取ってから急に外国の仕事が来るじゃん」
「なんか色々な国からオファーが来てるって中山さん達が言ってた」
「もしかして、お兄ぃって外国では人気あったの?」
「今はネットで日本の情報も簡単に見れるからな、アリアンティもネットで俺の事知ったらしいよ」
「ネットかぁ〜世界も狭くなったねぇ〜」
「「なぁ」」(多分二人ともよくわかってない)
春夏と味噌汁を啜りながら頷きあう、やっぱ豆腐とわかめの味噌汁は美味い、日本人だねぇ〜。
その頃、アミュズプロダクション応接室。
中山とベースシストの山本光が向き合っていた。
「わ、私がUTUMIと一緒にワールドツアー!!」
「いえ、ツアーではないですけど、アメリカ、イギリス、ロシアなどの各国の音楽フェスに一緒にサポートで回っていただけたらと、最後は日本を予定しています」
「それ、ワールドツアーですやん」
目の前に座ってる中山さんに呼び出されてくれば、いきなりそんなことを言って来た。
いやいや、国内ツアーじゃなかったんですか、なんでデビュー1年のUTUMIがそんな海外に、そりゃ他のアーティストさんの国内ツアーでサポートはよく頼まれてましたけど、流石に海外は。
「先日の韓国でのライブ、UTUMIは一人で大成功させましたが、本人から一人はきついと文句がありまして」
「そりゃそうでしょうね、て言うか一人で1時間も会場を沸かす彼女がおかしいですからね!」
番組収録でちょろっと2・3曲歌うのとはわけが違う、よくやったよ、頭おかしいけど。
「どうでしょう光さんならUTUMIととても仲が良いですし、腕も確かだ、是非とも引き受けてもらえませんか」
「お言葉は嬉しいですけど、ベースだけですか?ドラムは?」
「招待されてのフェス参加なので、他は現地調達になりますね、すでに参加希望してきているグループもいくつかあります、ギターなんかはもうダブり気味ですね、イギリスではHOTOMIさんも参加されますよ」
「……凄いな」
「どうでしょう、光さんにとっても良い経験になると思うのですが」
アメリカやイギリスのフェスともなれば世界レベルのミュージシャンが集まる、そんな中で演らせてもらえるチャンスなんて、音楽で飯を食ってる者にとっては喉から手が出るほどほしい、でも……。
「私が、世界の名だたるミュージシャンと一緒のステージにかぁ〜、想像するだけで足ガクガク震えそうっすね、……わかりました良いですよ、やらせてください」
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