こ、こ、
「……こわぁっぁああああああああ!」
え?
なにあれ?
「え? なにあれ?!」
──こ、こわっぁぁああああ!
さっきまで眷族ごしに感じていた透視こと──視界ジャックがブツーンッ! と突然断ち切られた。
その衝撃をまともに食らった「私」は、まさい目に見えて動揺中だ。
(いや、だってさー!)
一瞬しか映像としてとらえられなかったのに──なんか、こう……ちっこい影が見えたかとおもうと、ぼんっっ!! って感じで眷族たちとの接続が切れてしまったんだもーん……!
しかも、その瞬間感じた魔力の質は膨大なんて言葉で言い尽くせるものではない。
あえて言うなら──核爆弾?! いや、核が何か知らんけど──以下略。
「こ、こわぁっぁアアアアアアアア!?」
え? 全滅?!
全滅したの?!
「た、たったの一撃でぇぇ?!」
『ぷっ』
「んだよ、何笑ってんだよ!!」
つーか、まだいたのかよ、喰いカスがぁぁ!
『おーおー、焦ってる焦ってるー』
「ぺっ!」
失せろ!
『あたりませーん!』
「くっそがー! 鬱陶しいわー……」
あーくそ。
さっきの圧倒的光景を見たせいか胸がざわつくぜー。
「胸があんのか知らんけど──うけけけっ」
……あ、落ち着いたー。
ぎゃはー!
『自己解決すんなし』
「笑う門には福来るってね!」
箱なだけに角で笑う~、ぎゃはあぁあ!
……つまんね~。
『そんで、いきなりスンッ! て、なるな』
「うるさいなー。今、感情がジェットコースターなの!」
いやもう、なんだよあれ……。
やべーってなもんじゃねーぞ?
「くっそー。奴ぁ、いままでの連中とは格が違うぞ……! Aランクの野武士が雑魚にしか見えなくなってきたー」
なんなのあのチッコイの?!
それくらいの奴だ。
それくらいに規格外だ。
「うーむ。こりゃー、油断すると一瞬で食われかねんなー」
まいった、まいった。
さすがにこれは予想外だぞー。
『ふひっ。アンタもついに年貢の納め時ね~』
「はっ! 言ってろ」
口に手を当ててクスクス笑うミユちゃんをじろりと睨む。
つーか、まだ負けたわけじゃねーよ。
「そして、どんな奴にも弱点ってのはあるもんさ」
……まー、すぐには思いつかないけどさー。
『ぷぷー。強がり言っちゃってー。……もう降参したらー?』
「は! だーれが!」
だいたい降参して許してくれるのかっつーの。
「ま、いいや。やることは変わんないよ」
なぜなら、「私」はミミック!
どのみち、待ち伏せのカードしか切れないんだからね!
「なので、あとは仕込みにどれだけの時間を使い、そして、どれだけ準備して迎撃できるかにかかっているということよー」
まさにいつもどーり!
『いつもどーりねぇ? どーせ、部屋に入った瞬間、ぼんっ! じゃないのー?』
それなー。
「そうなんだよ。
ホント参ったなー。
(まさか、生きている人間がいるのに、それごと攻撃してくるとはね……)
オマケに、一目で正体を見抜き、それに対する最適解をぶつけてきやがった。
そうとも。
あれは、ミミックが一番やられたくない手だ。
先に発見、
先制攻撃、
そして、安全地帯からの範囲攻撃──……かー。
「うーむ。役満じゃねーか」
『ミミックのやられたくないこと選手権~♪』のトップ3を見事に抑えてくれやがった。
オマケに精度の高い『探知魔法』持ちで、
部屋ごと滅せる魔法使いかー…………うーむ、こりゃ、まったくもって勝ち筋が見えねぇぞー。
「……ん、よしっ! ここはいっちょトラップモリモリでいってみようー!!」
だって、あの感じだと、絶対この隠し通路もあっさり見つけて、ここで待ち伏せしてる「私」に気付いて、部屋ごとボンッ!……っていかれて終わりだもん!
どいうわけで──準備準備~♪
これから、奴等が来るまでたくさんのトラップにてお出迎え作戦だー!!
※ ※ ※
「…………って、感じで張り切ってたのになー」
「きゃぁぁぁあ! ア、アマリア様ー!」
「なーにやってんだよー!」
ガブガブガブーッ
(え、ええー?)
なんか知らんけど、奴等が来るまでの小一時間。一生懸命小細工していた「私」をあざ笑うかのように、ふらふら~と部屋に入ってきたアマリア何某ちゃんってば、
見事にこうして『人食い箱』にぱくーっ、と食らいつかれてるんですけどぉ?
「いやいや、