「ひゅ~……うまくいったー」
いや、あっぶねー。
囮の生徒を悲鳴袋にしてたんだけど、刺し過ぎて途中で死んじゃったから、どうしようかと思ったわー。
「ま、結果オーライ。次やるときは、囮の予備も残したほうがいいなー」
ズルズルと、通路から回収した悲鳴袋──……もとい生徒をストレージにしまい。
残った血痕は雑に舐めとり適当に隠す。
『清掃』は使わない。
どうせ汚れるならポイントがもったいないし、なによりここまで来たらやり方は一つだ。
どのみち、これ以上隠し切れないだろう。
それくらいなら、清掃だのなんだのと下手な小細工はせずに、この場所を明け透けにしたほうがいい。
ただ、まぁ、あえて言うなら正面対決になるのは本当なら避けたいところではあるんだけど……。
「ま、勝てるっしょー」
近づく気配に手練れの雰囲気はないし、
素人じゃない足取りの奴も、せいぜいさっき相手しまくった冒険者と同レベル。
つまり雑魚中の雑魚だ。
「しかも、さっきまでのガキどもと同じで全部魔法使いっぽいしねー」
うひひひ、涎が止まらんぜ。
オマケに足取りが
こりゃ、よゆーだわ。
「……とすると、問題はどうやって全部捕まえるかだよなー」
うーむ。
10人以上か。
(さすがにちょっと多いかも……)
だけど、なんとかして全員捕まえたい。
とくに魔法使いは絶対捕まえないといけない。アイツ等、味もいいし、ポイントも高いもん!
「よし、とりあえず方針はそのまま──」
ポイントも大量に入ったから多分うまくいくはず──。
「なんせ、殺しも殺したり~♪」
子供含めて30人だよ、30人! しかも、そのうち25人はピッチピチのガキんちょばっかり──いやーうまいうまい。
味も美味いし、ポイントもうまい!
ほんと今日は色々美味いわー。
「そんで、これから来るのが今日一番の獲物かー。ひーふーみー……ん。全部14人ね」
そのうちの一人は冒険者ってとこかな。
「うむ。負ける要素が見当たらない」
マジでよゆーだな。
……あとは、うまく全員部屋に入ってくれるかどうかだけど。
「多分、入るだろうなー」
こいつ等ほとんど素人だし、アホしかいねー。
どっかの学校の生徒っぽいけど、なにを教えてるんだか。
「ま、ダンジョンで通路で待機するのは、それはそれでリスキーだしなー。部屋に入りたい気持ちはわからなくもないんだけどね」
なんか知らんけど、このダンジョンではゴブリンとかが自然に沸くみたいだし(実はまだ見たことないけどねー)、他にも色々モンスターが色々生息しているいるみたい。
なので、そいつらに遠くから発見される危険を冒してまで、見通しの良い通路に残るかどうかと言われれば……そりゃ悩むよねー。
「ただ、懸念があるとすれば、人数かー」
さすがに10人以上の人間と対峙するのは初めての経験になる。
そして、ミミックの最大の攻撃は奇襲にあり。その奇襲が通用するのは基本的に一人──上手くすれば、2、3人
「うーん。学生とはいえ、なんか魔法使ってきそうだしな──」
食った学生とか捕まえた学生連中ときたら全員が全員魔法杖を持っていたし、
ポイントが高いので魔法使いで間違いないだろう。
そして、魔法使いとくれば遠距離攻撃だ。いつぞやのジナちゃんの連射には嫌な思い出しかないからね。
「とすると……。やっぱ、魔法攻撃にだけ警戒して、あとはうまく至近距離に引き込むっと……」
ん。
それくらいなら、やっぱり当初の策でいけそうだ!
所詮は素人臭い魔法使いだ。
そんな連中、白兵距離に持ち込めばいくらでも料理できる。
とくれば……。
あとは全員をどうやって部屋の中へどう引き込むかだけど──。
「ま、ここはやっぱり囮だよねー」
というわけで、頼むよ、