「え……?」
そ~んな間抜けな声を出して、目の間の
その瞬間、口に広がるのは得も言われぬ甘美な味……!!
(う、うまい……!!)
うまいぃぃ…………!!
「くぅぅぅう……!」
ぐッッ!
「うーーーーまーーーーーーいーーーーーーーぞーーーーーーーーーー!」
思わず、舌でガッツポーーーーーーーズ!!
それくらい美味い! もう思わず叫ぶほど美味い!
まさにピカイチっ!!
甘露!
甘美!
甘〜い味!
そして、
感涙、感動、感謝! 大感謝!!
いやー!
これ、一番うまいんじゃね?!
育てた親御さんに大感謝だよー!
肉汁たっぷり、愛情たっぷり。
大事な娘さんをいただきます!
いや、まさに、いただきまーすッ、だわ!
何年大事にしてきたか知らんけど、
誰かさんが6番にすっっっ飛ぶほどの美味だ!
「いーや、うんめぇわ……これ」
マジうめぇ。
くっちゃくっちゃ♪
あー、いい!
いつまでも口で転がしてたーい、味!
「……しみじみと、うんめぇ」
はー
いやまぁ、最近食べてなかったこともあるとは思うけどね、
やっぱそれでも、美少女が一番美味いんじゃねと確信させる味!
「ごくんっ……!」
ぷはー
「サイコー……」
げぷっ♪
おくびとともに、喉奥に広がる血と骨と内臓の味を堪能。
その余韻に浸りつつも、
ペロリとグルーミング。
そして、床の血だまりに転がる黒髪眼鏡の美少女の残骸を眺める。
「──あー……これこれ」
これだよ、これ。
「うーん、いい……。実にいいねぇ……」
そうそう。
この顔、この顔。
まだ何が起こったのかわかっていない、こーの表情ッッ。
いーや、堪んねぇわ。
「こーの顔を見てると、
ほーんと、ミミックやってて良かったー。
見てよこれ。
こう、胸から上と、両足だけを残してさ、いかにも食材食い散らかした感じ♪
大切に育てられたであろうガキがさ。
なにもわからないまま、目の瞳孔がぶわーっと、開いていき──急速に生命の輝きが失われていくのをじ~っくりと確認するのが、またね。
「あー、たまんねぇ……♪」
この一口のために生きてるって感じ。
あとさ。いきなり、バクンッ! と食いついた瞬間の、アホ面している
なんというか、そう!
奇襲専門のミミック冥利につきるというやつだね。
「やっぱり、人間はサイコーだぜ!」
ペッ。
ちょっと硬い骨盤を吐き出して、さらに堪能。
うん、
味、顔、感情、そして、やはり味! いーわー……。
げーっぷ♡
こうして、一番おいしくて栄養満点の腹部をペロリと平らげると、残る部位は放置して満足げに腹をさすっておくびを漏らす。
「うまし……」
ごちそーさま。
キュキュと、お上品に舌で口を拭いつつ、満足して、食材に感謝する。
………………ま、全然満足してないんですけどねーーーーー!
へへ。
「さ~ってと、一匹仕留めたところで、残り
おっと、
尊厳尊厳、汝食材を愛せよ。
そして、コイツラをどう料理してくれようかな〜♪
煮よかい
焼こかい
「おぉ〜っと、そうだ!」
そうそう、その前に。
やることが一つあったわ。
せっかくの奇襲で動きが硬直したこの機を逃す手はないねー。
「んー。……よしッ、君に決ーめたっと!」
「イッタダッキマース!!」
理想の一口サイズ♡
「丸飲み、しゃーーーーす♪」
あ~んっ。
「え、あ? あひ────ぅビュ」
あ。
うんめ~ッ!
「うっひょ〜♪」
甘い甘い。
なーんもわかってない顔がさ。
口にいれた瞬間、びゅびゅーって
そして、
「おーおーおー、腹の中で暴れる暴れる♪」
うんうん、
頑張れがんばれ。もっと暴れろー。
「う〜ん、こーの喉の奥でジタバタする感触がたまらんねーのよね♪」
とくに喉奥でブチュと圧搾した瞬間に、
ガキの鮮血がビュビューッと噴き出して、舌に広がるのがま〜た心地いいのだ。
うーん!
デリ~シャス♪
あー、お腹ポンポンした~い。
「うん♪ ちょ〜っと順番が狂ったけど、踊り食ってやっぱサイコー!!」
うめっ、うめっ♪
『……ッ!……ーーーぃぃいッッ?!?!』
おーおー!
すげー、喉の奥ですげー叫んでる。
まだまだ元気に生きて頑張ってるなー。
な~んかくぐもった悲鳴で、ギャーギャーと叫んでるみたいだけど、いやー、これがいいね!
これだよこれ!
この生きてる肉を腹に詰めた感じが、ま〜たいいのよ!
「…………はーーー、ミミックやっててよかったー」
堪らん。
げーっぷッ♪
うむ。
美味なり。
……たしか、リーンちゃんだっけか?
ごめんねー。
少しの間、痛いだろうけど、もうちょっとだけ我慢してねー!
「大丈夫大丈夫、すーぐ死ぬ死ぬ」
そう
優しくポンポンしながらお腹に静かに囁いてやる。
……うん、よし。まだ暴れてるね♪
「いやー。しっかしガキは、うッまいなー!」
たまんねーわ、この味!
これがあと数十人?!
やばくね?!
「サイコーかよ!」
肉もや〜らかいし、
やっぱ子供は美味いかもしれんね!
リーンちゃんも、さっきの黒髪の少女ほどではないけど、甘くていいし、小さいからペロリとイケる。
ぶっちゃけ、
なにせ、アホ面して一番に飛び込んでくるもんだから、さっさと食べちゃいたかったけど……黒髪の少女、リーデルちゃんだっけ(?)が意外にも慎重で中々入ってこないから、
いやー焦った焦った。
だって、先にこの子に開けられちゃそれでバレるからね──っと、次は君ねぇ!
「──あ。今は、お腹いっぱいだからー、あーとで!」
そーだ!
この子はあとで焼いて食べてみよう♪
未だに事態が呑み込めていない一番最年少らしき少年の首を、舌撃&ミユちゃんナイフでかっ切ると、ドバッ! と溢れた血をついでに舐めとる。
う~ん、こっちもデリ~シャス!!
「……うむ。美少年のほうも美味いやーん」
女の子に限らないね。
「うんうん。ボカぁ、男の子も好きかもしれんなー。……あ、もちろん、味のことやで?」
変な意味ちゃうでー。へへ。
そして、そうこうしているうちに、さすがに──気づくよねー!
「ひ、ひぃぃいいい、なによこれぇ!」
「うわぁぁああああ!」「に、逃げろぉぉお!」
おー。
おっそ……。今かよ。
まるで時間が動き出したかのように、一泊おくれて叫ぶと、
あわてて駆け出す、どっかの学校の生徒たち二人と冒険者が一人!
「おーおー。逃げる逃げるぅ♪」
……うーん。
しかし、こうやってみると普通の冒険者って、まっずそー。
「ま、食べるけどねー!」
ジャキンッ!
そう宣言するや否や、いつもお世話になってる小型ボウガンを構えると、すかさず発射!!
「がひっ?!」
隠し通路を一列で逃げる形になったせいで、一番前を走っていた冒険者であったが、そいつが悲鳴を上げてそのまま倒れる。
「あははー。ばっかでー。「私」がまっ先に生徒を狙うと思ったかーい?」
ざーんねん。
まずは先頭のお前だよ!
終始ビビりまくっていた冒険者だが、
その勘を信じればいいものを、のこのことついてきたのが運の尽き。
そのまま、毒付きボルト弾に頭を貫かれて死ぬ!
そして、運が悪いのはその後ろの生徒たちもだろう。
当然、前を走っていた冒険者が倒れれば、その死体に
ま、それを狙ってたんだけどねー。
「ぐわっ!」「い、いたた……。な、なにしてんのよ!」
おっと、
まだまだ活きがいいねー。
「さて、残りは二匹──二人。こっちはどうしよっかなー」
……男の子一人と女の子かー。
逃げるだけの背中だし、
いくらでも料理できそうだ。
んー。
「よし、次は君ぃー!」
まずは男の子!
君はモブ顔だから、多分すぐ顔ごと忘れる自信しかないー……というわけで、ばいばーい!
「──君もあとで色々調理して美味しく食べたげるからねー」
「ぇ? がひゅ……?!」
巻きなおしたボウガンでまずは少年を打ち抜く。
それで一発即死──……あとは、冒険者の死体に躓き、さらには背後から少年の死体に押し潰されて身動きの出来なくなったモブ顔の少女にトドメを──……あ、まって、せっかくだし。
えへへー。
「君は、ちょっとだけ生で食ーべよ♪」
ちょうど女の子が三人目だし、味比べ、味比べ。
あと、なるべく通路を血まみれにしたくないしね──。
「よっと」
「ひ、ひゃぁぁあああああ! いやぁぁあああああああああああ!」
おーおー、活きがイイね!
舌で足を掴んで、叫ぶ少女を死体の間から引きずり出すと、ゆっくり持ち上げる。
「ふふふーん。どう? この舌、結構伸びるでしょー?」
最近知ったのん!
どうやら、このミミックの舌は、自分の認識下にある部屋の大きさに従い、
だから、今は10mくらいその気になると伸ばせるのーん。
「……って、君ぃ。なにしてんのー?」
「や、やぁっぁあああ! ぎゃぁぁあああああああああ!!」
ブラ~ンと足を掴んで逆さづりにしているせいか、あられもない恰好になっている少女。
だからだろうか?
必死でスカートを押さえてるんだけど……。
「やー。気持ちはわかるんだけど、隠してどーすんのー?」
パンツ隠してる場合かーい?
まぁ、それなりにいい眺めだけど──そーいうの興味ないし、あんまし騒がないでねー。
通路奥だから、せいぜい部屋入口付近までしか響かないのは知ってるけど、近くにいる獲物が危機を察して逃げちゃうかもだし。
なので──さっそくいっただっきまーす!
「ほーら、ここに入るんだよー」
リーンちゃんが先に待ってるよー。
ぐぱぁ……。
もわぁ──。
「ぎぎ、ぎ、ギィやぁあああ!!」
えへへ。
「さーて、贅沢三昧、初挑戦ッ!! 3人、一気食い〜!!」
いっきま~す♪
「あーーーーん♡」
ぱくっ♪
ブビュ!
「あぎーーーーーーー……ッッッ?!」
……あ、失敗した。
行儀悪く、「あ~ん♪」とばかりに、舌先でクルンと
うまく口に入ったのはいいんだけど、すっぽり足先から入ったせいか、うまく飲み込めず、バツンッ! と口を閉じたら、叫ぶ首だけちぎれ飛んでしまった……。
「やー。失敗、失敗。てへ」
ごめんねー。
腹の中に丸飲みしたリーンちゃんが、まだ全然残ってるの忘れてたわー。
マジ、腹パンパンですわ。
「……あと、やっぱダメだわこれ──……さ、さすがに3人は入らないかも!」
う、う、う……。
うぐぐぐ…………。
せ、正確には黒髪眼鏡のリーデルちゃんの半分と、
リーンちゃんが丸々一匹だから、最後の女の子入れて計2.5匹──……いや、2.5人か。
うん。
無理ぃぃぃ……。
「オロロロロロロ……──!」
ご、ごめん。
食べ物、粗末にしちゃった……。
「はぁはぁ……おえ」
せっかく食べたばかりの少女の首から下をを吐き出すと、ついでに丸飲みしたリーンちゃんも出てきちゃった……。
「ゴ、ゴメンねー」
あ、あとで全部食べるから許してよ……。
「や! ほ、ほら。「私」ってば、お残ししない主義だからさ! もちろん吐いたモノも後でも食べるし、なんなら骨も血も内臓も全部食べるからさ──って、あ、あれ?」
「う゛、う゛、う゛……」
う、うわー。
なんてこった……。
丸飲みしたはずのリーンちゃんてば、まだ生きて(?)動いているよ。
「だ、大丈夫ー?」
舌で背中(?)をさすさす。
「痛い? ばんそーこーいる?」
まだ動いてるってことは、新鮮で活きがいい証拠なんだろうけどさ。
こ~りゃ、ひでぇわ……。
よく生きてるな、これで。
なんかいろんな汁がついてドロドロだし、
血だらけで、骨とかバッキバキになってそうだけど──うん! 生きてるってだけで素晴らしい。
「っていうか、あれだね。無理して何匹も口に入れるもんじゃないってことだね」
踊り食いは美味いんだけど、無理は禁物。
「私」覚えた。
「……つーか、いったそー」
上半身と足だけのリーデルちゃんや、
首だけになったモブ少女はともかく、
リーンちゃんってば、結構しつこくピクピクしてるわ……。
……っていうか、これ、生きてるのか?
人間、頑丈すぎね?
「あ、あぁー……。そうか、ミユちゃんが何か言ってのはこーゆーことかー」
丸飲みして、喉の奥で圧搾したはずなのに、まだ動いてるリーンちゃん。
なるほど。
確かにこれは酷い。そして、痛いそうだわ。
自分の喉の中がどうなってるか知らないけど、剣とか鎧ごと丸飲みしても大丈夫なくらい頑丈だし、
なんなら、チラッと見える口の中は……──なんというか、ワーム類の口の中のように歯が無数に螺旋状ついた圧搾機のような構造っぽい。
「うん。ごめーんね」
悪気はなかったの、リーンちゃん。
いじめるつもりは全くなかったんだよ?
ちょっと、丸飲みしたくなってさー、てへへッ♪
「あ、あー。大丈夫大丈夫。ちゃんと食べるし、多分、そのうち死ぬから許してクレメンスー」
「私」はお残しはしない主義なのだ!
そして、食材になったリーンちゃんへの感謝を捧げつつ、こうして、手──ならぬ舌を合わしていると、なんか少~しテンションが下がってきた。
……けど!
「…………そう、
吐いた女の子も、リーンちゃんも、もちろんリーデルちゃんも、あとで全~部綺麗に平らげるからね!
だから、
えいえいおー♪
「…………あ、とりあえず、まだ息があるかもしれない冒険者他はとどめを刺してからストレージにしまっとこ」
それから、清掃しますかね。
……。
……よし、綺麗綺麗。
「さて、一組目はうまくいったぞ」
そして、せっかくの大漁だ。
なんとしてでも全部捕まえないとねー。
「おっと、そうこうしてるうちにさっそく次の一組か」
気を取り直して準備準備〜♪
あはは、
これは忙しくなるぞー!